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出典:amazon

2019/04/12
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怖いけどコミカル、オタクで霊感女子の青春グラフィティ『スピ☆ヲタ子ちゃん』

心霊を取り扱うマンガでは、霊感を持っている女の子が登場する作品は数多く存在します。 その印象は「おしとやかでお嬢様風な美少女である」というのが定番です。 しかし、現実に存在する「霊感女子」はどんな風なのか? その疑問に答えるのが、『スピ☆ヲタ子ちゃん』です。

目次

●あらすじ

時代は80年代、舞台は千葉県N市。
そこに住む「ミミカ」は、幼い時から心霊が視える「霊感女子」
さらには、姉の影響もあってマンガ大好きな「ヲタク女子」
でも、年頃になって「霊感」も「ヲタク趣味」も「特別」だと気が付き、周りに隠す様になる。
「ミミカ」は明るく健全な青春を過ごすため、「ヲタク」も「霊感」も友達や恋人にも隠し、普通に生活するため奮闘する。

●『スピ☆ヲタ子ちゃん』はここが面白い

出典:

・パワースポット巡りの元祖、作者「伊藤三巳華」

作者は漫画家の「伊藤三巳華」です。
以前はフィクションのホラーマンガを描いていました。
しかし、マンガエッセイ『視えるんです』で、初めて自身に霊感があるとカミングアウトします。

その後、霊感がある霊能力者と共に日本各地のパワースポットを巡り、霊感がある人から見たパワースポットの光景を描いた『スピ☆散歩』を発表します。

『視えるんです』では、現在の自分やその周囲で起きた出来事などをまとめ、身近に存在する心霊現象を取り上げていました。
『スピ☆散歩』からは、神社や霊域にいる「精霊」や「神(?)」を視た話が中心で、かなり宗教色が濃い内容でした。
筆者としては、『視えるんです』はリアルな印象を受けるのですが、『スピ☆散歩』では「眉唾もの」の雰囲気が強く感じられました。

しかし、『スピ☆ヲタ子ちゃん』ではそうしたスピリチュアル要素はなくし、『視えるんです』のスタンスで若かりし頃の出来事をまとめています。

・作者の自叙伝

本作品は作者「伊藤三巳華」の自叙伝的な内容になっています。

人より「視える」ために夜な夜な現れる心霊に悩み、重度なヲタクであった姉の影響を受けてヲタク趣味に没頭していた少女時代を赤裸々に描いています。

80年代当時、ヲタク趣味は「陰気な趣味」でしたから、周りに知られると排他的地位に立たされることも多々ありました。
そのため、「ミミカ」は周囲にバレない様に明るく普通に過ごそうとしています。
同級生の男女グループに溶け込み、ごく普通な女の子として生活する「ミミカ」。
しかし家に帰るとマンガ漬けで、自身もマンガを描きます。さらに夜になると、心霊にちょっかいを出される日々を送っていました。

そんな2面性がある生活を続ける彼女ですが、彼氏にもヲタクと霊感を隠して生活する光景は、まるでフィクションの主人公の様です。
(当然、マンガとしての面白さを脚色した内容なのでしょうが…)

しかし、キャラクターが一番濃いのは、「ミミカの姉」でしょう。
姉の迷いなく真っ直ぐにヲタク道を進む姿は潔いと言えます。

・心霊だけじゃない、青春物語

物語は心霊だけではなく、周囲の友人たちとの出来事にも焦点があたります。
青春時代に必ず起こる「苦悩」や、「子供であるから変えられない現実」を抱える友人や周囲の人達。

本作品では、そうした多感な時期の悩みを「霊感」を使って「少し違う視点」から見せてくれます。
そんな苦悩に対して「ミミカ」達は若いがゆえに力無い存在であり、それでも必死に解決しようとする素直な姿が描かれます。

「霊感」と「ヲタク」といった要素を抜いても、本作で起こる多くのイベントに読者は共感できるはずです。
本作では、そんな「ミミカ」とその友達の青春時代が等身大に描かれています。

●まとめ

「霊感」と「ヲタク」と銘打ってはいますが、ごく普通の少女である「ミミカ」の生活が、丁寧に描かれた作品です。
ふたつの要素がこれから、どんな作用を「ミミカ」本人や物語に与えてくれるのか?
そして、物語の本筋では「ミミカ」がマンガ家「伊藤三巳華」へと成長してゆく青春ストーリーが展開する筈です。

参考元

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