先物取引の知識を活用してETFの投資チャンスをつかもう!

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先物取引は玄人向け投資の一つといったイメージをもたれる方が多いでしょう。

そのため、「先物取引を始めよう!」と気軽に踏み出せないはずです。

 

ただ、株式や投資信託といった金融商品の取引よりも何か実在する「もの」への投資を考えている場合は、先物取引はなかなか魅力的です。

 

先物取引は株などの金融商品でもできますが、実存するものに投資をすることも可能だからです。

金、原油や穀物などが今後値上がりするかどうかというところを予測して投資をしていくことは、単なる金融商品よりもリアリティがあっておもしろそうに感じるのではないでしょうか。

 

しかし、多くの方は「そうは言っても、やはり投資経験が豊富でないと始めるのは難しそう」というイメージから嫌煙してしまいがちになってしまいます。

気楽にできるような投資をお考えの場合は、先物取引はあまり選択肢として上がってこないでしょう。

 

それでもやっぱり何か実態のある「もの」に投資をしたい!という方にはETFがおすすめです。

ETF自体は投資信託ですが、自分が投資したい分野のもので運用されているETFを買うことで、そのものに投資を行っているのと同じことになるのです。

 

ETFは気軽に購入できるため、自分の好きなタイミングで売買が可能です。

しかし、投資するからにはしっかりいいタイミングで売買したいもの。実は金や原油などの商品で運用するETFの売買のタイミングを計るのに、先物取引で使われる「順ザヤ」と「逆ザヤ」という概念が検討材料として使えます。

 

金融商品だけでなく、様々な国際商品の先を見据えて取引を行う先物取引だからこその視点をうまく活用すると、ETFの今後の値動きも予測するのに役立ちます。

 

先物取引自体は敷居が高いイメージですが、その先物で使う投資の視点をうまく利用して、投資の好機を狙って賢くETF投資に挑んでみませんか?

 

先物取引ってどんなもの?

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投資の判断基準として先物取引で使用される視点を活用するとしたら、先物取引の仕組みについてざっくり知っておいた方がわかりやすいでしょう。

ここでは、先物取引がどのようなものなのか簡単に説明していきます。

 

先物取引は未来の決められた日に取引をすると約束すること 

通常の株式等の取引であれば、市場での売買が成立した際に支払う金額、または受け取る金額が決まります。

そして株を購入する場合は、購入金額が取引の際に必要となります。

 

しかし、先物取引は現時点での価格で取引を行うのではなく、数量や金額をあらかじめ決めておいて、先の決めた日に取引を行います。

つまり、決めた日付の時点での価格が上がっていようが、下がっていようが、約束した金額での売買が成立するということになります。

 

上がるなら買い!下がるなら売り!

取引をする上で、取引を行うと決めた日の価格が上がるか、下がるかを予測し、売買の約束をします。

商品が取引日までに値上がりすると思えるものであれば買う、また、逆に値下がりすると思える場合は売る約束をしておきましょう。

そうすることで、実際に予測した通りの結果になれば取引日における実際の価格よりも安く買えたり、高く売れたりすることができるわけです。

 

値上がりすると思って買う約束をしていた商品が値下がりしてしまった場合、安い金額で売買が成立してしまうこととなり、損をしてしまいます。

しかし、先物取引をせずに取引日にその商品が大きく値上がりしていたら、その商品は購入できないほどの金額になってしまったかもしれません。

そのことを考えると、「買い」の場合は約束した以上の購入金額になることはないため、自分の想定している予算での取引が可能となります。

 

先物取引に必要な「証拠金」って何?

先物取引には「証拠金」と呼ばれるものが必要になります。

先物取引は取引を行う日までは実際の支払いはありませんので、「約束の履行を確実なものにするために、取引の当事者が差入れる一定の金額を証拠金」として必要とするのです。

 

3.先物取引の証拠金とは | 先物取引の仕組み | 松井証券

 

証拠金は基本的には実際の取引金額よりは少なくなることが多いです。

先物買いをする場合には、取引の約束をする時点で実際に購入する金額が手元になくても取引の約束をすることができるということになります。

 

先物取引の順ザヤと逆ザヤって?

先物取引を行う中で、現物価格と先物価格を比較してどのような取引をするか決めていくわけですが、その際に判断基準としてとして使えるものに「順ザヤ」と「逆ザヤ」というものがあります。

 

ここで出てくる「サヤ」とは何かというと、相場用語で「あらゆる価格差」を示す言葉です。

 

先物取引用語「サヤ」の解説 | 第一商品株式会社

 

日経平均と日経225先物、そしてTOPIXとTOPIX先物を比較した際に、先物価格が現物価格を上回っている場合を「順ザヤ」と言います。

反対に、先物価格が現物価格を下回っている場合を「逆ザヤ」と言います。

 

「先物買い」という表現があるくらい、先物取引では今後高くなるものを今買っておくというのが通常なので、「先物価格が現物価格を上回っているのが順当」ということからこのような名称になっています。

 

逆ザヤが見られるのは、市場全体における需給が悪い時です。

逆ザヤは「現在の需給がひっ迫し、現物を保有していることのメリットが保管や購入のための借入金利のコストを上回った場合」に生じやすくなります。

 

【WSJで学ぶ経済英語】第212回 順ざや、逆ざや - WSJ

 

ただここで注意が必要なのが、単純に順ザヤであれば確実に利益が出るわけではないということです。

現物を保有するということ自体にコストがかかりますし、需要の低迷により、備蓄量が増え、備蓄コストが上昇するということも起こりうるからです。

 

基本的には先物取引では順ザヤなら買いだということを抑えながら、逆ザヤの発生する可能性や、今後の需給状況がどのように見込めるかを念頭に入れて取引をすると良いでしょう。

 

ETFへの投資に順・逆ザヤを活用しよう!

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ここまで簡単に先物取引について説明をしましたが、最後に説明した現物価格と先物価格の差によって生じる順ザヤと逆ザヤという概念をETF投資にも活用することができます。

どのように活用することで、ETFの投資チャンスに生かすことができるのか見ていきましょう。

 

逆ザヤが投資のタイミング?!

「先物取引の中では、順ザヤの時に買っておくのがベーシックな投資法である」と説明しましたが、実は順ザヤから逆ザヤに転じるタイミングが利益を生み出してくれることもあるのです。

 

7月29日発行の日経新聞朝刊によると、貴金属のパラジウムの供給減少から現物の価格が上昇し、先物価格を上回る逆ザヤ状態になったとのこと。

そのタイミングでパラジウムで運用を行っているETFの単価が2割上昇したそうです。

 

市場の需給関係を確認しておくことで、順ザヤから逆ザヤに変わるタイミングを狙っていくと、該当するものが含まれたETFの価格が値上がりするということにもなります。これは投資のチャンスだと言えるでしょう。

 

順ザヤから逆ザヤへの変化のタイミングを見極める方法は?

順ザヤから逆ザヤになるタイミングを狙ったり、すでに逆ザヤの状態で今後も現物価格の高騰が見込めるのはどのような商品かを見極めたりするには、やはり先物曲線を日々確認していくことが大切です。

現物価格と先物価格とを比較し、その需給関係なども鑑みて、タイミングを計っていくことができるでしょう。

 

あくまでも逆ザヤは投資のタイミングの一指針として!

ただし、逆ザヤだからと言って、必ずしも投資のチャンスだとは言い切れないということも頭に入れておいてください。

商品の需給関係は変わりやすく、逆ザヤの原因となる供給の逼迫状態が長く続くとも限りません。

そして、その逆ザヤの状態において、その商品価格が継続して上昇し続ける確証ももちろんありません。

 

投資をするにしても、今後の予測や投資のスパンなどをしっかり検討して行うことが大切です。

 

順ザヤと逆ザヤからETF投資のタイミングを狙いましょう!

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不動産や金などの様々な金融商品に投資できる、資産の分散に便利なETF。

難しい知識がなくても始められるのも魅力ですね。

先物取引など、少し高度な投資まではできない方には、とても魅力的な金融商品となっています。

 

実際に先物取引を行うのは難しくても、その特徴を理解してうまく活用することでETFへ投資するタイミングが掴むことができます。

今回ご紹介した順ザヤと逆ザヤの変化のタイミングを見極めて、投資の好機をものにしていきましょう。

著者:Yuka

元証券会社の営業担当として得た知識を活かしてみなさんにわかりやすい金融情報を紹介します。

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