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知ってますか?いつかは通る道「老後」のための介護保険

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現在活躍しているミュージシャンやアスリートなど各界の著名人であっても、普通のサラリーマンや主婦であっても、等しく訪れるものは「老い」でしょう。

 

未だに「老い」を完全に克服できるほどの技術は存在しません。

現在はまだ、健康寿命を延ばして若々しい高齢者を目指している途中にあります。

 

人間である以上、いつかは老後は訪れます。

その生活を支援してくれる介護保険とは、どのような保険なのでしょうか?

意外によくわかっていない介護保険について、わかりやすくまとめました。

 

【目次】

 

介護保険とはどういうもの?

社会に出たばかりの人なら当然ですが、働き盛りの人でも具体的なリタイア後の生活設計を作るのは、なかなか難しいものです。

 

ましてや、身体能力が落ちて自分一人では思うように体が動かせなくなった時、生活はどうするのかまでは考えにくいでしょう。

ただ漠然と老後の不安を抱えている人が多いのです。

 

そんな老後に心強い味方になってくれるのが「介護保険」です。

介護が必要になった時、食事や入浴、排せつ、機能訓練などの日常生活を送るために必要な福祉、保健医療サービスが受けられます。

 

加入対象者は40歳以上で市町村区域内に住所があることが条件になります。

保険料は給与や年金などから徴収されます。

また、一時金などが出る民間の介護保険もあります。

 

介護保険ができた理由

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世界の主に先進国では、かねてから高齢化社会が問題になっています。

日本でも、ますますそれが現実味を増してきたように見えます。

 

現在、はかり知れない超高齢化社会に突入しようとしています。

2010年に75歳以上の高齢者は1419万人でしたが、2025年には2179万人に増加し、介護の必要な高齢者は500万人を超えると予測されていました。

 

戦後豊かになった社会では、年々平均寿命が延びています。

誰もがいずれ高齢になったとき、人としての尊厳を保ち、自分の意思で自立した生活を送れるような対策が求められていました。

 

以前は、老人ホームや病院が介護の必要な高齢者の主な受け入れ先でした。

それらを含めて総合的な新たな仕組みが検討され、改変して生まれたのが介護保険です。

 

介護保険の歴史

戦前は家制度であったため、家督相続をする者が老人を扶養するのが一般的でした。

しかし戦後は、家督相続が均分相続になったことで、老人扶養の問題が起きてきたのです。

 

1959年に老人福祉年金が支給開始されます。

1963年に老人福祉法が制定されると老人福祉施設が造られるようになりましたが、問題点も多く出てきました。

 

総合的な介護のあり方が決まったのは1989年になります。

厚生省、大蔵省、自治省の三省合意のゴールドプランでした。

1994年、ゴールドプランの改訂(新ゴールドプラン)後、それまで福祉の措置制度だったのを転換、ドイツの介護保険をモデルにした介護保険制度という新たな制度が提案されたのです。

1997年、老人保健審議会を経て介護保険法が成立されます。介護保険法は2000年4月から実施されました。

 

介護保険料の徴収と財源

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介護保険では、40歳~64歳までの人を第2号被保険者といい、社会保険、国民健康保険など、加入している医療保険料と一緒に保険料は徴収されます。

 

65歳以上の高齢者は第1号被保険者といい、特別徴収として年金から徴収されます。

特別徴収に当てはまらない人、また年度中に65歳になった人の場合は普通徴収として、納付書や口座振替での徴収となります。

 

徴収された保険料は、介護保険の財源の50%になります。

残り50%が公費で成り立っているのです。

加入している医療保険や市町村によっても金額は違います。

保険料は3年に一度見直しがありますが、高齢者の増加にともなって上昇してきました。

 

介護保険で受けられるサービス

介護保険で受けられるサービスには、居宅サービス、支援サービス、施設サービスがあります。

それらのサービス内容は細かく決められています。

【居宅サービス】

・訪問

訪問サービスには、ケアプランにそってヘルパーや介護福祉士が自宅へ訪問し、身体の介護、生活援助、通院時の介助や入浴介護などを行う「ホームヘルプサービス」と、医師の指示で看護師が診療補助などを行う「訪問サービス」があります。

 

また訪問入浴介護や、訪問リハビリテーション、医師や歯科医師、薬剤師、歯科衛生士、管理栄養士が訪問して療養上の管理や指導をする「居宅療養管理指導」も含まれます。

 

【通所サービスとショートステイ】

・通所

自宅から施設へ通う通所介護(ディサービス)と通所リハビリテーション(デイケア)があります。

デイサービスは日常生活の世話やリクレーションなどが中心ですが、デイケアは機能訓練、リハビリテーションを中心とするサービスです。

 

・短期ショートステイ

ショートステイには、短期間、施設に入所し介護を受ける短期生活介護と療養中の

短期入所療養介護があります。

これらは介護者の負担軽減するためにも重要なサービスです。

その他に、有料老人ホームや軽費老人ホームへ入所している人に向けた特定施設入居者生活介護や、福祉用具貸与、特定福祉用具販売、住宅改修などのサービスもあります。

 

居宅介護支援と施設サービス

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【支援サービス】

・居宅介護支援

ケアマネージャーや保健師などが、ケアプランをマネジメントします。

ケアプランの作成、適切なサービスがなされるよう施設や行政への連絡や調整などを行います。

 

【施設サービス】

・介護福祉施設サービス

特別養護老人ホームで、介護度の重い高齢者向け施設サービスです。

入居費用が安いことから、利用者などから人気があります。

 

・介護保険施設サービス

介護老人保健施設での病気治療後に病状が安定している場合、家庭復帰やリハビリを目的にした看護や介護のサービスが受けられる施設サービスです。

 

・介護療養施設サービス

指定介護療養型医療施設で、長期療養の施設サービスです。

介護と医療サービスが同時に必要な高齢者が対象となっています。

20012年以後は新設されておらず、削減の傾向にあります。

 

要介護認定の申請

「もし自分を含め家族の誰かが介護が必要となったとき、自宅で介護できるのかどうか」、また「一人暮らしの場合、支援があれば生活を続けられるのかどうか」ということを考えておく必要があります。

 

介護保険に加入していれば、介護サービスは受けることができます。

しかし、介護サービスを受けるためには、要介護・要支援認定書を申請をして「要介護認定」を受けなければなりません。

 

まずは市町村の担当窓口に相談しましょう。

地域包括支援センターや社会福祉協議会でも相談にのってくれます。

 

申請書は窓口でもらえますが、市町村のホームページからダウンロードも可能です。

申請すると、訪問調査の後30日以内に「要介護認定」の可否が届きます。

認定されれば、介護サービスが受けられるようになります。 

 

介護保険から見えてくるもの

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大まかに介護保険について見てきましたが、知れば知るほど悩ましい問題が見えてきます。

なかでも一番の問題は、高齢者の増加とそれに追い打ちをかける少子化でしょう。

 

そこから、「介護保険の財源はどうするのか」という問題に突き当ります。

現在の介護費は9兆円ほどですが、このままいくと2025年には約20兆円になると予測されているのです。

 

現在では、そのための方策として介護予防サービスや、在宅介護への移行が始まっています。

また、2017年8月から40歳~64歳の人が支払う介護保険料は、収入に応じて負担する「総報酬割」になりました。

介護保険料の利用者負担は2020年までに段階的に引き上げて、2020年には全面導入になることが決められているのです。

 

社会全体で支え合うありがたいしくみには、「負担」という痛みもあります。

老後の問題は、数年後、数十年後には誰もが「明日は我が身」の問題であることを、心に留めておきましょう。

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