森友問題で窮地に立たされた安倍総理!挽回のウルトラCは?

森友問題で、「決済文書の書き換え」といったとんでもない対応を財務省が行なっていた事実が発覚しました。

佐川宣寿書元理財局長の国会証人喚問で、「書き換えは理財局と財務省が行って官邸からの支持はない」と明言しましたが、政権へのダメージ完全には回復しません。

 

支持率は第二次安倍政権始まって以来の最低値を更新するまで下がり、窮地に立たされた安倍総理。

今秋に予定されている自民党総裁選挙の雲行きはかなり怪しくなっています。

 

安倍政権がここから挽回する「ウルトラC」はあるのでしょうか。

今回は、森友問題とウルトラCについて考えていきましょう。

 

【目次】

 

f:id:uctakumi:20180401164643j:plain

1.対応ミスは初動から

森友問題の対応ミスはどこから発生したのかと言うと、問題が出始めた初動であることがわかります。

 

安倍総理は初動で「私や妻が関係していたら総理大臣や国会議員を辞める」と言い切ってしまいました。

これだけ強く言ったということの背景には、実際に安倍総理は森友学園について深い関わりはなく、安倍昭恵夫人も「森友学園に土地を売却しろ」と財務省に指示期待したことは一切なかったのでしょう。

 

財務省は巨大な組織になりますので、勝手に気持ちを推し量って行動する人間がいたかもしれません。

そのことを考えずに、「辞める」といった強い口調で否定してしまったのは痛かった点でしょう。

 

自分のあずかり知らぬところで、財務省が勝手に格安で土地を売却してしまったのであれば、それは財務省の権限と内部統制の問題になり、政治家の資質には影響してきません。

 

いろいろな人間がウソをつく、訳の分からない説明をすることも見越して、初動では逃げ道を用意しておき、いきなり背水の陣を引くような対応をするべきではありません

 

最初から国政調査権を使うような対応を行っていれば、このような決裁文書の改ざんといった大事にはならなかったでしょう。

 

f:id:uctakumi:20180401164700j:plain

2. 佐川宣寿元理財局長の証人喚問で逃げ切ったか

公文書の書き換えを焦点に問われた佐川宣寿書元理財局長の証人喚問の結果は、周知のとおり、「政権の勝ちで、野党の負け」といった構図になりました。

 

特に野党は「佐川宣寿元理財局長の証人喚問を要求したのだから、もっと別の証拠をつかんでいるのか」と思っていたら、そんなことは全くありませんでした。

「籠池氏との面会も何のために行ったのか?」と感じるくらい、既存の情報を質問しただけでした。

 

そもそも証人喚問を行っても、「捜査中だから話せない」と言うのは当たり前なのに、逆に「官邸からの指示は一切なかった」といった言質を提供してしまいました。

野党としては攻めきれなかったというよりは、逆に大敗してしまい、今後この問題を国会で審議することは難しくなりました。

 

同じことの蒸し返しになってしまっても意味はなく、証言の嘘は罪に問われる状態で「官邸の指示はなかった」と言われたのであれば、それを信じる以外ありません

 

今後は検察に任せる以外方法はなく、改竄に関して「官邸の指示で行った」という路線は国会で追及できなくなるでしょう。

 

3.逃げ切ったが安倍総理の自民党総裁選に影響、総理交代か?

一応佐川宣寿元理財局長の証言で逃げ切った形になりましたが、それだけで総理大臣の椅子にしがみ続けることはできません。

 

自民党には自民党総裁を選択する選挙があるからです。

自民党総裁選は前回2015年9月に行われており、2018年が任期になるため、2018年中に自民党総裁選は行われます。

 

自民党総裁はそのまま内閣総理大臣になり、前回は無投票で安倍総理が続投しましたが今回は対抗馬が出てくることは間違いなく、森友問題の悪いイメージは総理交代含みの大きな流れになりそうです。

元々自民党総裁選の規約では、「権力の集中・暴走」を避けるために三期連続での選出は行われないルールでした(去年自民党規約を変更しました)。

「権力の集中・暴走」というワードは、今回の公的文書改ざんにモロに影響してくる問題になってしまいますから、安倍総理の三期当選には大きな逆風となってしまいます。

 

国内で森友問題による逆風にさらされることに加え、国外の政治状況も北朝鮮が非核化に向けた融和体制に傾いています。

そのため、危機意識を強く訴える得意の外交政策のアピールで支持率を回復することはできそうにありません。

 

加えて株価の先行きが鈍ってきており、国内の景気回復も一旦お休みになりそうなため、好調な経済環境での支持率上昇も期待できそうにありません。

 

去年の衆院議院選挙に大勝したことから、「自民党総裁選三選は確実」とまで言われていましたが、今回の森友問題でかなりイメージが悪化しており、再選シナリオは怪しくなっています。

 

f:id:uctakumi:20180401164736j:plain

4.三選に向けたウルトラCは残されている

窮地に陥っている安倍政権ですが、ウルトラCが1つだけ残されています。

それは佐川宣寿元理財局長の証人喚問に応じたように、安倍昭恵夫人の国会招致に応じることです。

 

野党は書き換えが判明してから、強く昭恵夫人の国会招致を求めています。

しかし、どう状況を整理しても昭恵夫人は勝手に名前を使用されたように感じられますから、野党の追及に対して答えることは何もできません。

 

昭恵夫人が金を受け取り財務省に対して命令を行ったといった証拠でも出てこない限りは既存の情報しか出てこなくて、今回の佐川宣寿元理財局長の参考人招致のように状況が整理されてしまうだけです。

 

野党側は嬉々として「安倍総理との繋がりシナリオ」で昭恵夫人の国会招致を要望していますが、はっきり言って夫人の国会招致は安倍総理側に有利に働く可能性が高いです。

 

具体的な証拠と犯罪性もないのに容疑者扱いして国会招致したのですから、野党は存在しない犯罪の証拠を必ず用意し、その場で突きつける必要があります。

それができなければ、ただの魔女狩りだったと批判は野党に向かうでしょう。

 

今まで安倍総理は昭恵夫人の国会招致を絶対に認めてきませんでした。

これについては、「都合が悪いからだろう」とか、「国会招致を嫌がっているのは新たな事実が出てくるからに決まっている」といった見方をする人がいます。

しかし、単純に自分の妻が何の違法性も無いのに容疑者扱いされている状況で、野党の求めに応じて国会招致することは自分の妻を差し出すことになり、世間体があまり良くないからです。

 

憲法改正は安倍総理の政治家としての宿願です。

これを成し遂げていないうちは、自分から総理の椅子から降りるということはしないでしょう。

安倍総理としては昭恵夫人を差し出すことは夫として避けたいでしょうが、ここまで支持率が下がってしまった場合、三選のために最後の手段を考えてもいいでしょう。

 

昭恵夫人の国会招致は、紛れもなく窮地を打開する安倍総理に最後に残されたウルトラCです

 

f:id:uctakumi:20180401164757j:plain

5.消費税増税に影響

財務省の書き換え問題に端を発する今回の不祥事は、2019年10月に予定されている消費税増税にも影響してきそうです。

 

公文書の改ざんは財務省そのものを解体しなければいけないほどの不祥事です。

今回の事件で、省庁の元官僚のコメントで「公文書の書き換えは滅多にないが、稀にある」といったことを言っている人もいます。

 

つまり、今回のケースだけを追求していけば良いわけではなく、今までの全ての公文書に対して調査をする大きなスケールで見なければいけません。

森友問題の解明ではなく、「なぜ省庁が違法性のある公文書の改ざんを行ったのか」、「他の事例はないのか」といったスケールでの判明を検察には期待したいところです。

 

まとめ

  • 〇森友問題について解説
  • 〇今回の問題は初動ミスで、安倍総理の党内求心力は低下、時期自民党総裁選は苦戦必須
  • 〇状況を打開するウルトラCは昭恵夫人の国会招致に応じること
  • 〇財務省の不祥事で、再び消費税増税は延期される可能性も

著者:先ず隗より始めよ

現役金融マン。証券アナリストの資格あり。ちょっとマニアックな金融知識やニュースをわかりやすく書いていきます。

無題ドキュメント