72冊の貯蓄本を書いたプロが教える!みんなが陥りやすい家計のダメポイントはここ!

72冊の貯蓄本を書いたプロが教える!みんなが陥りやすい家計のダメポイントはここ!

もっとお金を貯めたい!」そう思っている人は世の中にたくさんいるはず。雑誌やTVの特集で、“お金が貯まる○○のポイント”とか“○○節約術”のような、お金を貯める方法で「良い」と言われている情報を得て、試している方も多いでしょう。

実際やってみて、その効果を実感できている人もいるでしょうが、よく見かけるのは3日坊主だったり、2、3ヶ月月ぐらいで挫折してしまったりする人。これでは効果を実感する前に終了し、お金は貯まりませんね。
私は家計の立て直しや貯蓄をサポートする会社を立ち上げ、数多くの家計をみてきました。ファイナンシャルプランナーであり、「家計再生コンサルタント」の知見から、どうすれば上手にお金が貯まるのか、みなさんが陥りがちな家計のダメポイントから探っていきたいと思います

“袋わけ”の家計管理はダメ!

家計管理の中でも、予算ごとに袋わけする「袋わけ家計管理」は、良い方法と思いきや、実はダメ。


例えば、医療費の予算としていたのに、今月は使わなかったからと食費に回してしまったり、洋服代にしてしまったり。予算がせっかく残っていても、足りない費目にぐるぐるお金を回してしまって、結局使い切ってしまう傾向があります。



きちんと把握できていないのに気持ちや感覚での振り分けにならないようにしたいものです。



細かすぎる“積み立て”や気持ち優先の“先取り貯蓄”は要注意!

マイホームや自動車、教育費など、大きなくくりの費用の積み立ては良いと思います。ですが、細かく分けた積み立ては、おすすめできません。例えば、毎月、固定資産税に8,500円、車検に12,300円、冠婚葬祭用に10,000円、旅行代に5,600円……。このように細かく分けて貯めていくことが失敗の入り口なのです。「何が問題なの?」と思われるかもしれませんね。



まず、細かく分けていると全体的な把握がしにくくなり、お金が貯まっている実感が得られません。また、貯めているお金は使い道が決まっているので、本来の意味の「貯蓄」ができていないことになります。



目標に向かってお金を貯めるため、気持ち(目標)を優先した、無理のある金額の「先取り貯蓄」も危険です。例えば20万円の給料から7万円を先取り貯蓄。残りのお金で家賃、食費、日用品、水道光熱費などと払っていくうちに生活費が足りなくなってしまい、先取り貯蓄からおろして使ってしまっては、元も子もありません。



自分の家計についてきちんと把握しないままに、細かく分けて積立てたり、無理した金額の先取り貯蓄は、注意してください。



家計をうまくやりくりする話には、落とし穴がいっぱい!

家計をうまくやりくりする話には、落とし穴がいっぱい!

ただしうまい話はないにせよ、家計管理で最も大事な考え方があります。それは「シンプルである」こと。つまり、「収入の中で支出が収まっている」という単純で、基本的なことです。これは見失いがちで、一番大切なことなのです。



“必ずダメな費目”の見つけ方と改善法

私は多くの貯められない家計をみてきました。その人たちに共通する“ダメ費目”があります。それは「食費」、「通信費」、「生命保険料」、「教育費」の4つ。ここを見れば、家計の良好度が分かってしまうと言えるほどです。

この問題となることが多い4つの費目の改善方法を、簡単にお伝えします。

食費

今節約している食費の部分を更に支出カットしましょうということではありません。過分にかかっているとか、無駄(浪費)になっている部分をなくしましょうということです。いろいろな方法がありますが、お勧めしている「1週間財布術」は簡単で、かつ無駄な食費をカットできるので、お勧めです。やり方は次の通り。


1.1週間ごとの予算を決める。
2.決めた金額を月曜日にお財布に入れやりくり開始。(月曜日がスタートの場合、木曜日に半分残るのがベスト)
3.次の月曜日にステップ2に戻り財布をリセット。

無理に少ない予算だと失敗してしまうので、予算決めは慎重に。うまくいくと食費のペースに波がなくなりますし、支出も安定して予算内に収まるようになっていきます。



通信費

ほとんどの人が携帯端末を持っていると思います。毎月の利用料金、意識しているでしょうか。


毎月支払う料金の元を取るほどの利用はできている人はほとんどいないと思います。SNSの利用が中心で、通話も無料アプリでOKという人であれば、格安スマホを考えて良いでしょう。格安SIMと端末をセットで変えてもいいし、今の端末に格安SIMを入れ替えるだけで利用できる場合もあります。080、090の電話番号のポータビリティもできるので、緊急電話も使えます。今は家電量販店でも専用カウンターができていますし、こだわりがないのであれば、変えてしまうのがベターです。



大手キャリアのスマホ使用料金が1台7,000~8,000円だとしたら、格安スマホは通話の状況にもよりますが1,000円~2,000円ほど。1台につき5,000円以上安く利用できる可能性があります。



生命保険料

生命保険料は、「自分には何が必要なのか?」を考えることがポイントの1つ。生きている時の保障なのか、万が一の死亡保障を考えたいのかなどです。

医療保険に加入しすぎというのもよくないですし、家族がいるのに万が一の時、遺族が十分生活できるほどの貯蓄がない(多くの方がそうだと思いますが)のに、死亡保障に入っていないというのは無防備すぎです。自分にとってどんな保障がいくらぐらい必要なのかを考えていきましょう。



家計における生命保険料の理想的な割合は、独身者は医療保険を中心に検討して3%程度、家族のいる方は家族背景にもよりますが、医療保険に死亡保障も加えて5%程度が1つの目安です。



教育費

教育費は無駄を見つけにくい費目。すべては子どものための支払いですから、無駄とは言っていられません。

ですが、本当に子どものためになっているのか、また、大学生になればすべて親が負担してあげることが良いことなのか、いつも天秤にかけ、考えておく必要はあります。親の老後資金がなくなるほど教育費をかけることは、意味がありませんよね。ですが、現場ではこういう方たちが多いことも事実です。



進学先により変わってくると思いますが、家計の中での教育費の目安としては、義務教育の間は5%、それ以上は10%を超えない程度に抑えたいもの。それでは足りないというケースも多いかもしれませんが、教育費はかければ良いというものではありません。



動くことが重要 頭で考えるより行動力!

ここまでご紹介した考え方について、既に知っていたこともあったと思います。

貯蓄するということは行動することです。変にこだわって調べもせずに、新しい方法を否定したり、知っていても行動に移さなかったりするのは、せっかくの良い機会を無駄にしてしまいます。まずは行動に移し、積極的に受け入れて試してみましょう。



あれこれ考えたり、勉強するだけではあまり意味がありません。継続は力なり、やればやった分だけ成果が出るものです。



自分にはどういう方法が合うのか、いろいろ模索し行動してほしいと思います。

お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、家計の問題の抜本的解決、確実な再生をめざし、これまで15,000人以上の家計を再生した。個別の相談・指導で家計の再生と飛躍を実現する活動は業界でも異端児的活動で、各種メディアへの執筆・講演も多数。 著書は60万部を超える『はじめての人のための3000円投資生活』や『年収200万円からの貯金生活宣言』を代表作とし、著作は累計281万部となる。 お金の悩みが相談できる店舗を展開するmirai talk株式会社の取締役共同代表を務めるなど、個人のお金の悩みを解決したいと奔走するファイナンシャルプランナー。

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