更新日:

え?消費税がかからないの!意外と知らない税金のしくみ

え?消費税がかからないの!意外と知らない税金のしくみ

あなたが買い物をする時に支払っている消費税。商品代金に上乗せして10パーセントを支払っているはずです。

他の税金が給料から天引きされたり、確定申告によって後から毎月支払ったり、払うまでの間に時間差があるのに対して、消費税は商品を購入するまさにその時に払うという特徴があります。

軽減税率が導入されたため、若干ややこしくはなりましたが、原則的に商品の種類や大きさにかかわらず、税率は一律10パーセントと分かりやすいので、他の税金のように複雑な計算がいらず、誰でも簡単に税額が分かるというのも消費税の特徴です。

しかし、そんな身近な消費税ですが、意外と知られていないことも多くあります。

10パーセントというのは正確なのか?消費税がかかっていない商品があるのか?流通における消費税の考え方など、消費税について基礎から丸ごと解説します。

そもそも消費税ってどんな税?

消費税とは、消費する時にかかる税ですので、あなたが買い物などをしてお金を支払う時にかかる税金です。

税金には直接税と間接税があるのですが、さて、消費税が直接税か間接税のどちらなのか分かりますか?「そりゃぁ個人が商品を買った時に同時に直接財布から出して払っているから直接税でしょ」と思われたあなた。残念でした。

実は消費税は間接税です。というのも、たとえばスーパーで買い物をした場合、あなたが直接国に納税をしているわけではなく、スーパーに払っていますよね?つまりスーパーが消費税を預かってくれているのです。

そして、スーパーがあなたに代わって納税をするので、間接的に支払っていることになるのです。

消費税が10パーセントなのは正確ではない

消費税が10パーセントだというのは皆さんご存知だと思いますが、実は法律上の定義としては正確ではないということはあまり知られていないのではないでしょうか?

確かに商品やサービスの代金に10パーセント上乗せされるのは事実ですが、実は法律上は国税と地方税を足したものが消費税ということで内訳があるのです。

国税としては7.8パーセント(軽減税率の場合6.24%)で、その税額の78分の22、つまり2.2%(軽減税率の場合1.76%)が地方消費税となっています。文章だけではイメージできない人のために計算式を紹介しましょう。

通常の場合:国税(7.8%)+地方税(2.2%)=10%
軽減税率の場合:国税(6.24%)+地方税(1.76%)=10%

計算式はもっと苦手だという人もいらっしゃるかも知れませんがご安心下さい。

要するに10パーセントの中には国税と地方税の内訳があるんだという程度に理解して頂ければ良いかと思います。

消費税はいつから導入された?その変遷とは

消費税はいつから導入されたのかご存知でしょうか?最初に施行されたのは1989年の竹下内閣の時で、この時は3パーセントの税率でした。

実は消費税が施行される10年も前、1979年の大平内閣の時に一般消費税の導入が閣議決定されて、その後に断念。そこから紆余曲折を経て導入となったのです。

そのまま変遷を追いますと、1987年の2月に中曽根内閣で売上税という名前で法案が出されましたが3か月後の5月に廃案。消費税法が成立したのはその2年後のことでした。

細川内閣の1994年には、7パーセントの国民福祉税を課して消費税を廃止するという構想が出ましたが、すぐに撤回されました。そして今度は徐々に税率が上って行きました。

橋本内閣の1997年4月には5パーセントに引き上がり、安倍内閣の2014年の4月から8パーセント、そして2019年10月から現行の10パーセントとなりました。

消費税の対象にならないものはどんなもの?

消費税は商品やサービスなどを消費した時にかかりますが、実は消費税がかからないものもあります。

どんなものがあるのかご存知ですか?

まず海外での消費に対しては消費税はかかりません。

便宜上、消費のことを取引と表現しますが、消費税は国内の取引においてかかるわけですから海外の取引にはかかりません。

また、タダで人にあげたものや、借金にも消費税はかかりません

消費税はあくまで消費した対価に対してかかる税金なので、これらにはかからないこととなります。

同じ考えでいいますと、敷金や保証金のように後から戻ってくるお金にも消費税はかかりません。

このように消費税がかからないことを不課税取引といいます。

あえて消費税をかけていないものもある

本当は課税するべきものだけれども、あえて消費税を課税していないというものもあります。

それらは政策的な判断や、その取引内容の性質上の問題などで、意図的に非課税としているのです。

非課税取引にはたくさんの種類があるのですが、代表的なものを紹介しますと、たとえば土地がそれにあたります。

土地を譲渡したり借りたりする場合には消費税はかかりません。

というのも、土地はどれだけ借りたとしても消費しているわけではありませんよね?そのため、消費税はかからないのです。

しかし、売却の場合や仲介手数料には消費税がかかるので注意が必要です。

他にも学校教育関係や身体障害者用の物品など、あえて消費税がかからないようにしている取引は数多くあります。

このような取引のことを非課税取引といいます。先ほどの不課税取引と名前が似ていますが、非課税取引はあえて課税していないものだと理解して下さい。

輸出した商品が海外で消費されたらどうなるの?

輸出した商品が海外で消費をされた場合の消費税はどうなるのでしょうか?

国内で取引された商品やサービスには10パーセントの消費税がかかるのですが、国内で取引された商品が海外で消費された場合には、消費税がかかるとみなされるのでしょうか?

実は、国内の取引であったとしても、消費が海外で行われた場合には消費税を免除されるのです。

厳密にいいますと、課税取引ではありますが、税率が0パーセントですので、実際には課税されていないのと同じこととなるわけです。

この取引のことを免税取引といいます。

ただし、免税取引だったのに国内で消費してしまった場合には、当然10パーセントの消費税がかかってしまうので注意が必要です。

輸入の場合の注意点

今度は逆に、輸入の場合には消費税がどうなるのかを紹介します。

輸入で商品を仕入れた場合、取引が海外であっても商品の価格に対して10パーセントが課せられます。

ただ、輸入の場合は関税がかかってきますので、関税とともに消費税も支払うこととなります。

輸入の場合に気を付けないといけないことは、関税定率法にもとづいて計算方法があるため、単純に支払う商品代金に8パーセントが課税されるわけではありません。

複雑な計算方法はここでは割愛しますが、関税定率法の計算方法で消費税を計算した場合、商品対価がゼロ円だったとしても消費税がかかる場合もあります。

このように紹介すると支払方法やその金額を知る方法がとても複雑に思えるかも知れませんが、実はそれほど難しいことではありません。

輸入の場合、もしも輸入代行業者を通じて取引すると、代行業者からの請求書に消費税も含まれているので、実はとても分かりやすいといえるでしょう。

流通における消費税の考え方

最後に流通における消費税の考え方を紹介します。たとえば流通過程を「卸問屋」→「小売店」→「消費者」の順だとします。

卸問屋が1,000円で商品を卸した場合、卸問屋は100円の消費税を小売店から預かって納税することとなります。

同様に小売店が顧客に2,000円で消費者に販売した場合、200円の消費税を顧客から預かります。

小売店は卸問屋に100円の消費税を支払っているので、差額の100円を納税することとなります。

つまり、消費者が支払った消費税を卸問屋と小売店がそれぞれ預かって納税するという流れになっているのです。

まとめ

・消費税は商品やサービスを消費した時にかかる
・消費税には内訳がある
・消費税はかからないものと、あえてかけていないもの、かかっているけどゼロ円のものがある
・輸入や輸出はどこで消費したかによってかかる場合とかからない場合がある
・消費税は間接税であるため、消費者が直接納税しているわけではない

関連記事