2泊3日、食費予算15,000円で美味しいものとお酒を楽しむ旅「岐阜県~高山・郡上八幡~」


今回は久々に「あらかじめ決めた食費予算内でその街の美味しいものを楽しむ旅」に出掛けることにした(前回はこちら)。

向かった先は岐阜県の高山・郡上八幡。2年前に友人と東京からレンタカーを借りて訪れたことがあり、その時に食べた飛騨牛や高山ラーメン、あゆ、うなぎ、そして山に囲まれ川が流れるどこか懐かしい街の雰囲気……。全てが気に入った。今回はそんな高山・郡上八幡を「2泊3泊、予算15,000円(食費のみ)で2年ぶりに回ってみることにする。

行きは東京から名古屋経由で向かった。高山は名古屋からさらに特急で約2時間半ほどかかる。列車で行くにはアクセスがいいわけではないけれど、移動時間で好きな本を読んだりゆっくりして眠くなったら寝たり、そんな時間の使い方ができるのも「旅の楽しさ」の一つだと個人的に思う。


2年ぶりに着いた高山駅はすっかり奇麗になっていて(2016年の10月にリニューアルされたそう)、やや寂しさを感じつつも、街を歩き始めればすぐに気持ちが高揚した。まず向かった観光名所の「古い町並(さんまち通り)」は国内外の人でにぎわっていた。



《1日目》昼食 さんまち食べ歩きと地酒 2,100円

さんまち通りは食べ歩きグルメが充実している。飛騨高山グルメといえば、飛騨牛を思い浮かべる人も多いだろう。

ということで最初に食べたのは、前回訪れた時に気に入った飛騨 こって牛三種盛り(竹炭塩 一貫、生姜醤油 一貫、飛騨牛軍艦 一貫)。こんな贅沢な寿司を食べ歩けるなんて、と興奮したのを覚えている。

このように煎餅の上に寿司をのせて渡されるので、お菓子感覚で楽しく食べ歩ける。三種の中で特に気に入っているのが、卵黄がのった軍艦。他の二種も生姜と塩がいい塩梅で、握り具合もちょうどいい。前に食べた時と変わらず美味しかった。


左から、竹炭塩、生姜醤油、飛騨牛軍艦。

だいぶお腹が空いていたので、続いてすぐ向かいの御食事処 坂口屋へ。飛騨牛赤身にぎり寿司、飛騨牛にぎり寿司、そして牛一頭あたりわずかしかとれない希少部位を使った、プレミア飛騨牛にぎり寿司が売られている。

今回はちょっと贅沢にプレミア飛騨牛にぎり寿司を頼んでみた。弾力が適度にあるのに噛めば溶けてなくなる飛騨牛がもう最高。


次はじゅげむ飛騨牛コロッケを。ほくほくで甘く、ほっとする味。


こんなふうに、ちょっとずついろんなものを食べながら、街を見て歩くのが楽しい。飛騨牛を使った食べ物は他にも串だったり、牛まんだったり、とろ煮だったり、一人だと食べきれないくらい種類豊富にある。

食べ物もいいが、古い建物を見ながら街をぶらぶらと散策すれば酒蔵がいくつもあることが分かる。今回は1695年(元禄8年)創業という二木酒造へお邪魔した。掛け時計の音だけが響くような静かな空間で、季節限定のお酒などを飲める。


今回飲んだ氷室 大吟醸 生酒は、春から秋までの期間数量限定の地酒だという。後を引く華やかな香りが好み。飛騨牛に地酒、楽しいなあ。


散策を満喫したので宿に戻って、夜に備えてひと休みすることにした。

《1日目》夕食・一軒目「樽平」 ひだチーズ、天然あゆ塩焼き他 4,100円

時刻は17時30分。開店時間に合わせて向かったのは樽平という居酒屋。前来た時にとても楽しかったのが忘れられず、高山へ行ったらまた必ず寄ろうと思っていたお店だ。

中に入ると、早い時間なのにもう既にカウンターはほぼ満席。相変わらずの人気店。カウンター越しに見る女将さんの顔が懐かしいなあ、そんなことを思っていたらお通しが運ばれてきた。


お通しをいただきながら飲むお酒は、白真弓 限定蔵出し 生粋参百伝 純米 木桶仕込み。燗(かん)でいただいてみたら、これが抜群にうまい。


一緒にいただいたひだチーズは、モッツアレラチーズのたまり醤油漬け。クリーミーでありつつも後味はさっぱり。寒い夜、長い時間をかけて訪れた好きな街で、うまいつまみと一緒に飲むお酒ほどうまいものはないな、と思った。やがて楽しそうに盛り上がる他のお客さんと自然と会話が始まり、もっと楽しくなる。しばらくしたら女将さんが「前も来てくれたよね」と言う。もう忘れられているだろうな、と思っていたから嬉しかった。


天然あゆ塩焼(時価)は、この日1,350円。「頭から食べられるよ」と聞き、その通りに食べてみた。濃厚な旨味が広がる頭から徐々に身の方へいくと、なんとお腹の中にはたっぷりと卵が入っていた。ぷちぷちとした食感がたまらない。この子持ちあゆは今だけだそう。いい時期に来たなあ……。思わず、お酒をお代わり。結局白真弓を合計3合飲んでしまった。



お隣のご夫婦や仕事の研修で高山まで来たという若い方、それから女将さんらに挨拶し、「また来ます」と伝えてお店を後に。ああ、いい夜。また近々行きたなあ、いや必ず行こう。ご馳走さまでした。

《1日目》夕食・二軒目「麺屋 しらかわ」 中華そば(並)、味付け玉子 800円

いい気分のまま次に向かったのは麺屋 しらかわ。「樽平」からの「しらかわ」は、以前訪れた時と全く同じコース。飲んだ後の中華そばがびっくりするくらいに美味しかった。地元の人に聞いても「しらかわさん、美味しいよね」と言う。
(あと麺つながりでいうと、地元の人的には「ちとせ」の焼きそばや中華そばもソウルフード的なものらしい。今回は時間がなかったので次回行ってみよう)

夜は21時からオープン。前回長い行列ができていたのを思い出して、開店の約15分前に行ってみると2番目に入ることができた。

「本当すみませんね、寒いところ待っていただき……」という爽やかで格好いいお店の方のお気遣いが嬉しい。注文したのは中華そば(並)と、追加の味付け玉子


見た目も美しい中華そばは、初めて食べた時と同様に感動的なうまさだった。細く縮れた麺に、あっさりしつつも旨味が濃厚なスープが絡む。あらためてこれほどまで〆に合うラーメンはなかなかないのでは、としみじみ思った。


いい居酒屋の後に、うまい中華そばで幸せな気分。夜の高山の街並みも好きだから、ちょっと寄り道しながら宿へ帰った。


《2日目》昼食「味蔵天国」 飛騨牛盛り、小ライス、琥珀ヱビス少グラス 2,980円

翌日は、昼前に再び好きなさんまち通り周辺を散歩しながら、お土産を見て回った。



そろそろ昼食を、と思い向かったのは、高山駅からもそう遠くない焼肉屋味蔵天国。ここも前に行って美味しいなと思ったお店だ。

はるばる来たのだから、と思い切って頼んだのは飛騨牛盛り(飛騨牛カルビ・飛騨牛赤身・飛騨牛角切りの盛り合わせ)。見た瞬間に美味しいと分かる。



それから「焼肉といったらビールだろう」ということで琥珀ヱビスの少グラスをオーダー。昼から飲むビールはなんでこんなに美味しいんだろう。


一人なので自分のペースでゆっくり焼きながら、ビールを飲んで飛騨牛を噛みしめる。極楽。



小ライスも頼んで、タレをたっぷりつけた肉と一緒に。岐阜県産米を使っているというこのご飯がまたうまい。


二日連続、高山で存分に飛騨牛を楽しだら郡上八幡へ。高山駅前の高山濃飛バスセンターから、バスに乗り込んで約1時間20分、郡上八幡インターで降りた。街中へはタクシーで行くのが楽と聞いていたけど、時間に余裕があり川沿いを歩くのも気持ちよさそうだったので、のんびりと30分ほどかけて向かった。

街中に着くとこの通りの雰囲気。


前は有名な「郡上おどり」の時期に訪れた。勝手に想像していたよりもこじんまりとした街だったけれど、城下町らしい街並みや建物に趣があって、すぐに好きになった。

祭りの時は、大勢の人でにぎわっていた街も今の時期は静かで、川の流れる音がどこでも聞こえるほど。ゆっくりと街を散策して日頃の疲れを癒やした。





《2日目》夕食「吉田屋美濃錦」 地酒、肝焼き、うなぎ丼 4,000円

夕食は水がきれいな郡上八幡ならではの美味しいうなぎを食べよう。そう思い、1880年創業という老舗の吉田屋美濃錦へ。お酒は地酒の郡上八幡純米酒 蔵の風を熱燗で。


つまみとして肝焼きも。外はさくさくと香ばしくて中は柔らかい。甘いタレがお酒に合う。お酒を味わいながら肝焼きをつまみ、ゆっくりと時間を過ごした。


そして、最後にうなぎ丼を。



外側はパリッと焼かれ、身はぎゅっと締まり、美味しさが凝縮されたうなぎ。肝焼きと同じく甘いタレは白米との相性も完璧。ご飯の量を多くしてもらったほうが良かったかな、というくらいにご飯が進んでいく。ああ、うまい。こんなに美味しいうなぎはなかなか食べられないんじゃないか、またそんなことを思いながら味わった。


郡上八幡のお店はどこもだいたい早く閉まる。だから早めに宿に戻ってすぐに寝ることにした。遠く離れた場所で山や川に囲まれながら静かに過ごす、そんな旅がしたいときにとてもいいところだと思う。


《3日目》昼食「蕎麦正まつい」 ざるそば 1,000円

帰りは郡上八幡から再び高山へ。その後は名古屋ではなく富山経由で東京に帰ることにした(調べたらそれほど時間が変わらなかった)。

郡上八幡を出る前に、昼食は大好きな蕎麦を食べて帰ろうと蕎麦正 まついへ。ざるそばをお願いした。


白い蕎麦は雑味がなく、ただただうまい。自分が今まで食べた蕎麦の中で一番好きな蕎麦かもしれない。しっかりとこしがあり、すりおろしていただいた山葵(わさび)は、甘さを感じた後に爽やかな辛味が鼻に抜ける。うまい。こんなに美味しい蕎麦があったのか、とにかく感動した。


存分にうまい蕎麦を味わい、お店を後に。バス、列車、新幹線を乗り継いでまたゆっくり時間をかけて東京に向かった。

2日目に訪れた「吉田屋美濃錦」で出会った方々と仲良くなり、来年は郡上八幡踊りに一緒に行こうよ、という話になっている。ちゃんと踊れるかな、と思いつつ楽しみだ。冬のうちにまた一度行こうかな。雪が積もる高山、郡上八幡も奇麗なんだろうなあ。今回も、いい旅だった。

【今回食事に使った合計金額:14,980円】
※本記事に記載のものは2017年10月22日取材時点の情報です
※予算に含まれるものは食事代(全て税込金額)のみです

著者:Taki (id:s06216to)

Taki (id:s06216to)

1987年、神奈川県横浜生まれ。ブログ「ウォーキングと美味しいもの」では日々見つけた美味しいものや歩いた街について書いてます。

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