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2016/12/19
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レッドクリフは史実を知るともっと面白くなる!

レッドクリフは三国志演義をもとにしている。 では中国史として残っている、後漢末期の三国時代を記した三国志(史書)はどうなのだろうか。 三国志演義は史実7割創作3割と言われており、ほぼ史実通りに物語が展開している。 では、創作の3割はどこなのか? 史実の三国志を知れば、レッドクリフがもっと面白くなる。

長坂の戦いの創作と真実

趙雲の単騎駆けは演義だけのお話

レッドクリフでも、趙雲の単騎で曹操軍の中に残された劉備の息子、劉禅を救い出すシーンは見所の一つである。

だが、史実にそんな記載はない。

三国志演義の創作部分であるといえるだろう。

ただし、曹操軍に追いつかれ、劉備が二人の夫人と息子の劉禅とはぐれてしまったのは事実であり、その時に夫人の一人が亡くなったことも史実には記載されている。

読み方次第では、劉備が妻子を捨てて逃げたということも……

張飛の長坂橋大喝は真実、だがしかし……

長坂の橋で張飛が一人、迫り来る曹操軍を食い止めるエピソードは三国志演義の見所の一つであり、当然、レッドクリフでも描かれている。

一見創作のように思えるが、長坂の橋で迫り来る数千の曹操軍を、張飛がたった一人で足止めにしたのは事実である。

しかも劉備は張飛に対して

『騎兵二十騎を与えるから、曹操軍を止めてこい!』

という、あり得ない命令を下している。

迫っていた曹操軍は三千とも五千とも伝えられている。

そんなあり得ない命令をする劉備も劉備だが、その命令を受けてなんとか曹操軍を食い止めた張飛もまた凄い。

三国志演義の張飛よりも、実際の張飛の方が豪傑だったのではないかと思えるエピソードである。

長坂橋大喝後の張飛

三国志演義ではあるが、長坂橋大喝後のエピソードがある。

長坂橋大喝後、曹操軍は策があると考え撤退し、それを見た張張飛は長坂の橋を落として、劉備の元へと向かった。

戻ってきた張飛の話を聞き、劉備は

『張飛、武勇は素晴らしいが、策略の詰めが甘い。曹操は伏兵を恐れていて進軍できなかったのだから、橋を落とさない方が良かった。橋を落とせば、それは策略がないと相手に報せているようなものだ』

と、張飛を叱るのである。

一人、命をかけてハッタリまでかまして、戻ってきたというのに、損な役回りである。

小喬は姉と共に曹操の元へ嫁ぐ予定だった!?

レッドクリフでは、天下一の美人と称される小喬だが、実は姉大喬がおり、姉妹(二喬)で天下の美人と称されていた。

これは三国志演義にも、史実にも記載がある。

面白いのは、史実だと二喬は曹操の元へ嫁ぐ予定だったという事実である。

曹操が若い頃、二喬の父親である喬公と親しい間柄であり、喬公は曹操のことを

『将来は立派な人物になるので、自分の家族を任せたい』

と言っていたのである。

この当時、父親の発言は絶対であり、娘がそれに従うのは当たり前のことである。

孫権の兄である孫策が独立軍を組織し、街を占領した。
そこに喬公が住んでいて、当然、姉妹(二喬)も一緒にいた。

その後の過程までは記載されていないが、孫権の兄である孫策が大喬、親友であり参謀であった周瑜が小喬を妻に迎えたのである。

『予想外に二喬が嫁いでしまった』

と曹操が語っている記録も残っている。

史実に赤壁の戦いは存在しない!?

赤壁と呼ばれる場所は本当に壁(崖)になっていて、陣を敷くような場所はない。

曹操軍と孫権・劉備の連合軍が長江を挟んで戦ったのは事実だが、場所が違うのである。

実際は赤壁から長江を北に下った辺りで、曹操軍は長江の北側、烏林(うりん)であり、孫権軍は向い側の陸口(りくこう)であった。

では『赤壁の戦い』の赤壁はどこから出てきたのか?

実は赤壁の戦いが行われる前に、曹操軍と孫権軍の水軍斥候部隊が激突して戦ったのが、赤壁の辺りなのである。

史実によれば、地理に明るくない曹操の水軍斥候部隊が迷ってしまい、孫権の水軍斥候部隊と鉢合わせてしまったと記載されている。

この戦いで曹操の水軍斥候部隊は敗北し、これによって曹操軍は長江を渡って陣を敷くつもりが、陣地の確保ができなくなり、長江の手前、北側の烏林で陣を敷くことになったのである。

前哨戦が赤壁で行われたので、のちの大決戦も含めて『赤壁の戦い』にしてしまった方が、物語的に良かったからだと推測されるのである。

実際、三国志といえば『赤壁の戦い』と言われるぐらい、有名なエピソードとなっている。

長江を挟んで膠着する曹操軍と孫権軍の真実

曹操軍で疫病が流行していたのは真実

長江下流域には風土病(長江に潜む寄生虫という説)が存在し、そこに陣を敷いて決戦に備えていた曹操軍の兵士たちは次々に倒れたことは史実にも記載されている。

レッドクリフでも、疫病にかかって亡くなった兵士の死体を孫権軍に送りつけるエピソードが語られている。あわよくば孫権軍にも疫病を広げようとする意図さえ感じられる。

しかし、現実的にそれはあり得ない。

風土病の根源が寄生虫であれ、病原菌であれ、孫権軍の兵士たちの間にも蔓延しそうだが、よくよく考えれば孫権軍の兵士たちは、長江下流域で水軍の訓練を行っている。

当然、風土病に対する耐性があり、もし悪化したとしても、適切な療法が存在していたと考えられる。

史実にも孫権軍の陣営で疫病が蔓延していたという記載はない。

もっと突き詰めて考えれば、風土病の耐性ができない者は、この地では生きていけないのである。

孫権軍には二人の司令官がいた

長江を挟んで曹操軍と対峙していた孫権軍の方はというと、こちらはこちらでとんでもない状態になっていた。

領主である孫権が、孫家に古くから仕える程普と、死んだ兄の親友であり参謀でもある周瑜に、それぞれ右督(右司令官)、左督(左司令官)に任命してしまったのである。

一つの軍の中に二人の司令官。

必然的にどうなるかは察しがつくだろう。

孫権軍の中で、程普派と周瑜派の派閥争いが勃発し、命令系統は混乱。戦争どころではなくなってしまったのである。

その惨状を目の当たりにした劉備は、密かに自分の軍を下げ、曹操軍に敗北した時に備えようとしていた形跡もあるのである。

黄蓋将軍の苦肉の策は真実、だがしかし……

孫権軍を勝利に導くため、曹操軍に投降するフリをして火計を仕掛けた、孫権軍古参の猛将である。

周瑜との不仲が原因で投降することを潜んでいる曹操軍のスパイに報せるために、周瑜と画策して、鞭打ちの刑を自ら受けたエピソードは、苦肉の策として有名である。

史実でも黄蓋は、曹操に投降するフリをして火計を成功させている。

たがしかし、すでに説明したように、孫権軍は非常に嘆かわしい状態となっていた。

そんな状況を打開するために、やむを得ず、黄蓋が投降のフリをする策を実行に移したのである。

黄蓋将軍が行った苦肉の策は、三国志演義と史実では大きな違いがある。

火計成功後の黄蓋将軍

黄蓋将軍は偽の投降によって火計を成功させ、赤壁の戦いで孫権・劉備同盟軍を勝利に導いた、功労者の筆頭である。

そんな黄蓋将軍は火計成功後、負傷しながらもなんとか自軍の船に泳ぎ着いた。

だがしかし!

その船を任されていた隊長が黄蓋将軍の顔を覚えていなかった。

『怪しい奴め、便所に閉じ込めておけ!』

黄蓋将軍は味方に捕らえられ、本当に便所に閉じ込められてしまったのである。

東南の風のエピソードが示すように、季節は冬の手前。
泳ぎ着いたのだから、当然、全身びしょ濡れである。

偶然通りかかった、韓当将軍に助けを求め、事なきを得たという。

これは史実に記載されている正式なエピソードである。

レッドクリフを何度でも楽しもう!

レッドクリフは三国志演義を元にした映画だが、今回紹介したエピソードだけでも、随分と違った見え方になるのではないだろうか。

登場人物の人となりについても、三国志演義と史実では違ってくる。

また、レッドクリフは三国志演義の一部を映画にしただけであり、当然、続きがある。

三国志は奥が深い……

だからこそ、新しい知識を得れば、また違う角度からレッドクリフを見ることができるのである。

ぜひ自分なりの方法でレッドクリフを楽しんで欲しい

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ライター&占い師。ゲームシナリオや記事を執筆している。 【Wiccaのサイト】 http://tannyutosho.com/

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