【保存版】知らないと損する不動産に関する税金!!

不動産投資を行う方は、投資前に収益予想を行われていることでしょう。

不動産投資にでは、正確な収益予測を行うことはとても重要です。

 

つまり、この投資を行うことで毎年いくらの収入があって、逆に費用がいくら発生するのか。

そして、さらに不動産を購入する際、代金以外にどういった費用が発生するのか。

こういったものをしっかりと把握できていなければ、正しい収益予測を行うことはできません。

 

そしてその費用の大部分ですが、実は税金が占めているのです。

利益が出ると思って投資したのに、予想外の税金によって赤字になってしまっては困りますよね。

そうならないためにも、不動産に関連する税金を理解しましょう。

 

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税金計算の基礎知識

不動産に関する税金を説明するにあたって、事前に「固定資産税評価額」というものを知っておく必要があります。

税額を計算するにあたって、不動産の購入金額ではなく、固定資産税評価額を使用して計算ものが多くあるためです。

 

固定資産税評価額は、市町村などの自治体が個別の不動産ごとに決定する評価額です。

その具体的な評価は、不動産鑑定士などによって評価される公示価格(取引事例などを参考にした不動産の時価)の70%程度になるように作成されています。

つまり、固定資産税補評価額とは、時価の70%相当と考えておけば良いでしょう。

 

不動産を取得することで発生する税金

最初に不動産投資の入口、つまり購入する時に発生する税金をご説明いたします。

 

登録免許税

不動産を取得すると、原則「登記」を行います。

登記とは、法務局という所でその不動産の権利関係などを登録することです。

取得時には、所有者が自分であると登録することになります。

そして、この登記を行うにも税金がかかるのです。

税額ですが、対象となる不動産を売買によって取得した場合、固定資産税評価額×税率で計算されます。

 

税率は、土地が1.5%、建物で2.0%(2017/5月時点)です。

一定の要件(自己居住用、50㎡以上など)を満たした居住用建物については、軽減税率が適用され、0.3%になります。

つまり、固定資産税評価額が3,000万円の自己居住用のマンション(その他要件も満たすとして)を購入した場合、90,000円の税金が発生することになります。

 

また、ローンを借入して抵当権を設定した場合、抵当権設定額の0.4%(住宅の軽減税率適用時0.1%)となります。

先程の例で言えば、30,000円の納付が必要となります。

 

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不動産取得税

不動産取得時にかかる税金としてもう1つあります。

それが不動産取得税です。

「取得」というのは購入だけでなく、新築や増築といったものも含まれます。

 

こちらの税金は特に注意が必要な税金の1つです。

不動産購入を考えて不動産業者と相談すると、購入時の諸費用見積もりを作ってもらえるのですが、業者によってはこの不動産取得税を含めていないことがあります。

 

不動産取得税は取引の時点では必要なく、不動産を購入した時から6ヶ月~1年位経過してから納税の案内が届きます。

しかし、こちらの費用も含めて資金計画を立てておかないと、予想外の費用が請求された時に慌てることになります。

 

不動産業者としても極力少ない資金で購入できると案内したいのでしょうが、こういった費用はしっかりと含めて案内してもらいたいものです。

不動産取得をご検討している方は、しっかりと不動産取得税の存在を覚えておきましょう。

 

それでは、税額の計算方法を見てみましょう。

不動産取得税(土地・建物の税額) = 固定資産税評価額 × 4%(但し、平成30年3月31日までは、土地と住宅用建物については3%に軽減)となります。

 

そして、現在は、いくつかの税金の軽減措置が取られていますので、主なものを以下にご紹介いたします。

  • ・宅地の課税標準(固定資産税評価額)が1/2となる(平成30年3月31日まで)
  • ・新築住宅の場合の特例

 

土地

固定資産税評価額が1/2となったうえ、①45,000円、もしくは②(土地1m2当たりの固定資産税評価額 × 1/2) × (課税床面積 × 2(200m2限度)) × 3%の金額の、どちらか大きい方の金額を税額から控除します。

なお、中古住宅を購入する場合でも、土地は同様の控除が受けられます。

 

建物

税額計算の基となる固定資産税評価額から1,200万円を控除 (なお、中古住宅を購入する場合は、建物の築年数に応じて控除額が受けられます)

 

例として、固定資産税評価額5,000万円の新築マンション(建物1,500万円、土地3,500万円/課税床面積60㎡、共有持分土地55㎡)を購入する場合の不動産取得税を計算してみましょう。

まず、建物の不動産取得税は9万円=(1,500万円-1,200万円)×3%となります。

土地は税額控除額が、114.5万円=(3,500万円÷55㎡×50%)×(60㎡×2×3%)≧4.5万円で、結果として不動産取得税は0円(3,500万円×1/2×3%-114.5万円<0円)となります。

 

不動産を所有していることによって発生する税金

固定資産税/都市計画税

固定資産税/都市計画税は、土地や建物を所有していることで課税される税金です。

所有している限りは毎年課税されます。

「一旦、不動産を購入してしまえば、費用は掛からなくなる」と思っていてはいけません。

固定資産税が毎年課税されます。

 

固定資産税/都市計画税は、毎年1月1日現在の所有者に納税義務があります。

東京都ですと、5~6月頃に納税通知書が送付されてきます。

納税方法としては、一括で納付する方法と4回に分けて納付する方法を選択できますが、一括で支払っても安くなるわけではありません。

 

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税額の計算方法は、固定資産税が固定資産税評価額×1.4%、都市計画税は最高で0.3%となります。

固定資産税についても、住宅用不動産の場合は軽減される特例があります。

平成30年3月31日までに新築された不動産の場合、新築時から3~5年間、固定資産税が1/2に減額される特例となり、特例の期間は建物の構造などで異なります。

 

また、固定資産税で覚えておいて頂きたいこととして、不動産購入時/売却時の精算があります。

これから不動産の購入を検討されている方で、「1月1日の所有者に納税義務があるなら、その後に購入した方が得だ」と思われているようでしたら、それは大間違いです。

いつ購入したとしても、得も損もありません。

なぜなら、不動産売買時に固定資産税を日割りで精算するためです。

 

例として、3月1日付けで不動産売買(引渡し)を行うこととし、固定資産税/都市計画税が20万円となる場合を考えてみましょう。

この時、売主の保有期間は1月1日~2月28日(計59日)、買主の保有期間は3月1日~12月31日(計306日)となります。

固定資産税/都市計画税は、不動産売買と同時で精算されます。

この場合、その年の納税義務は1月1日の所有者であった売主となるため、買主から売主に対して、16.77万円(≒20万円×306/365)を支払う必要があるのです。

 

この例のように、3月の売買ですとその年の実際の納税通知書が届いていないこともあります。

その時は前年の納税額をもとに一旦仮で精算し、実際の額が判明したうえで再度精算したり、再清算はせずに前年額で確定としたりするなどの方法があります。

実際の精算方法は、その都度の売買で取り決められるものとなります。

 

住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)

ここまで、支払うばかりの税金で、不動産を取得・保有するのも大変という印象を受けた方も多いでしょう。

しかしながら、自己居住用の住宅用不動産に関しては払うばかりではなく、戻ってくる税金もあります。

それが「住宅借入金等特別控除」、一般的には「住宅ローン控除」と呼ばれるものです。

 

住宅ローン控除は、マイホームを購入する際に住宅ローンを借り入れた場合、一定期間(2017年に購入する場合10年間)、ローン残高の一定割合が所得税から差し引かれて、還付されるという制度です。

 

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住宅ローン控除は、税額控除と言われる制度です。

仮に年間40万円の税額控除が受けられるとすると、その年の所得税として支払っている税金(給与所得者であれば、源泉徴収表に記載)から、40万円を還付してもらえます。

 

注意が必要なのは、年収によっては所得税を40万円も受け取っていない方もいることです。

あくまで、支払った税金を返してもらう制度なので、支払った税金以上には還付されません。

ただし、所得税から還付しきれなかった分については、住民税からも還付できるようになっています。

そのため、所得税だけで不足する場合は税理士や税務署などへの確認が必要です。

 

不動産購入において、不動産業者と相談する時は注意が必要です。

年収に関わらず、あたかも「税額控除が10年間で400万円受けられます」という説明を受けることがあります。

ご年収によっては、これだけの額が戻ってこない可能性もあります。

 

なお、住宅ローン控除を受けるための条件として、控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下であることや、居住用の不動産取得によるものということがあげられます。

2017年5月現在においては、一般住宅の場合、借入金額の年末残高4,000万円を上限に、ローン残高の1%が10年間控除されます(最大400万円)。

さらに、長期優良住宅や低炭素住宅といった高性能の住宅と認定されると、控除額は500万円まで認められます。

 

不動産を売却する時の税金

最後に不動産を売却する時にかかる税金について考えてみましょう。

「終わり良ければ、全て良し」という諺もあります。

逆に、ここまで注意して投資してきたのに売却を誤ると台無しになってしまいます。

 

譲渡所得税

不動産を売却した時に出る利益を譲渡所得と言います。

譲渡所得がマイナスであれば税金は発生しませんが、幸運なことにプラスの利益が出た場合は課税されることになります。

 

譲渡所得は、譲渡収入金額(売買代金+固定資産税/都市計画税の清算金)-(取得費+ 譲渡費用)で計算されます。

取得費は対象不動産の(購入代金+取得に要した費用-減価償却費)で計算します。

もしくは、譲渡代金×5%で簡易的に計算する方法もあります。

それぞれの方法で計算した時の、高い方の金額を取得費として使用することが認められています(税金が少なくなる方法を選択できるということです)。

 

譲渡費用とは、当該不動産を売却する時にかかる費用で、仲介手数料や登記費用、印紙税などが対象となります。

 

つまり譲渡所得とは、受け取る売買代金から、支払っていた購入代金(経年劣化分を調整)と、購入時と売却時にかかるそれぞれの費用の合計を差し引いたものということです。

 

そして、譲渡所得税は、上記でも求めた譲渡所得に税率を乗じて計算することになります。

重要なのは、この税率が対象不動産の保有期間によって異なるということです。

保有期間が5年未満の場合(短期)が39.63%、5年超(長期)で20.315%、10年超所有した場合は、譲渡所得6,000万円未満に関しては14.21%となります。

政策としては、投機的な短期売買を抑制する方針であるため、短期譲渡所得に関しては高い税率を課しているのです。

 

注意点としては、保有期間を判定する際は1月1日を基準とすることです。

10月に不動産を購入した場合は、翌年の1月1日から計算し、5年後の1月1日以降であれば、長期譲渡所得として認められるということであって、必ずしも実際の5年間ということではありません。

 

3,000万円の特別控除

上記で、幸運にも譲渡所得がプラスとなり、税金が発生した時に重要となる制度です。

自身の居住用として使用している不動産を売却し、譲渡所得がプラスである場合に、譲渡所得のうち3,000万円までは課税を免除してもらうことの出来る制度です。

 

なお、もともと居住用として使用していた場合で、転勤などの理由で使用されなくなった不動産であっても、住まなくなった日から、3年を計画(期間の計算は1月1日基準)するまでに売却する場合は、3,000万円の特別控除を使用できます。

そして、この3年間の使用用途は問われませんので、仮に誰かに賃貸していても問題ありません。

 

そして、この3,000万円の特別控除で重要となる点がもう1つあります。

それは、住宅ローン控除との関連です。

住宅ローン控除は、もし住み替えで新しい住居を取得した場合、そちらであらためて利用することができます(ここから10年間受けられます)。

しかしながら、住宅ローン控除の要件として入居した年の前後2年間は、譲渡所得の特別控除を受けていないということが含まれています。

つまり、3,000万円の特別控除を受けた場合、3年後に入居する不動産でないと住宅ローン控除は受けられません。

 

買い替えですぐに入居を予定している場合は、どちらの制度を利用するかを慎重に検討する必要があります。

 

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まとめ

税金の制度は非常に難解で、素人には簡単に理解できないものがたくさんあります。

そのため、全てを自分で理解して使いこなすのは難しいでしょう。

実際には、不動産業者や税理士などの専門家と相談しながら対応する必要があります。

本記事では簡易的に税制を取り上げましたが、実際の適用要件や詳細な税額計算など、専門家へのご確認が必要です。

 

重要なのは、どういった税制があるかを知っておくことです。

知っていれば、そのタイミングで専門家に相談できます。

税金は知らないと損をする可能性があります。

逆に、知っておくことで得になることもたくさんあります。

どういった税制があるのかを頭の片隅に置いておき、損をしない投資をしましょう。

著者:DonDon

元銀行員で、投資銀行や会計コンサルにも勤務。資産運用から、新規融資、そして、不良債権処理まで担当。ファイナンシャルプランナー、証券アナリスト、中小企業診断士、宅建などの資格も保有。

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