みんなの趣味はどんなこと? 趣味にかける時間とお金はどれくらいなのか調査してみました

こんにちは、らくからちゃです。

街をぶらぶら歩いてみると、真新しい制服に袖を通した子どもたちのキラキラした笑顔や、新品のスーツをまとった新入社員たちの希望と不安に満ちた横顔とすれ違うことが多くなりました。いやあ、春ですね。

新しい環境に行けば、必ずやることになる自己紹介。定番のお題は「趣味」だと思いますが、みなさんは趣味の時間をどうお過ごしでしょうか?

みなさんが「趣味にどれくらいの時間とお金をかけているのか?」は個人的にも時期的にも興味が湧いたので、はい、調べてみました!ヽ(=´▽`=)ノ 

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みんな趣味にどれくらい時間をかけているの?

まずは、社会生活基本調査の結果から、趣味にかける時間や頻度のデータをみたいと思います。なお本調査は、5年おきに実施されており、そろそろ前回(2016年)の結果があがってくる頃合いです。今回はデータが入手できる直近の平成23年(2011年)実施の結果から見てみます。

同調査では、作業時間を細かく分類しているのですが、

スポーツ
趣味

という区分があり別のものとしています。細かな定義については、こちらの「用語の解説調査票B関係」(出典:総務省統計局)をご覧ください。ちょっと面白い点として「読書」は「マスメディア利用」という項目に含まれていますので、今回の調査上、趣味には含まれておりません。

ということでまずは年齢別に集計してみました。

年齢別調査

出典:「平成23年実施社会生活基本調査結果」(総務省統計局)より著者作図

趣味に使う時間は、20代から30代にかけて下がっていく一方、スポーツにかける時間は、50代以降のほうが若い世代よりも増えているのが中々興味深いですねえ。やはり健康に気を使い始める世代ということでしょうか。

次に、もう少し細かい分類別をみていきましょう。今回は性別ごとに集計してみました。

性別調査

出典:「平成23年実施社会生活基本調査結果」(総務省統計局)より著者作図

男女ともに非常に大きなウエイトを占めているのは「コンピュータの使用」と「ゲーム」ですね。これらは、年齢別にみたところだんだんと小さくなっていましたので、10代・20代・30代の趣味にかける時間が大きくなっている要因はほぼこの2つで説明できます。

男女差の合計をみても、男性は77分・女性は52分となりましたが、「コンピュータの使用」と「ゲーム」を除外すると、男性40分・女性34分となり、かなり近い値になります。

10代・20代・30代の男性がいかにコンピューターの使用(ネットの使用?)・ゲーム依存症なのかが分かる結果ですね。

みんなの趣味はどんなもの?

社会生活基本調査には、更に細かく分類した調査票Aという方式の結果もあります。作業時間の集計が行われていない分ちょっと使いづらいんですけど、過去1年間以内に提示された項目を行ったかどうか?という「行動者率」というデータを細かいレベルで確認することができます。

ただ数値を並べるだけも、ちょっとつまらないかな? と思いましたので、前回(2006年)の調査結果と比較してみました!

項目名 2006年 2011年 増減
野球 (キャッチボールを含む) 8.6 7.1 -1.5
ソフトボール 4.0 3.1 -0.9
バレーボール 5.3 4.0 -1.3
バスケットボール 3.9 3.5 -0.4
サッカー 6.0 5.6 -0.4
卓球 6.4 4.5 -1.9
テニス 5.6 4.2 -1.4
バドミントン 6.5 4.8 -1.7
ゴルフ (練習場を含む) 8.9 8.1 -0.8
柔道 0.6 0.5 -0.1
剣道 0.6 0.7 0.1
ゲートボール 1.0 0.7 -0.3
ボウリング 18.6 12.8 -5.8
つり 10.0 8.1 -1.9
水泳 13.8 10.5 -3.3
スキー・スノーボード 7.3 5.3 -2.0
登山・ハイキング 9.9 9.2 -0.7
サイクリング 8.8 8.9 0.1
ジョギング・マラソン 8.8 9.6 0.8
ウォーキング・軽い体操 34.9 35.2 0.3
器具を使ったトレーニング 11.2 9.9 -1.3
その他スポーツ 7.9 5.9 -2.0
スポーツ観覧(※) 21.1 18.6 -2.5
美術鑑賞(※) 18.5 16.5 -2.0
演芸・演劇・舞踊鑑賞(※) 14.2 11.7 -2.5
映画鑑賞(※) 37.3 35.1 -2.2
音楽会などによるクラシック音楽鑑賞 9.3 8.6 -0.7
音楽会などによるポピュラー音楽・歌謡曲鑑賞 12.2 12.4 0.2
CD・テープ・レコードなどによる音楽鑑賞 52.4 47.5 -4.9
DVD・ビデオなどによる映画鑑賞 45.9 40.5 -5.4
楽器の演奏 10.5 9.6 -0.9
邦楽(民謡,日本古来の音楽を含む) 1.9 1.7 -0.2
コーラス・声楽 3.0 2.8 -0.2
邦舞・おどり 2.2 1.6 -0.6
洋舞・社交ダンス 1.8 1.7 -0.1
書道 4.5 4.1 -0.4
華道 2.6 2.0 -0.6
茶道 1.9 1.5 -0.4
和裁・洋裁 7.0 6.4 -0.6
編み物・手芸 10.9 10.1 -0.8
趣味としての料理・菓子作り 17.4 17.2 -0.2
園芸・庭いじり・ガーデニング 28.2 26.6 -1.6
日曜大工 10.3 8.9 -1.4
絵画・彫刻の制作 3.5 3.2 -0.3
陶芸・工芸 2.5 2.2 -0.3
写真の撮影・プリント 27.3 25.0 -2.3
詩・和歌・俳句・小説などの創作 2.6 2.2 -0.4
趣味としての読書 41.9 39.5 -2.4
囲碁 1.8 1.3 -0.5
将棋 3.9 3.4 -0.5
パチンコ 11.8 10.0 -1.8
カラオケ 31.8 29.0 -2.8
テレビゲーム・パソコンゲーム(家庭で行うもの,携帯用を含む) 33.0 33.3 0.3
遊園地,動植物園,水族館などの見物 34.5 31.5 -3.0
キャンプ 6.3 5.5 -0.8
その他趣味 10.5 6.6 -3.9

出典:「平成23年実施社会生活基本調査結果」(総務省統計局)より著者作表

※テレビ・DVDなどは除く

スポーツは、軒並み減少するなかで、「サイクリング」や「ジョギング・マラソン」、「ウォーキング」といった1人でもすぐ、簡単に取り組めるものの比率が増えており、世相を示している感じがします。逆に、国民の約5人に1人は行っていた「ボウリング」が半減してしまっているのも興味深い結果ですね。

趣味の方に目を向けてみると、やぱり「テレビゲーム」の比率は維持されています。その他は軒並みマイナスになっている中、「音楽会などによるポピュラー音楽・歌謡曲鑑賞」がプラスになっているのは面白いですね。世の中的に、AKB48をはじめとするアイドルの流行によるものでしょうか?

みんなどれくらいお金をかけているの?

さてやっぱり気になるのが、みんな趣味にどれくらいお金をかけているのか? というところ。そこで、家計調査の結果から趣味に関連する支出に紐づくであろう

・「他の教養娯楽サービス」
・「月謝類」
・「教養娯楽用品」
・「教養娯楽用耐久財」*1

の金額を抜粋して時系列で並べてみました。

勤労者家計データ

出典:「家計調査年次推移データ」(総務省統計局)より、勤労者家計データをもとに筆者作図

この結果は、家計全体での結果です。ざっくり、月額2万円から2万5千円くらいで推移しているみたいですね。耐久財のウエイトが下がり、サービスの支出が増え、モノ消費からコト消費へ移っているようです。

下落傾向にはありますが、趣味や娯楽への支出って景気などの影響を受けやすいのかな? と思ったのですが、案外安定していますね。

次に、世帯収入別で趣味への支出額をみてみました。

勤労者家計データ

出典:「家計調査2017年2月度データ」(総務省統計局)より、勤労者家計データをもとに筆者作図

今回は、1人あたりに調整し、五分位(年収を下から20%ずつ区切っていった場合)の階級別の支出額の比較になります。

それぞれの分位別の平均収入は

Ⅰ群:165,255円
Ⅱ群:357,610円
Ⅲ群:465,181円
Ⅳ群:581,175円
Ⅴ群:850,971円

となり結構開きがあります。

年収に応じて趣味にかけられる金額は変わってきますが、それでも平均85万円稼いでいるⅤ群でもI群の2倍程度であり、そこまで大きな差ではありません。

なお、平均年齢や世帯の構成人数などにはそこまで大きな開きはありませんでした。このデータは「手取り」ではないので、収入の差はもう少し小さくなると思いますが、それでも収入と趣味の支出の関連がここまで小さい結果になったのは驚きです。

お金のかかる趣味って?

上の結果は、かなりバラつきが大きいと思います。全く趣味にお金もかけない人もいれば、そのためだけに働いているといった人もまぜこぜにしたうえでの平均値だからです。

世の中には、かなりお金のかかる趣味をお持ちの方もいらっしゃいます。矢野経済研究所が発表したリリースの中に“「オタクの聖地」である秋葉原などで扱われることが比較的多いコンテンツや物販、サービス”を対象とした「オタク市場に関する調査」という中々興味深いデータがありましたので、まとめてみました。

種別 1人あたり支出額 市場成長率 市場規模 サンプル数
アイドル ¥79,783 30.7% 1,550億円 255
メイド・コスプレ関連サービス ¥37,289 2.7% 115億円 45
アニメ ¥29,843     684
アダルトゲーム ¥27,471 -3.1% 185億円 87
鉄道模型 ¥25,891 3.3% 95億円 77
ミリタリー(トイガン・サバイバルゲーム) ¥24,178 4.2% 150億円 90
プロレス ¥23,397 2.4% 124億円 63
フィギュア ¥21,799 1.3% 320億円 172
プラモデル ¥19,928 1.9% 266億円 132
コスプレ衣装 ¥18,526 1.2% 435億円 57
同人誌 ¥17,512 2.4% 775億円 162
ドール ¥17,373 0.7% 135億円 51
声優 ¥16,687     142
オンラインゲーム ¥16,393     280
漫画 ¥16,370     774
AV(アダルトビデオ・DVD) ¥13,471 -1.6% 540億円 87
ボーイズラブ ¥13,153 3.8% 220億円 85
恋愛ゲーム(アダルトゲーム除く) ¥11,681 6.6% 146億円 94
ライトノベル ¥11,133     207
ボーカロイド ¥8,950 2.2% 92億円 78

出典:「オタク」市場に関する調査を実施(2016年12月7日付け矢野経済研究所プレスリリース)より筆者作表

規模、伸び率共に群を抜いているのが「アイドル」趣味です。思い出して下さい、"行動率"の表の中で、ほとんどの項目で前回よりも値が下がっているなか、「音楽会などによるポピュラー音楽・歌謡曲鑑賞」はプラスになっていましたよね。2011年から現在に至るまで市場としてもどんどん大きな規模に成長している可能性は高いと言えそうです。

この不況下においても着実に市場規模が拡大していることは、目を見張るものがあります。日本のホビー市場は海外からも高い評価を受けていますが、規模が拡大している背景には、しっかりと市場を作り上げているファン層の厚さがあるのではないでしょうか。


趣味を楽しむためにはある程度の「軍資金」は必要になりますが、案外みなさんお金に関係なく純粋に趣味を楽しんでいるようです。むしろどちらかと言えば、どうやって時間を作り出すのか? のほうが難しいのかも……。

仕事でも忙しくなりがちな新年度ですが、プライベートな世界を少しでも広げることに色々とチャレンジしていきたいですね!

ではでは、今日はこのへんで。

著者:らくからちゃ (id:lacucaracha)

らくからちゃ

三度の飯よりグラフが好き。87年生まれのゆとり系サラリーマン。 経済や会計をメインとした「ゆとりずむ」なるブログを書いおります。お手すきの際にでも是非!

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Twitter:@lacucaracha

*1:教養・娯楽・趣味などのために用いる耐久財。テレビ・音響映像機器・パソコン・カメラ・楽器・学習机など。

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