所得税控除を有効に!医療費が10万円を超えた場合の確定申告

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所得税とは所得に応じて課税される税金なのは皆さんご存知の通りでしょう。
しかしその所得税は、それぞれの事情が考慮されて「所得控除」という形で税金が減額されるケースがあるんです。


その代表的で、かつわかりにくいのが医療費控除でしょう。
医療費が高額になった場合に所得控除を受けられる、というもので手間だけかければ税金が返ってくるというものなので、ぜひとも該当しそうな方はチェックしてみましょう。

まずは医療費控除のための確定申告書類を用意しよう

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確定申告をするのに必要になるのがその記入用紙です。
まず申告書にはAとBがありますがそれぞれの違いは

・申告書A 申告する所得が給与所得や公的年金等・その他の雑所得、配当所得、一時所得のみで、予定納税額のない方が使用できる。
・申告書B 所得の種類にかかわらず、誰でも使用できる。

パッと見た感じなんだか難しそうですが、基本的に会社などで給料をもらっているサラリーマンなどはAになります。ただし予定納税額(山林を保有しており伐採して譲渡したり山林を売却する、退職金をもらった)がない方が使えるのが申告書Aというものです。
あと医療費がどの病院にいくらかかったのか、を記入する「医療費の明細書」という様式がありますのでこちらもダウンロードしておきましょう。
検索エンジンで"医療費の明細書"と入力するとすぐに探すことができます。

ここではまず申告書Aについて話を進めていきたいと思います。
申告書Aは国税庁のホームページから書式をダウンロードすることができますので、自宅にいながらすぐに手に入れることができますね。

医療費控除のための記入に必要な書類を集めよう

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申告書Aを入手したらいよいよ記入をしていきます。
このときに用意しておかなければならない書類がありますのでまずはそれを揃えるようにしましょう。
・マイナンバーカード、又は個人番号がわかる書類
・給与などの源泉徴収票、又は年金額がわかる書類
・医療費の明細書作成のための、病院や薬局の領収書など
・加入している保険金などから補填される金額がわかる書類

マイナンバーカードや源泉徴収票などは大切に保管してあるという方は多いと思いますが、突発的にかかる医療費については領収書などが雑多になりがちです。
そのため日頃から常に整理してまとめておくようにしましょう。

まずは医療費の明細書を作成しよう

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医療費の明細書を先に作成してしまいましょう。
というのは医療費の明細書から申告書Aに転記する部分があるためです。
さて、医療控除では実は自分だけにかかった医療費ではないんです。

扶養家族の医療費もそこに含まれますので勘違いしないようにしましょう。
例えば4人家族で旦那さんが会社勤務のサラリーマン、奥さんが専業主婦、子供が2人(収入のない学生など)で奥さんと子供2人が扶養家族となっている場合には、全員にかかった医療費が控除の対象となってきます。

書き方は簡単で病院にかかった人の名前、かかった病院の名前、使った金額を記入すれば大丈夫です。
医療費の金額については自己負担分のみになります。
ここで一つ注意したいのが診察にかかった交通費についてです。

実は交通費についても医療費として見ることができるんです。が、自家用車の場合は残念ながら不可。公共交通機関ならば認められますので記入を忘れずに行いましょう。
交通費の記入については


・行き先
・日時
・乗車区間
・料金


を病院の領収書に書き込むか、交通費のみをまとめた一覧表を作成するようにします。
領収書に書き込んだ場合は"支払った医療費"の欄に金額を合算して記入しても大丈夫です。

そしてそれぞれにかかった金額などを書き込みが終われば、控除額を計算していきましょう。
かかった金額から保険で補填される金額を引いて、実際に負担した医療費を書き入れます。
ここに"所得金額の合計額"という欄がありますので、源泉徴収票の「所得控除後の金額」を入れるようにしましょう。

領収書をもう一度チェックしてみよう

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医療費の明細書に添付する必要がある領収書ですが、本当に大丈夫ですか?
ちょっと内容を確認してみてください。

領収書欄に品名が書かれていないものがあると認められない可能性が出てきます。
例えばドラッグストアなどでレシート兼領収書になっているような場合には注意が必要です。「薬代」などと記入してある場合にはちゃんと風邪薬や目薬、胃腸薬といった形で記入しておきましょう。
ちなみに医師の処方箋が必要な薬だけでなく、ドラッグストアで購入した市販薬も医療費として認められますので領収書はしっかり保管しておくようにしておきましょう。

医療費として認められるかどうかよくわからないものは?

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「この費用ってどうなるんだろう?」
と悩むことが多い項目を下にまとめてみましたので参考にしてみてください。最初から諦めて申告しないのはもったいないですよ。

○医療費として認められるもの
 助産師さんへの分娩介助
 介護保険が使える在宅ケアや施設など
 入院の部屋代、食事代
 コルセットや松葉杖、義歯の購入、レンタル費用
 
○医療費として認められないもの
 健康診断の費用
 医師などへの謝礼金
 ドラッグストアなどでビタミン剤や栄養ドリンクを購入
 自家用車での交通費、駐車場料金

申告書Aを作成しよう

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医療費の明細書が作成できたら、続いて申告書Aの第二表を作成していきましょう。
こちらには明細書で計算した金額をそのまま転記していけば大丈夫です。
配偶者について記入欄もありますが、ここで迷うのが配偶者控除と配偶者特別控除です。
専業主婦やパート収入が103万円未満の場合は配偶者控除で大丈夫なのですが、パート収入が103万円を超えているような場合には特別控除になる可能性もあります。
特別控除を受けるには要件がいくつかありますので、自分がどれに該当するのかしっかりチェックしておきましょう。

第二表が作成できたら第一表の作成に入ります。
第一表の作成には源泉徴収票が必要です。これさえあれば、それぞれの項目を見ながら転記していくだけなのでさほど難しいことはありません。
見慣れない言葉が並んでいますが、よく見れば大丈夫です。一つずつ埋めていきましょう。

 

医療費控除が受けられる金額の計算式は?

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計算式を見てみましょう。

控除が受けられる金額 = 医療費-保険金など-10万円(総所得200万円未満の場合は総所得の5%)

となっていますが、医療費がオーバーしがちなケースで金額を当てはめてみましょう。
たとえば出産などでかかった金額が80万円だったとします。
そこで健康保険から支給される出産一時金で42万円給付された場合は
医療費(80万円)-保険金など(42万円)-10万円=28万円
となり28万円の控除が受けられる金額となるわけです。
通院や診療のための交通費、食事代についても控除の対象となってきますよ。

この計算式で算出された金額ですが、200万円が限度額になっています。

医療費控除が受けられる金額から実際に返ってくる金額は?

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控除が受けられる額がそのまま返ってくるわけではないんです。
その金額に所得に応じた税率を掛けた金額が返ってくる仕組みです。大体の一般的なサラリーマン家庭の所得は
イ)195万円を超え330万円以下(税率10%)
ロ)330万円を超え695万円以下(税率20%)
このどちらかに該当してくるのが一般的でしょう。

イの場合、先程の金額を例にとって見ると28万円に税率の10%となりますので28,000円が還付、さらにその後の住民税が28,000円ほど安くなります。
実質56,000円ほどの節税効果があるということです。

医療費控除の申請をしていなかった・・・どうしよう

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医療費控除は申請をしなければ税金の控除がされません。逆に言えばそのまま放置しておけばお金は返ってこないことになります。
しかし、5年前まで遡って申請をすることができますので、領収書などが残っているという方はまだ可能性はありますので、これを機に申請してみるといいかもしれません。

まとめ

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これらの書類を直接税務署へ提出するか、国税庁などへ郵送、またはe-Taxと呼ばれるインターネット申請で医療費控除を受けましょう。
1月から3月15日までの間で確定申告をすることができますので、毎年医療費がたくさんかかっている家庭や出産があった家庭では申告しないともったいないです。
必要書類さえ揃っていれば難しい手続きではありませんので、少し頑張ってみましょう。


 

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