株トレーダー必見!日本銀行のETF買入タイミングを徹底研究!

日本銀行は金融政策の一環で、ETFの買い入れを行っています。
このETFの買い入れ、どのタイミングで行われているのか気になりませんか。
日本銀行はETFを購入した後、オペレーションを行ったとして金額を公表しています。
日本銀行がETF購入をした日の株価の動きと見比べ、買入タイミングを徹底研究していきます。

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1.現在の金融政策は年間6兆円のETF買入が目標、どのように購入していく?

現在の金融政策は年間6兆円のETF購入を目標にしています。
黒田日銀総裁が就任した当初は年間1兆円のETF購入が目標値でしたが、3度の金融政策変更を経て1兆円→3兆円→3.3兆円→6兆円となっています。


・年間6兆円を目標、月間5000億円しか購入しないわけでは無い

例えば年間6兆円を目標にしている場合、どの様に購入していくかを単純に考えると、
月間6兆÷12か月=5,000億円
と平均的に購入していく方法が考えられます
ただ年間6兆円という言葉では、「1か月間で6兆円購入して残り11か月何もしない」としても間違いではありません。

過去のETF買入結果を見ていると、日本銀行は平均値通りに買っているようには見えません。
一方で、1か月間で極端に購入することもしていないようです。
マーケットの動向に合わせて、柔軟に買入を行っていく方針が日本銀行内にあると思われます

・買い入れのタイミング、効果を最大化させるには?

年間6兆円の目標があるという事は、逆に言うと年間6兆円分しか購入する事ができません。
 弾薬が限られているので、全部使うと攻撃が出来なくなってしまうイメージです。

限られた原資の中で効率的に株価に作用させるためには、株価が下がっている日に購入したほうが下支え要因になりそうです。
上がっている日に購入すると、株式市場の操作を中央銀行が行っているとみなされる可能性もあるでしょう。
買入のタイミングは株価が下がっている日の方が行いやすそうです。

過去のETF買入も、株価が前日比から上昇している日は買入を控えているようです。
買入に動いた日は、株価が前日比から下がっている日に多く動く傾向がみられます。

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2.2013年4月からのデータを検証

2013年4月に黒田日銀総裁が就任してからの、日本銀行によるETF買入を徹底検証していきましょう。
検証にあたって、
①日経平均株価の終値ベースでの推移と日本銀行がETF買入を行った金額のグラフ化
②前日比より大きく値下がりしている日にETF買入に動くと仮定して、安値の騰落率を▲0.50%刻みで動いた日

をカウントしていきます。

・2013年4月1日(黒田日銀総裁就任)~2014年10月31日

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2013年4月-2014年10月31日までの政策目標
日銀の年間買入額 月間の目安(÷12)  
1兆円 833億円
買入回数 前日比安値の平均 営業日数 前日比安値の範囲
114 -0.01819 391 -0.13%~-7.32%

 

前日比安値の段階別サンプル数            
  ▲0.50%以上 ▲0.50%~▲1.0% ▲1.0%~▲1.5% ▲1.5%~▲2.0% ▲2.0%~▲2.5% ▲2.5%~▲3% ▲3%以下
ETF買入日 4 27 23 19 13 15 13
同期間で発生した日 188 83 45 28 15 17 15
買入割合 2.13% 32.53% 51.11% 67.86% 86.67% 88.24% 86.67%

経平均株価の安値が前日終値比▲0.50%より下がらなかったケースは188日間あり、188日間の中で日本銀行がETF購入に動いた日はたったの4日間のみとなっています(割合としては2.12%)。
同じように前日比安値が、
▲0.50%~▲1.0%の範囲は83日間発生、買入を行った日は27日間(32.5%)。
▲1.0%~▲1.5%の範囲は45日間発生、買入を行った日は23日間(51.1%)。
▲1.5%~▲2.0%の範囲は28日間発生、買入を行った日は19日間(67.8%)。
▲2.0%~▲2.5%の範囲は15日間発生、買入を行った日は13日間(86.6%)。
▲2.5%~▲3%の範囲は17日間発生、買入を行った日は15日間(88.2%)。
▲3%より下がった日は15日間発生、買入を行った日は13日間(86.6%)。

となっています。

▲0.50%の小幅安までしか発生していない日の買い入れ回数は発生割合に対して少なくなっていることがわかります。
▲2.5%より深い大幅安が発生した日の買い入れ発生割合は8割を超えているようです。

チャートからは上層相場が見える期間でのETFの買い入れは積極的に行っていないようです。
日本銀行のETF買入は、この時期から「株価が大きく下がった時に動く」傾向がみられるようです。

・2014年11月1日(日本銀行の政策変更ETF買入を1兆円→3兆円に)~2015年12月18日

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2014年11月1日-2015年12月18日までの政策目標
日銀の年間買入額 月間の目安(÷12)  
3兆円 2500億円
買入回数 前日比安値の平均 営業日数 前日比安値の範囲
99 -0.01434 276 0.04%~-4.82%

 

前日比安値の段階別サンプル数            
  ▲0.50%超 ▲0.50%~▲1.0% ▲1.0%~▲1.5% ▲1.5%~▲2.0% ▲2.0%~▲2.5% ▲2.5%~▲3% ▲3%以下
ETF買入日 12 33 20 11 7 5 11
同期間で発生した日 152 50 29 18 9 6 12
買入割合 7.89% 66.00% 68.97% 61.11% 77.78% 83.33% 91.67%

この期間は日本銀行決定会合で、ETF買入の年間目標が3兆円に増加した期間でした。
1日あたりの買い入れ額は320億円~374億円へと、今までの倍の購入額に変化しています。

この期間でも▲0.50%より下がらなかった時の買い入れは殆ど行われていません。
チャートを見ても
2015/2/5, 17504.62→2015/3/4, 18703.6
2015/9/29, 16930.84→2015/11/10, 19671.26
上昇相場では、殆ど動いていません。
一方で▲2.5%以上の値下がりを記録した日は殆どの日が動いています。

この時期は今と違い、年間3兆円の購入が目標値の為、上昇相場では思いっきり節約を行っているようです。

・2015年12月19日(日本銀行の政策変更ETF買入を3兆円→3.3兆円に)~2016年7月29日

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2015年12月18日-2016年7月29日までの政策目標
日銀の年間目標買入額 月間の目安(÷12)  
3..3兆円 2750億円
買入回数 前日比安値の平均 営業日数 前日比安値の範囲
55 0 149 -0.50%~-8.46%

 

前日比安値の段階別サンプル数            
  ▲0.50%超 ▲0.50%~▲1.0% ▲1.0%~▲1.5% ▲1.5%~▲2.0% ▲2.0%~▲2.5% ▲2.5%~▲3% ▲3%以下
ETF買入日 1 6 14 10 5 5 14
同期間で発生した日 57 25 24 16 6 6 15
買入割合 1.75% 24.00% 58.33% 62.50% 83.33% 83.33% 93.33%

3兆円から、ETFの買い入れを3.3兆円に増加させたものです。
3000億円の増加分は今までの日経225、日経400、TOPIX等の大型指数に連動するETFとは毛並みが違うETFを購入するために増加させています。
この期間の1日当たりの借入金額は330億円~350億円が多く、安定した借入を行っている印象です。

この時期は海外での政治がより不確実性を増し、米国大統領選がどちらになるのかわからなく、不透明感から中期にわたって株式が下落トレンドに入ってしまいました。
日銀の購入も-0.50%超-1.0%以下では24%程度しか動かず、大きく下がった時用に資金を温存する動きをしています。
一方で▲2.0%~▲2.5%を記録した日に動いた回数は8割を超えているようです。

グラフからは、
2016/2/1 17865円23銭→2016/2/12 14952円61銭
暴落時に連日のように買い入れに動いた形跡と、
2016/2/12 14952円61銭→2016/3/14 17,233円75銭
相場が落ち着いたので殆ど動いていない期間が見られます。

この期間では全期間と少し変わり、小さな下落位では動かず我慢して大きな下落で動く傾向が見て取れます。

・2016年7月29日(日本銀行の政策変更ETF買入を3.3兆円→6兆円に)~2017年12月31日

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2016年7月29日-2017年12月31日までの政策目標
日銀の年間買入額 月間の目安(÷12)  
6兆円 5000億円
買入回数 前日比安値の平均 営業日数 前日比安値の範囲
114 -0.00947 350 -0.09%~-6.17%
前日比安値の段階別サンプル数            
  ▲0.50%超 ▲0.50%~▲1.0% ▲1.0%~▲1.5% ▲1.5%~▲2.0% ▲2.0%~▲2.5% ▲2.5%~▲3% ▲3%以下
ETF買入日 30 44 19 15 5 0 1
同期間で発生した日 226 75 24 19 5 0 1
買入割合 13.27% 58.67% 79.17% 78.95% 100.00% - 100.00%

2016年7月29日以降は近年の金融政策目標となる6兆円の年間目標に変えられた期間です。
この期間では、1日当たりの買い入れ額が700~740億円と今までのほぼ倍の買い入れ額に。

買入の実行日は▲2.0%より下がった時は全て買入を行っています。
6兆円に増やしたことによる原資は充分に確保できたからか、▲0.50%超~▲1.0%でも6割近く買入が行われているようです。
グラフからは、衆院議員選挙の大勢が決まった、
2017/9/8 19274円82銭→2017/11/7 22937円60銭
上昇トレンドで、殆ど買入を行っていません

 目標買い入れ額が6兆円になっても、上昇トレンドでは購入を控えてマーケットへの影響を大きくしないよう配慮しているのかもしれません。

・2018年1月1日(本年)~2018年3月31

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現在の政策目標      
日銀の年間買入額 月間の目安(÷12)  
6兆円 5000億円  
買入回数 前日比安値の平均 営業日数 前日比安値の範囲
25 -1.85% 59 -0.15%~-7.07%

 

前日比安値の段階別サンプル数

           
 

▲0.50%以上

▲0.50%~▲1.0%

▲1.0%~▲1.5%

▲1.5%~▲2.0%

▲2.0%~▲2.5%

▲2.5%~▲3.0%

▲3.0%~

ETF買入日 1 4 10 4 0 3 3
同期間で発生した日 29 9 11 4 0 3 3
発生確率 3.45% 44.44% 90.91% 100.00% - 100.00% 100.00%

最後に2018年からの動きです。
1/24に24,000円超えを付けるものの、その後海外勢の大きな売りに押されて20,559円まで株価が下げています。
グラフからは、1月は余り買入に動いていなかったものの、2月は営業日数が少ない中目安の5000億円を上回る金額の買い入れを行い、3月は大きく上回る8081億円の買い入れを行っていることがわかります

1日当たりの買い入れ額に変化はありませんが、▲1.5%より大きい下げを記録した日は9割以上の買い入れが行われていたようです。
買入回数は多く積極的に買入を続けてはいるものの、日経平均株価は依然として前年の終値を回復できていません。

・安値が前日比と比べ▲2.0%を下回ると買入割合は8割くらいに

過去のデータからは前日比安値が▲-2.5%を下回った日はほとんどの日で買い入れに動いていることがわかります。
日経平均株価を21,500円とすると、430円位が一つの目安と言えそうです。
-2.5%位を下回ったくらいで、日本銀行のETF買入の噂が飛び少し相場が持ち直す傾向になるかもしれません。

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3.月間の買い入れ額にはブレがある

月間の買い入れ額についても検証していきます。
買入額の目標が年間6兆円の場合、6兆円÷12を行った5000億円が一応の目安ですが、日本銀行は一応の目安通りに購入しているのでしょうか。
データを見ていきましょう。


・2013年4月~2014年10月
日本銀行の月間ETF買入金額          
年月 介入総額 介入回数 年間目標額(億円) 月間の目安目標金額(億円) 過去1年間の累計買い入れ額 日経平均終値 前月比
2013年4月 979 4 10,000 833   13,860.86 1,462.95
2013年5月 752 4 10,000 833   13,774.54 -86.32
2013年6月 1574 8 10,000 833   13,677.32 -97.22
2013年7月 744 4 10,000 833   13,668.32 -9
2013年8月 1664 8 10,000 833   13,388.86 -279.46
2013年9月 1056 6 10,000 833   14,455.80 1,066.94
2013年10月 917 7 10,000 833   14,327.94 -127.86
2013年11月 485 4 10,000 833   15,661.87 1,333.93
2013年12月 1456 7 10,000 833   16,291.31 629.44
2014年1月 1104 8 10,000 833   14,914.53 -1,376.78
2014年2月 989 8 10,000 833   14,841.07 -73.46
2014年3月 949 8 10,000 833 12,669 14,827.83 -13.24
2014年4月 696 6 10,000 833 12,386 14,304.11 -523.72
2014年5月 476 4 10,000 833 12,110 14,632.38 328.27
2014年6月 390 3 10,000 833 10,926 15,162.10 529.72
2014年7月 720 5 10,000 833 10,902 15,620.77 458.67
2014年8月 1236 8 10,000 833 10,474 15,424.59 -196.18
2014年9月 438 3 10,000 833 9,856 16,173.52 748.93
2014年10月 1323 9 10,000 833 10,262 16,413.76 240.24

この期間の年間目標借入額は1兆円ですから、月間に直すと833億円が月あたりの買い入れ額の目安です。
しかしながら、2013年6月は1574億円、2013年8月は1664億円と目安の2倍近い買入を行っています。

この時期は前月比から株価が下がっているため、買い入れ額を増やして下支えを行っている動きがみられます。
逆に2014年6月は株価がずっと上昇していましたので、買い入れ額は390億円と目安の半分以下になっているようです。

過去1年間の累計借入額は最初買いすぎている部分があり1兆円を超えていますから、厳密に1年間で1兆円を買い入れるといったルールで運営していたわけでは無いように見えます。

・2014年11月~2016年7月
年月 介入総額 介入回数 年間目標額(億円) 月間の目安目標金額(億円) 過去1年間の累計買い入れ額 日経平均終値 前月比
2014年11月 2280 6 30,000 2,500 12,057 17,459.85 1,046.09
2014年12月 2244 6 30,000 2,500 12,845 17,450.77 -9.08
2015年1月 3443 10 30,000 2,500 15,184 17,674.39 223.62
2015年2月 1322 4 30,000 2,500 15,517 18,797.94 1,123.55
2015年3月 2464 7 30,000 2,500 17,032 19,206.99 409.05
2015年4月 2907 8 30,000 2,500 19,243 19,520.01 313.02
2015年5月 2170 6 30,000 2,500 20,937 20,563.15 1,043.14
2015年6月 4431 12 30,000 2,500 24,978 20,235.73 -327.42
2015年7月 2592 8 30,000 2,500 26,850 20,585.24 349.51
2015年8月 3020 9 30,000 2,500 28,634 18,890.48 -1,694.76
2015年9月 2556 8 30,000 2,500 30,752 17,388.15 -1,502.33
2015年10月 336 1 30,000 2,500 29,765 19,083.10 1,694.95
2015年11月 2870 8 30,000 2,500 30,355 19,747.47 664.37
2015年12月 2583 7 30,000 2,500 30,694 19,033.71 -713.76
2016年1月 3185 9 33,000 2,750 30,436 17,518.30 -1,515.41
2016年2月 2640 8 33,000 2,750 31,754 16,026.76 -1,491.54
2016年3月 672 2 33,000 2,750 29,962 16,758.67 731.91
2016年4月 3000 9 33,000 2,750 30,055 16,666.05 -92.62
2016年5月 2073 6 33,000 2,750 29,958 17,234.98 568.93
2016年6月 4198 12 33,000 2,750 29,725 15,575.92 -1,659.06
2016年7月 2688 8 33,000 2,750 29,821 16,569.27 993.35

2014年11月は年間ETF買入目標額が1兆円→3兆円に増額された次の月です。
月間の目安は3兆円÷12=2500億円です。

2015年6月の4431億円の買い入れ月があるのに対し、2015年10月は336億円しか購入していません。
2015年6月の株価は前月比-327.42円安、2015年10月は1694.76円高ですので株価が下落している時に積極的に介入し、上昇相場の時は動かないので温存するスタイルがこの時期は非常に顕著です。
過去1年間の累計買い入れ額の面からみると、年間の3兆円を逸脱することなく目標通り購入しています。

金融政策で約束したことはキチンと守っている期間と言えそうです。


・2016年8月~2017年12月 
年月 介入総額 介入回数 年間目標額(億円) 月間の目安目標金額(億円) 過去1年間の累計買い入れ額 日経平均終値 前月比
2016年8月 3522 6 60,000 5,000 30,323 16,887.40 318.13
2016年9月 8063 11 60,000 5,000 35,830 16,449.84 -437.56
2016年10月 2828 4 60,000 5,000 38,322 17,425.02 975.18
2016年11月 3531 5 60,000 5,000 38,983 18,308.48 883.46
2016年12月 7420 10 60,000 5,000 43,820 19,114.37 805.89
2017年1月 5624 8 60,000 5,000 46,259 19,041.34 -73.03
2017年2月 4927 7 60,000 5,000 48,546 19,118.99 77.65
2017年3月 5068 7 60,000 5,000 52,942 18,909.26 -209.73
2017年4月 5075 7 60,000 5,000 55,017 19,196.74 287.48
2017年5月 3635 5 60,000 5,000 56,579 19,650.57 453.83
2017年6月 3640 5 60,000 5,000 56,021 20,033.43 382.86
2017年7月 4242 6 60,000 5,000 57,575 19,925.18 -108.25
2017年8月 6597 9 60,000 5,000 60,650 19,646.24 -278.94
2017年9月 4434 6 60,000 5,000 57,021 20,356.28 710.04
2017年10月 1418 2 60,000 5,000 55,611 22,011.61 1,655.33
2017年11月 5736 8 60,000 5,000 57,816 22,724.96 713.35
2017年12月 5673 8 60,000 5,000 56,069 22,764.94 39.98

2016年8月は年間目標額が6兆円に増額された次の月です。
月間の目安購入金額はいきなり5000億円まで膨れ上がります。

数字を見ていくと、2016年9月の様に8000億円を超す買入を行った時もありますが、2017年の10月の様に1418億円の買入しか行っていないときもあります。

上昇相場では購入に動かず、下げたとき用の為に原資を節約しているのかもしれません。
過去1年間の累計買い入れ額をみると、導入してからちょうど1年後に6兆円の目標額をきっちり達成しています。

その後は5.5兆円~5.78兆円位しか数字として購入していなく、若干目標値に足りていない買入額に感じます。

2017年10月の株価は20356.28円→22011.61円まで上昇おり、株価が上昇局面では6兆円という目標よりもマーケットに影響を与えすぎないことを優先で買い入れを行っているのかもしれません。

・2018年1月~2018年3月

年月 介入総額 介入回数 年間目標額(億円) 月間の目安目標金額(億円) 過去1年間の累計買い入れ額 日経平均終値 前月比
2018年1月 4410 6 60,000 5,000 54,855 23,098.29 333.35
2018年2月 5848 8 60,000 5,000 55,776 22,068.24 -1,030.05
2018年3月 8081 11 60,000 5,000 58,789 21,454.30 -613.94

最後に2018年の月別買い入れ動向です。
2018年は引き続き6兆円分のETF買入を金融政策で掲げています。

株価の動きは2018年1月こそ前月比333.35円プラスだったものの、2月は-1030.05円、3月は-613.94円と元気がありません。
アメリカでVIX指数がらみの株の乱高下がおこった事や、中国とアメリカの貿易摩擦を危惧した海外勢の売りが発生しています。

これらの動きに対応するため、日本銀行は2月に目安の5000億円を上回る5848億円のETF買入、3月は目安を大きく上回る8081億円もの買い入れを行っています。

特に3月は積極的なETF買い入れを行った事で株価の下落を食い止めています。

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4.2018年は3月に大きく購入、4月以降は?!

2018年に入り株価が暴落をする日が多かったことから、2018年3月は目安を大きく上回る8000億円以上の購入が行われました。
3月に大きく買い入れを行ったため、次の月である4月の購入は控える動きが出てくるかもしれません。

逆に去年の10月は1418億円しか購入していなかったので、節約分を吐き出しているだけで普段通りの購入を行ってくれるかもしれません。

どちらにしても、4月は配当の再投資の時期にあたり例年通りなら大きな売りは出てこなくなり需給は解消しそうです。

ただ、4月が終わり5月に入ると、海外には「セルインメイ(株は5月に売れ)」という不透明な格言があり、不穏な動きを見せるかもしれません。

引き続き海外投資家の動きには注意を払って慎重に投資するようにしてた方がいいでしょう。

5.2013年4月~2018年3月まで購入した金額は17兆円

2013年4月~2018年3月までの日本銀行が購入した累計ETFは17兆円にもなりました。
同期間の海外投資家の投資部門別売買状況(週間)を集計すると約6兆円の買い越し、個人投資家の投資部門別売買状況(週間)は23.3兆円の売り越しです。

構図としては個人投資家が売り越した金額のほとんどを日本銀行が吸収しているとわかります。

 日本銀行のETF買入には色々な特徴があるようです。
月間の買い入れ額はその月その月のマーケット状況に対応しています。

株価が1.5%~2.5%以上下がると、買い入れに動くケースが多く見られました。

日々の株価変動に加えて日本銀行の動きも把握しておくと、より今後の市場の先行きがわかるようになるでしょう。
 ETF購入額は、購入した日に日本銀行から公表されています。

数字を抑えておいて今後の相場予想に役立ててみてください。

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6.まとめ

〇日本銀行のETF購入日のデータを検証
〇株価が下がっていると時に買入を行う傾向がみられる。特に前日比終値から▲1.5%~▲2.5%の日に動いている事が多い

〇逆に上昇相場の時には全く動かない月も多い
〇月別の買い入れ額は目安の倍を購入したり、半分以下しか購入しなかったりとマーケットに合わせて柔軟に購入している模様
〇個人投資家の売りの大部分を日本銀行のETF買いで吸収していることが今までの買い入れを行ったデータから見て取れる

著者:先ず隗より始めよ

現役金融マン。証券アナリストの資格あり。ちょっとマニアックな金融知識やニュースをわかりやすく書いていきます。