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生命保険に毎月いくら払う? 生涯支払う保険料を計算して現実と向き合おう 《秋沢もかの暮らしの工夫》

こんにちは、秋沢もかです。前回の「カード会社から不正利用の連絡が来た!」では、クレジットカードの不正利用被害にあった実体験から、どうすれば悪用されないか?をお話しさせていただきました。

今回のテーマは保険です。保険には2種類あります。国が社会保険制度の一環として運営している「公的保険」と保険会社や共済・生協が販売している「民間保険」です。

ここでは主に民間保険についてお話ししたいと思います。

我が家の家族構成は、30代の夫婦(私は専業主婦)・幼稚園児2人です。

保険には加入しているものの「固定費削減が節約への近道」と、現在まで何度か見直しをしてきました。そこで、我が家の保険内容をドドンと紹介します。

我が家の保険料を公開します!

保険料は基本的に年払いで支払っています。私たち夫婦の年間払込保険料は約10.3万円、月々およそ8,500円。

*団体保険…企業等が社員の福利厚生のために導入する任意加入型の保険
*余剰分配金は差引済

子供たちの教育資金として、満期300万円の学資保険にそれぞれ加入しています。

学資保険の年間払込保険料は2人合わせて50.4万円、月々およそ4.2万円。利率の高さから10歳払込(年払い)にしており、支払額が大きくなっていますね。

家族すべての保険を合わせると、年間払込保険料は60.7万円、月々およそ5万円

実は、これらの保険以外にも医療保険に加入していました。加入してから5年後に2つの医療保険を解約、夫婦ともに入院日額1万円から0.5万円に減額したのです。

我が家が生涯支払う保険料はいくらになるでしょうか?

見直し前後で比較してみます。

<前提条件>

■ 保険加入期間は35年とする

■ 保険の見直しは5年後に行う

■ 死亡保険は一定の保険料とする


すると……。

保障内容は違いますが、単純に差額だけを見てみると132万円の差となりました。一度契約した保険を変えるのは面倒ですが、その分インパクトは大きいです。それにしても、生涯支払う保険料は高級車が買えてしまう金額ですね。

必要な保険は変わっていくもの

みんなどれくらいの保険料を払っているのか? 面と向かっては聞きづらいものですし、気になりますよね。

生命保険文化センターが実施している「平成27年度 生命保険に関する全国実態調査」を調べてみました。

世帯における生命保険(個人年金保険を含む)の加入率は89.2%と高い水準で、ほとんどの世帯で何らかの保険に入っていることがわかります。世帯の年間払込保険料の平均額は38.5万円、月々およそ3.2万円という結果に。

この金額、あなたはどう思いますか?

我が家の年間払込保険料は、先ほど書いた通り60.7万円(月々およそ5万円)で実態調査の平均より多いのですが、貯蓄型が8割を占めています。

ライフステージや状況に合わせて必要な保険は変わっていきますよね。

■ 結婚・出産→生命保険を増額

■ 住宅購入・子どもの独立→生命保険を減額

■ よりよい保険を見つけた→保険の切り替え

ライフステージに合わせて保険を変える、これが、私が掛け捨ての保険を選ぶ理由です。

現在は掛け捨て型の保険が主流になりつつありますが、養老保険や学資保険、個人年金保険などの貯蓄型保険を選択することもあるでしょう。貯蓄型保険は払込保険料が高くなる傾向があり、資金不足による途中解約(元本割れ)に注意したいですね。

インフレや保険会社の倒産リスクを考慮し、貯蓄・運用は保険と切り離して考えるというのもひとつの方法です。

なお、健康祝い金・健康ボーナスなどの特典付きは、上乗せされた保険料から還元されているだけでお得な保険ではありません。

夫婦型保険もおすすめできません。主契約者の死亡で保障が受けられないこともあり、個々に必要な保険の見直しができず、離婚など家族構成の変化に対応することができません。

必要なときに必要な保障を選択することが何より大切です。保険はシンプルで身軽なものを選びましょう。

保険はあくまでも保険! 貯金があれば何とかなる

保険の総支払額を知ると、保険ってつくづく不便なものだなと思います。だって、病気や怪我をした後、さらに亡くなった後から使えるお金なんですよ。

例えば月1万円を掛け捨てで35年間支払うと、トータルで420万円になります。

420万円あれば保険に入っていなくても医療費の足しにはなるはずです(いつ病気になるかはわかりませんが……)。医療費はもともと3割負担ですし、高額療養費制度*1や会社の福利厚生を利用できます。さらに会社員は休職中も傷病手当金*2が出ます。

何より病気にならなかった場合、それは戻ってこないお金ではなく、あなたの貯金。自由に使うことができます。

逆に言えば、貯金が苦手な人・お金を使ってしまいそうな人にとっては、毎月の掛け金で保障が得られる「保険」は便利な商品なのかもしれません。

医療保険の落とし穴に気をつけて! 超長期入院のリスク

医療保険は入院日数に応じて給付金が受けられます。入院日額○円というものですね。

実際に入院した日数すべての給付金がもらえるのでしょうか? ここに医療保険の落とし穴があります。

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通常の医療保険は1入院あたり60~120日というように日数制限されていることが多いです。

「1入院あたり60日保障の医療保険」の場合で考えてみましょう。

同じ病気による入退院を繰り返した場合、180日以上の間隔がないと1入院とみなされません。50日間入院したあとに退院、2ヶ月後に再発、50日間の入院をしても、合計の100日分ではなく、60日分の保障しか受けられないのです。

「通算支払限度日数1000日」など生涯受けられる日数に制限がある保険もあります。

つまり「1入院あたり○日」「通算支払限度日数○日」という制限つきでは、超長期入院に備えることはできません。

実はここ数年、三大疾病を中心に「支払日数無制限」の商品が増えています。

古い保険からの見直しを考えている方は、支払日数に注目してみるといいかもしれませんね。

入院が長期化すれば生活に窮することも考えられます。超長期入院にこそ保険の意義があると私は思います。

考えたくない死亡保険。でも考えてみる

世帯主が死亡した場合はどうでしょう?

先ほど紹介した「生命保険に関する全国実態調査」によると、世帯主の普通死亡保険金の平均額は1509万円という結果に。一方で、世帯主に万が一のことがあった場合に残された家族の生活資金として必要と考える平均総額は5653万円でした。基本的に収入から支出をひき、足りない分を死亡保障でまかないます。

【主な収入】

 遺族年金・会社の保障(給付金や退職金など)・配偶者の収入・貯蓄

【主な支出】

 生活費(住居費含む)・子供の教育費・葬儀関連費

 (注)住宅ローン契約時に団体信用保険に加入している場合、住居費は保険により完済されます。

現在、夫の死亡保険金は2000万円。予想される収入と支出を洗い出し、試算した金額です。

それぞれの費目は各家庭で異なり、また時間の経過とともに必要な金額は減少していきます。

私は、死亡保険については特に定期的な見直しが必要だと考えています。

保険は税金対策にもなる

保険に入るメリットは、万が一のデメリット(損失)に備えるためですよね。

医療保険や生命保険に入るもうひとつのメリットが節税です。

1. 生命保険料控除

生命保険料控除は、払い込んだ保険料に応じて所得から一定の金額を差し引き、所得税・住民税の負担を軽減する仕組みです。

例えば年間8万円以上の保険料を支払った場合、所得税は4万円、住民税は2.8万円の所得控除が受けられます。

もちろん学資保険の支払いも対象ですよ。

2. 満期返戻金・解約返戻金の非課税

養老保険や学資保険など満期に戻るお金、また解約により戻るお金があります。

これらは一時所得という扱いになり、今まで支払った総払込金額との差が50万円に満たない場合は非課税になります。

預貯金や株にも税金がかかる時代ですから、非課税枠は貴重ですね。

3. 相続税の非課税

法定相続人1人あたり500万円まで課税対象になりません。例えば法定相続人が3人の場合、死亡保険金1500万円が非課税になります。

相続税の改正(基礎控除額の縮小)で、対象となる人が増えました。

保険に加入するタイミングを考える

保険に新規加入する、または切り替えるタイミングはどんなときでしょうか?

やはり結婚、出産、独立・起業などライフステージが変わるときが一般的だと思います。

私も結婚するとき医療保険に入りましたが、稽留流産による手術や切迫早産の入院、帝王切開手術などで、5回給付金をいただきました。

掛け金およそ3,000円/月で、給付金は総額138.4万円

これ、すべて妊娠出産に関わることなんですよね。

おそらく他の疾病に比べて、女性の妊娠出産は保険給付が多いのだろうと思います。私の周りだけでも流産・切迫・帝王切開経験者はたくさんいます。

これらは他人事ではない妊婦のトラブルです。

もし妊娠が確定してから保険に加入していたらどうなったでしょう?

「特定部位の不担保」という条件がつき、流産、切迫早産、妊娠中毒症、帝王切開手術、吸引分娩などの妊婦のトラブルに対する給付金は一切出ません。また、帝王切開手術後に加入した場合、手術から5年間は子宮に起因する疾病については保障の対象外になることも。

妊娠出産を考えている女性の方は、保険加入のタイミングに気をつけてくださいね。


また、「最近疲れがたまって眠れない」と病院で睡眠薬を処方してもらった友人がいました。友人いわく軽い気持ちで薬をもらっただけで、すぐに飲むのをやめてしまったとのこと。

ちょうど保険に申し込むタイミングだったのですが、加入条項にひっかかり、拒否されてしまったのです。

すべての保険で加入拒否されるわけではありませんが、精神・神経系の薬の服用に保険会社はかなり厳しいです。症状を我慢して保険を優先すべきとは思いませんが、保険加入を控えている人は少し頭に入れておいてほしいと思います。

最後に

一般的に保険会社の社員は高給であるといわれています。

保険はやみくもに販売されているわけではなく、保険会社の経営が健全であるよう、そして安定した利益が出るよう綿密に計算されて商品化されています。つまり保険会社が儲かるようにできているのです。企業として当然のことですね。

もちろん保険に助けられる人は多いでしょう。

結果的に損をすることになってもリスクヘッジのために保険が必要なのは確かです。しかし本当に必要な保障だけでなく、安心できるからという理由だけで安易に加入してはいませんか?

先ほど紹介した生命保険に関する実態調査の中で、保険に関する知識全般については「ほとんど知識がない」とする回答が68.6%を占めていたそうです。知識はないけれど、何となく不安だから保険に入ると考える人も多いのかもしれません。

将来への不安からむやみに保険に加入して、現在の生活を圧迫するようでは本末転倒です。

保険は無駄なく慎重に。

何が起こるかわからない人生だからこそ、今できる備えを十分にして毎日を楽しく生きていきたいですね。

著者:秋沢もか (id:mocaca)

秋沢もか

買いもの大好きな2児の母。お得なこと、暮らしやすい工夫を見つけ出すのが好き。無印良品を愛するMUJIラーです。

ブログ:家計とお買いモノと。
Twitter:https://twitter.com/mocaca333
Facebook:https://www.facebook.com/kakeitookaimonoto

*1:医療費負担を軽減する公的医療保険制度で、医療費の支払いが月あたり一定額を超えた場合に超えた金額が支給される仕組み

*2:病気や怪我により会社を休業した場合、条件を満たせば最長1年半にわたり月給の2/3程度が支給される

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