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ETFとは?インデックス型投信とは何が違うの?

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東京証券取引所は2016年4月に設置した、個人に向けた投資教育を行う「金融リテラシーサポート部」の中で、ETFに特化した普及策をすすめています。ETFは一般の投資信託に比べると投資家が負担する手数料が安い、値動きが分かりやすいなど投資初心者向きであること、種類も豊富なのでETFだけでポートフォリオが作れる、がその理由だそうです。

 

ファイナンスとインターネットの融合として注目されるフィンテック(Fintech)の分野でも、コンピューターのプログラムが投資のアドバイザーをしてくれる「ロボアドバイザー」などのサービスで、資産配分に合わせてETFを購入し、運用するものがあります。

 

ところでETFとは何でしょうか? 個人投資家の目線で、ETFの魅力をチェックしてみましょう。

株式市場に上場しているので、リアルタイムで売買できる

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ETFとは、上場投資信託(Exchange Traded Fund)のことです。ネーミングからいって、投資信託の一種であることは推測できます。

 

まず投資信託とは何なのか、軽く見ておきましょう。

 

投資信託(ファンド)とは、運用のスペシャリストが投資家からお金を集めて、集まった大きな資金を元手に株式や債券などに投資をして運用し、投資家が出資してくれた金額に応じて運用成果を分配する仕組みの金融商品です。

 

例えば、株式投資で個別銘柄に投資するには、1銘柄に投資するだけで何十万円もの資金が必要になる場合もあります。投資信託なら、1万円といった自分に都合のいい金額で、その投資信託が運用する何十、何百という投資先に分散投資をしていることになります。この基本は、投資信託の投資先が株式でも債券でも不動産でも同じです。

 

金融商品としての投資信託はかなりの数に上りますが、いくつかの方法で分類できます。主な投資地域が国内・海外・その両方といった「投資対象地域」、約款に「株式に投資できる」とあれば株式型、「株式に投資しない」ことが明記されていれば「公社債型」に分類されます。そのほか、不動産に投資する「不動産投資信託REIT(Real Estate Investment Trust、リート)」も投資信託の一種です。

 

ETFはMRF(マネー・リザーブ・ファンド)などとともに、投資信託の中で「独立した区分」として分類されています。証券会社や銀行の窓口で販売されている投資信託とは、ちょっと違うイメージです。

 

ETFは、それそのものが証券取引所に上場しています。私たちは個別株と同じように、証券会社を通して売買できます。ネット証券のツールである「指値」(さしね)なども使えます。

 

投資信託に投資したことのある人なら経験があると思いますが、通常の投資信託は買い注文、売り注文を入れてからのタイムラグが気になることがあるでしょう。仕組みからすると仕方ないのですが、ETFはリアルタイムの取引なので、いくらで約定したかが分かる、スッキリ感はあるでしょう。

 

ETFには、「日経225」、「TOPIX」など、株価指数に連動するように設計された商品のほか、債券、金(ゴールド)などの商品を組み入れているタイプもあります。

インデックス型投資信託とETFの違いは?

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日経平均株価、東証株価指数(TOPIX、トピックス)といった株価指数はニュースで終値が報道されるくらい有名なので、初心者にもなじみがあります。「日経225に連動している投資信託を買っている」とは、日本225の構成銘柄すべてに分散投資しているのと同じ意味合いになります。

 

現在はNISA(ニーサ、少額投資非課税制度)や、個人型の確定拠出(かくていきょしゅつ)年金などの非課税制度を使って投資を始める人が増えています。

 

NISAや個人型確定拠出年金を利用する際は、毎月少額ずつ、コツコツ投資していくことが、相場の上昇下落リスクをおさえ、非課税メリットも得られる方法として有効とされています。こうした長期投資に興味を持ち、株価指数に連動した投資信託に興味がある人もいるでしょう。

 

しかし、投資ツールとして主流になっているネット証券を使っていて、戸惑いがちなのは、例えば日経225に連動している投資信託を探しているときに、非上場のインデックス型の投資信託と、上場のETFがヒットすることです。この2つは同じなのでしょうか? どちらがより自分に向いているという見分け方はあるのでしょうか?

 

結論は、投資対象が同じなのですから、どちらを選んでも結果には大きな違いはありません。でも投資スタイルによって「こちらのほうがより自分向き」という、よりよい選び方があると思いますので、簡単にまとめてみましょう。

 

【購入できる場所】

ETF  証券会社(ネット証券、オンライントレードでの売買が便利)

インデックス型投信 銀行、証券会社(対面販売含む)

 

【購入・売却価格】

ETF  時価(株式と同じように証券取引所で値段が付く)

インデックス型投信 その日の基準価格(1日1回)

 

【最低購入価格】

ETF  時価のため、銘柄による。数万円~

インデックス型投信 ネット証券では1000円以下から買える場合も。多くは1万円~

 

【売買手数料】

ETF  証券会社による。1回の約定あたり数百円~

インデックス型投信 銀行、証券会社で購入する場合は「購入(売却)手数料」に注意。ネット証券ではノーロード(購入手数料無料)としている場合もある

 

【信託報酬】

ETF  年間0.1~0.2%程度

インデックス型投信 年間0.2~0.5%程度

自動的に投資するならインデックス型投信、スポットならETF

 

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長期で投資したい場合、そのときの相場がよくても悪くても、とにかく投資を続けること、やめないことが大切です。よく、年金運用がたまたまマイナスだったからと大騒ぎする人がいますが、変動するものに投資しているのですから、そのときどきで「ばらつき」があるのは当たり前です。

 

そう考えると、とにかく強制的に一定額ずつを投資したいなら、ネット証券などでインデックス型投資信託を、月々1,000円といった少額から積み立てていく方法がベストでしょう。銀行窓口といった対面販売の場合、販売手数料が上乗せされることが多いのですが、ネット証券では「ノーロード(販売手数料無料)」を選びましょう。いくつかの会社の商品がヒットすると思います。

 

さらなる絞り込みのコツは、投資信託を保持している間にかかる「信託報酬」です。これも、ネット証券のツールなら、昇順、降順といった絞り込みができるので、安いものを選ぶのがいいでしょう。長期保有になればなるほど、手数料が大きなコストだからです。

 

ではETFはどう使うのが便利でしょう? ETFの良さはリアルタイムで機動力のある取引ができることです。株式投資と同じく約定金額によって、自分の契約に応じた形で(1日定額、1回ごとなど)手数料がかかりますので、感覚としては株式投資と似てくると思います。

 

個別株はある程度の銘柄研究が必要になりますが、指数に連動しているETFでは、日本経済なら日本経済といった、大きな動きで判断できます。ETF個々の株価チャートも見ることができますので、ネット証券のツールの「指値(さしね)」などで、相場の下落に合わせて「買い」をセットしておくこともできます。「売り」にしても同様です。

 

また、相場が暴落した場合、長期投資であれば「買い」のチャンスでもあるわけですが、そうした場面で、スポットで買いを入れていく方法もあります。株価チャートの安いところで買っておいて、上がってきたら少しずつ売る。初心者にもできる投資方法です。

 

株式投資を始めたいが、どこから始めていいか分からない人は、ETFを通じて「相場全体の投資」をして、投資の世界に慣れていく方法もありそうです。 

レバレッジ型のETFとは?

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ところでETFの中身は、とても奥深いものです。2016年の夏くらいまで、一部の個人投資家の間で人気となっていた、レバレッジ型のETFについても見ておきましょう。

 

レバレッジとは「てこ」の意味です。てこのように、運用成果を何倍にも高める、という意味合いが込められていますが、ちょっと扱いが難しいので上級者向けとなっています。

 

個人投資家に人気、と話題だったのは、日々の値動きが日経平均株価の2倍になるように算出されている「日経平均レバレッジ・インデックス」です。例えばある日の日経平均が大きく動いてプラス100円となったとき、通常のETFなら100円前後のプラスですが、2倍の200円前後となるようになっています。ネット証券では「ETF」「レバレッジ」「2倍」などと検索すればヒットします。

 

逆に、大きく下げたときに価格が上昇するように算出された「インバース型」のETFもあります。インバースとは、逆という意味です。例えば日経平均が下がった分だけ価格が上昇します。

 

投資に詳しい人は、「インバース型とは、信用取引の『売り』のようだ」と思ったかもしれません。それは正解です。相場が下がりそうな曲面は、信用取引で株式を借りてきて「売り」から入ることができますが、信用取引の口座を開くのがおっくうだ、何となく怖いと思っている人は、「売り」から入る投資手法の、お試し的な活用ができるかもしれません。

 

注意点は、前述した長期投資とは真逆で、こちらは短期の相場の騰落(上がったり下がったり)に乗るタイプの商品だということです。長く持っているからもうかる性質の商品ではなく、商品説明には「長期投資向きではない」「短期間の値動きをとらえた投資向け」と注意が書かれていることもあります。

海外分散投資にも活用できる

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分散投資というと、私たちは「株式、債券、不動産・・・」と考えますが、すべて日本国内の投資商品であれば、世界への分散が全くできていないことになります。投信会社の商品に比べて、ETFは商品のバラエティも豊かです。海外ETFのラインナップを広げ、税金の手続きの簡略化を充実させているネット証券もあります。興味のある人はぜひチェックしてください。

まとめ

・ETF(Exchange Traded Fund)は証券取引所に上場しているタイプの投資信託。個別株と同じように、証券会社を通して売買できる。

・一定金額を毎月積み立てるなら、インデックス型投資信託をネット証券などで、月々1,000円といった少額から積み立てるのがよい。

・ETFは「スポットでの売り買い」に向く。「相場全体の投資」をして、投資の世界に慣れ、株式投資への入り口にできる。

・投資効果を倍にするレバレッジ型、相場が下がればもうかるインバース型ETFもある。

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