投資家が注目するトルコ関連投資は大丈夫なのか

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今年に入り、日本でトルコ関連の金融商品への投資が増えています。

その増加は2012年以来の最大規模となります。

 

トルコへの投資の動きは日本国内だけでなく、海外投資家の間でも加熱しています。

その規模もやはり2012年以降最大になっているようです。

 

With 10%-plus interest rates, Japanese fund managers plow cash into Turkey | The Japan Times

 

いまだ内戦が続く隣国シリアの影響、さらなる中東危機への懸念、そして国の財政や経済状況への不安などを考えると、「トルコへの投資が果たして賢明なものなのか」と疑問を抱く人も多いはずです。

 

投資対象としてあまり考えに登りにくいトルコがなぜ今、ここまで投資家の注目の的となっているのでしょうか?

果たしてその流れに乗って、投資しても大丈夫なのでしょうか?

 

投資家たちがトルコ関連金融商品に投資する理由や国やその通貨の現状から、トルコが投資対象として適切かどうか考えていきましょう。

 

投資家がトルコに投資する理由は利回りの高さ! 

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国内外問わず、投資家の間でトルコへの投資が加速している一番大きな理由はトルコ関連金融商品の利回りの高さが挙げられます。

 

トルコの国債の利回りは、なんと10パーセントを超えます。

現在における日本の国債の利率が2年もの、5年もの、そして10年もので0.10パーセント程度ということを考えると、トルコ国債の利回りの高さには確かに魅力を感じます。

 

これほど国債の利回りに差があるということは、国の信用度にも大きな差があるのではないでしょうか。

 

格付け会社大手3社であるスタンダード&プアーズ、フィッチ、そしてムーディーズのトルコと日本に対する格付けを比較してみます。

それぞれの格付け会社によって格付けの表示方法が違うため、少し分かりにくかもしれないので、各格付け会社ごとに説明します。

 

スタンダード&プアーズ(S&P)

トルコがBBで日本はA+。

S&Pの長期発行体格付けでは最高格付けがAAA、以下にAA、A、BBB、BB、B、CCC、CCと続きます。

 

AA以下には「+」と「−」が付くことがあり、相対的な強さを表します。

格付がBBB-以上であれば投資適格債、BB+以下は投資不適格債(いわゆるジャンク債)とのことなので、トルコの国債は投資不適格債と言えます。

 

フィッチ

トルコがBBB-で日本はA。

フィッチの評価表示はS&Pと同じです。

 

格付がBBB-以上であれば投資適格債、BB+以下は投資不適格債ということなので、フィッチの格付けではトルコはなんとか投資適格債に入る形になります。

 

ムーディーズ

Baa3で日本はA1。

ムーディーズでは最高格付けがAaaとなり、以下Aa1、Aa2、Aa3、A1、A2、A3、Baa1、Baa2、Baa3、Ba1、Ba2、Ba3、B1、B2、B3、Caa1、Caa2、Caa3、Ca、Cと続きます。

 

格付がBaa3以上であれば投資適格債、Ba1以下は投資不適格債ということなので、トルコはなんとか投資適格債ということになります。

 

国別信用格付の一覧 - Wikipedia

 

このように格付けを見てみるとトルコの国債は利回りが高い分、格付けが低いことが分かります。

 

投資といっても、あまり冒険したくない方にはトルコの債券はおすすめできません。

 

トルコの経済状況やトルコ通貨リラは大丈夫?

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国の信用格付けが低いということは、やはり国の財政や経済状況がよくないのではないかと懸念されます。

トルコは現在どのような状況なのでしょうか。

 

財政赤字は増加だが、一方成長目標は上方修正

トルコ政府は2020年までの中期経済計画における成長目標を17年が4.4%、18年が5%としていました。

17~20年までの実質成長率の目標を5.5%に上方修正したと今年の9月下旬に発表しました。

 

トルコでは信用保証基金の拡充や公共工事など、政府の景気刺激策が功を奏し、景気が持ち直してきているとのことです。

 

しかしその一方、財政赤字については16年に国内総生産(GDP)比が1.1%でしたが、17年に2%に増え、約620億リラ(約2兆円)に達するとの予測も明らかにされました。

18~19年は1.9%で推移する予測とのことです。

 

トルコ、成長目標を上方修正 17年~20年5.5%に :日本経済新聞

 

景気はやや持ち直しつつあるようですが、財政状況はお世辞にも良いとは言えないようです。

ただ、今後選挙や税金の引き上げ、財政支出の増加なども控えているので、その辺がトルコ経済にプラスの影響をもたらす可能性はあります。

 

トルコ・リラはいまだ低水準

トルコの通貨リラは現在、非常に低い水準にあります。

この1年で見てみると、4月に1リラあたり約28円をつけた時に比べるとやや上昇し、30円台まで回復しています。

しかし、この5年間で見てみると、良い時期には50円台だったことを考えればまだまだ低い水準であると言えます。

 

投資家の見方としては、政治的なリスクや経済不振といった現在の状況はすでにリラの価格に織り込み済みであり、その価格には底打ち感があるようです。

 

これ以上リラ価格が下落する可能性が低いという考えや、トルコ債権の高い利回りを考えればリスクも許容範囲内だという判断から、トルコ関連の金融商品に投資を行う投資家も多いようです。

 

トルコ関連の金融商品はどんなものがある?

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トルコ関連金融商品で投資をするといっても、どのような商品があるのか気になるところです。

種類としては、トルコの債券やトルコの株式や債券で運用している投資信託があります。

 

トルコ・リラ建債券

トルコの債券には国債もありますが、トルコの通貨リラ建ての債券もあります。

 

国債は日本国内で販売されるタイミングと合えば購入することができますが、最近ではあまりお目にかかれません。

国債はなかなか購入が難しい場合、トルコ関連債券に投資したい場合はトルコの通貨、リラ建ての債券を購入するという方法があります。

 

発行体はあくまでもトルコの企業などではなく、外国企業がリラ建てで発行する債券です。

参考までにこのような商品があります。

 

トルコ・リラ建ゼロクーポン社債|エイチ・エス証券

 

こちらはゼロクーポン債なので、途中で金利の支払いがありません。

その分、トルコ・リラが10年後に対円で同じ価格であれば、約2.6倍になって償還されるというものです。

 

たとえリラが多少の値下がりを見せても利益は出る仕組みになっており、底打ち感のあるリラの価格が今後上昇した場合には、さらにその為替部分もプラスで利益になるというものです。

 

トルコ株や債券で運用する投資信託

債券自体を買うとすると、その発行体の倒産リスクなども考慮に入れなければなりませんので少し心配です。

そう考えた時に色々な株や債券を混ぜて運用している投資信託の方がリスクが分散するので安心できます。

 

リラ建債券で運用をしているものや、トルコ企業の発行している株式で運用しているものがあります。

こちらの商品はトルコ・リラ建債券で運用している投資信託です。

 

http://www.am.mufg.jp/pdf/koumokuromi/260612/260612_20170621.pdf

 

今後トルコ経済が上向くと想定できるのであれば、トルコ企業が発行している株で運用しているものの方がいいかもしれません。

あくまでも高い利回りを誇るトルコの債券を含んでいるものがよければ、こういった債券で運用しているものを選ぶと良さそうです。

 

リスクを許容できるのであればトルコも投資対象にしてみては?

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格付け、国の経済や通貨の状況を見てみると、やはりトルコの金融商品は安心して投資できるとは言い難いです。

 

しかし、政治的なリスクや経済の不信を許容できるのであれば、やはりその高い利回りは投資対象として魅力的と言えるのではないでしょうか。

 

リラ価格の底打ち感も出てきていますし、景気も今後上向いてくる可能性もあります。

リスクが許容できるのであれば、トルコ関連金融商品を投資対象として検討してみるのも良さそうです。

著者:Yuka

元証券会社の営業担当として得た知識を活かしてみなさんにわかりやすい金融情報を紹介します。

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