トランプノミクス -円安の今こそ買うべき株とは-

f:id:manekai:20161226135052j:plain

米大統領選挙時に一時100円台をつけたドル円。

そこから急激な円安になり、12/20現在為替レート117円となりました。

それに伴い、円高で苦しんでいた企業が軒並み好決算を上げてきます。

 

では、円高で苦しんでいた企業とはどんな企業なのでしょうか。

その中でも買うべき株はどの企業の株なのか。

このことについて、詳しく見ていきましょう。

外需関連株(輸出関連株)が狙い目

f:id:felt8896:20161222172427j:plain

外需株とは、国外に需要がある企業のことを指します。

輸出関連株と書くと貿易関係の企業のみと思われがちですが、海外に拠点を持っている企業も含まれます。

有名どころではトヨタが該当します。

トヨタは内需(国内の需要)もありますが、外需の占めるウェイトが過半数を占めるため、外需株にあたります。

 

為替レート100円の時に車1台を1万ドルで売った場合、100万円の売り上げになります。

しかし、為替レートが117円になると117万円の売り上げとなりますので、車1台にかかる費用が50万円だった場合、利益が前者では50万、後者では67万円となります。

したがって、1台あたり34%の増益となります。

為替レートが17%の増加に対して、この見積もりでは34%もの利益が動きます。

ここで覚えておいてほしいのですが、売上-経費が利益となるため、基本的に為替レートが1%動いたとしても、利益は1%よりもずっと大きい数字が動くことが多いのです。

 

当然のことながら、外需の占める割合が大きければ大きいほど円安の影響も大きくなりますので、内需、外需の比率をしっかりと見極めることも大切となります。

 

該当する業種としては自動車や電子部品などの他にも様々ありますが、いざ買いたい銘柄を探すとなると、業種で一括りにするべきではありません。

想定為替レート・業績の下方修正に注目する

f:id:felt8896:20161222172431j:plain

東洋合成工業について少し見てみましょう。

想定為替レートが108円でしたが、円高ピーク時は100円に修正しました。

この円高に伴って、純利益を56%下方修正しました。

108円から100円と8%弱の円高に対して、純利益が56%にまで下方修正されたのですから、円高による減益傾向が非常に強い企業ということがわかりますね。

逆に言えば、「円安による増益傾向も強い」ということとなります。

 

また、他の様々な企業を見ても想定為替レートを100円以下にしている企業は非常に少なく、下方修正比率もここまで大きい企業は稀となります。

そういった企業の場合、今後の好業績に期待して買う人が多くいます。

現に、株価もトランプショック時に520円台をつけた株価が、12/22現在585円まで上昇しています。

 

また、想定為替レートを見る上で、それがドル円なのか、ユーロ円なのか、ポンド円なのかには着目しておきましょう。

今ではインターネットで検索すればドル、ユーロ、ポンドなどの様々なレートがわかります。

それらと比較して、想定為替レートが現在のレートより円高で想定していることは必ず確認しておきましょう。

為替差損には注意

見出しの「為替差損に注意」には、2つの意味があります。

まず1つ目。

「予定外の為替差損に注意」です。

円高最盛期、日本エマージェンシーアシスタンス(EAJ)は円高恩恵銘柄として有名で、想定為替レートも非常に円安であったため、円高で好決算が期待できる株として株価が一時暴騰しました。

実際に、円高の影響で業績はよかったのですが、EAJからの開示情報にて『海外の医療機関への立替金払いのための外貨を一定金額保有しておりますが、その外貨について決算時レートが取得時レートよりも円高になったことで為替換算差損が発生しました』との文言があり、3.3倍もの上方修正をしたにも関わらず10%以上の株価の下落が起こりました。

 

2つ目は「為替差損・資産の評価損で好決算は期待できない」ということです。

ブイキューブという企業があります。

こちらは為替差損の評価損が大きく、その影響で業績を大きく下方修正しました。

当然、円安になれば為替差益となり、大きな利益が出るため上方修正が見込めます。

しかし、そう単純に考えて買うのには注意すべきです。

こちらの企業はトランプショックの際670円台までしか下がらなかったにも関わらず、現在の株価は647円と非常に低迷しています。

 

東洋合成のような企業の場合は、増産や事業拡大への期待(実際ラインを増やして増産体制をとりました)によって今後の見通しが明るくなりました。

それに対してブイキューブのような企業の場合、評価損が評価益に変わったところで根本的には何も変わらず、トランプショックで得るものがなかったためです。

株価チャートを見る

f:id:felt8896:20161222172433j:plain

最も手っ取り早く株価の動きを見極める方法は、株価チャートを見ることです。

2012年~2013年は円高、2014年~2015年は円安なので、それらの長期チャートを見るのも一つの手です。

2014年にちょうどいまとほぼ同じような円安が起こっていますので、その時のチャートを見るのが一番参考になります。

株式分割や業務提携などで株価が上がっている場合もありますので、当時の企業の状況も見ておいてください。

また、昨年秋に起きた急激な円高の際に株価がちゃんと下落していることも確認しましょう。

 

上記のチャートに東洋合成を分析してみますと、2015年の11月には1000円前後だった株価が円高に伴って2016年11月には520円台まで下落し、12月22日現在は585円となっています。

銘柄を過信せず分散投資をする

さて、これらの情報を自分なりに調べると「この銘柄がいい!」と確信する銘柄が出てくるでしょう。

しかしながら、たとえ100%の確信があったとしても、その銘柄を1点に集中して買うのはやめましょう。

株式の世界には予測不可能な様々な事態があります。

かの東芝でさえ、不適切会計の件で大きく株価が下落しましたね。

あれほどまでに大きな企業でさえ不測の事態は起こりうるものです。

 

銘柄を過信することは非常に危険な行為です。

「この銘柄がいい!」というものを複数見つけておいて、そこからいくつかの銘柄に分散投資をしておくことで、何か不測の事態が起こったとしてもダメージを軽減することができます。

環境による損切り・利確ラインを事前に決めておく

損切り・利確ラインといっても、「株価がいくらになったら損切り・利確する」という意味だけではありません。

今回は円安恩恵の銘柄を買うわけですから、急激な円高になった場合は株価が下落していても損切りすべきですし、円安になっているにも関わらず株価が下落している場合は保持したままにしておくべきです。

 

逆に、利確ラインとして、例えば上方修正がきそうな銘柄を持っていたのならば、上方修正が来たらもう売ってしまってもいいでしょう。

他にも、円高にも関わらず株価が上昇している場合や、来期予想に増益予想がきた場合、円安の恩恵が明確に数値で出た場合なども同様です。

 

大事なのは事前に想定して決めておくことです。

「ドル円がいくらになって、株価がいくらなら売ろう」「決算日の前の日に売ろう」「株価が○○%上がったら売ろう」など、自分なりのルールを作っておくことで判断がしやすくなります。

 

よく、「想定外のことが起きてしまい、大きな損失が起きた…」とありますが、想定できることは基本的に全て想定しておくべきです。

事前に決めておくことで自己流による株価のフェアバリューが決まり、自信をもってトレードすることができます。

また、仮に失敗であっても失敗の根拠を探ることができます。

そうした事を積み重ねていくことで、次のトレードでの失敗を防ぐことができます。

確実性を高めるために

f:id:felt8896:20161222172429j:plain

時間がある方は、決算短信及び決算説明資料を読むことをお勧めします。

上記の事柄以外にも、決算説明資料を読むと意外な発見があるかもしれません。

新規事業立ち上げ予定や箱物を増やす予定、中期的な経営の思想などの色々な情報を取得することで、銘柄選定の確実性を上げる要素となります。

 

また、慣れないうちは予測不可能なことが多くあります。

大きなロットで取引せず、余剰資金で行うことにしましょう。

無題ドキュメント