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1万円のオフィスチェアを使っていた私が5万円を投資した結果、生活の質が向上した

1万円のオフィスチェアを使っていた私が5万円を投資した結果、生活の質が向上した

はじめまして、リャマと申します。夏と冬に開催されるコミケ(同人誌即売会)に毎年欠かさず参加して11年目になる、物書きのオタクです。年に最低4冊は本を出しているので、ほぼ365日、常にデスクに向かって何かを書いています。

常にデスクで書き物をしているということは、常に座りっぱなしということです。

私は作業中、いわゆる「オフィスチェア」と呼ばれる椅子を使っています。使う場所はオフィスではなく家なのですが、今は家が仕事場なので、実質仕事用の椅子ということですね。

オフィスチェア「ルーチェ」
現在使用しているオフィスチェア「ルーチェ」

座りっぱなしな現代人の生命線『オフィスチェア』は、お金をかけると本当にガラッと生活が変わるというのを、私は身を以て体験しました。そこで今回は、いろいろな椅子に座り続けたことで見えてきた「オフィスチェア選びで大事なポイント」とともに、ようやく出会えた「私にとって最高のオフィスチェア」を紹介したいと思います。

オフィスチェアにガツンと投資しようと思ったきっかけ

オフィスチェアを自室に導入したのは、高校生の頃です。学習机を卒業して、一般的なデスクに買い替えたとき、そのデスクとセットになっていた数千円程度のオフィスチェアをあわせて購入しました。

当時はまったくこだわりがなかったので、売り場で試しに座ってみて、まあ値段的にこんなもんか、程度の気持ちで買ったわけです。

そして、椅子が傷んでくるたびに量販店で1万円以下のものを適当に買い換えること十数年。さして深い考えもなく選んだ椅子は、当然ながら全く体にフィットしておらず、長時間座っていると、だんだん腰などに違和感が表れ始めました。そして「うーん、なんかしっくりこないなー」と体を動かしているうちに、だんだんとんでもない姿勢で作業をしてしまうわけですね。

ズルズルと机の下に体を滑り込ませて「ほぼマトリックス状態」で作業したり、無理やりオフィスチェアの上で正座してみたり、体育座りで背中を丸めてみたり。

当然といえば当然ですが、こんな座り方を続けていたら、3年前、あっさり腰を壊しました。思い出しても、涙が出るほど痛かった……。座っている間どころか、横になってもシクシクと神経に障って、ピークの数日間はほとんど寝付けないレベルの痛みでした。人間、こんな思いをすると、さすがに生活習慣を振り返ります。

考えてみれば、家にいるときは就寝するとき以外ほとんど椅子に座っているわけですから、使用時間はベッドに次いで(日によっては、ベッドよりも)長いです。椅子って、こだわりを持って選ぶべき家具だったんだなと気付きました。

少し前に「毎日8時間も使う寝具こそ高いものを使うべき!」と高級マットレスに買い換えたところだったので、これを機会にオフィスチェアにもがつんと投資しようと決めたわけです。

買い換えようと決めてからは、早速近くの家具屋さんを巡り、自分にあったオフィスチェアはどういったものか吟味しつつ座り比べていきました。1万円のものではダメなのだと気づいてからは、だいたい8万円くらいまでの椅子に座りながら、実際の予算を決めていった形です。

こっちも久しぶりに本気の予算を持って燃えていますから、今までの経験(失敗談)をもとに、買うに当たって大事なポイントを3つに絞りこみました。きちんと考えたことがなかっただけで、こだわるべき部分は意外と思いつくものです。

私が思う、オフィスチェア選びで重要なポイント3つ

【1】材質は「布張り」を選ぶ

まずは材質。長時間座り続けるので、快適さを考えると、基本的に布張りのオフィスチェアが最強です。

安い椅子をハシゴしていた今までは、しょっちゅうメッシュ素材の椅子をお迎えしていたんですが(1万円以下の価格帯では、メッシュ素材の椅子が圧倒的に多いです)、あれは肌に当たったときに、すごくチクチクするんですよね。

冬は厚着なので、椅子の素材がメッシュだろうが布だろうが気になりませんが、問題は夏です。Tシャツ&短パンなどの薄着だと、足やら肩やらがどうしても直接椅子に触れることになるので、めっちゃチクチクします。

これが布張りだと、本当に「今までの不快さはなんだったんだ」ってぐらい快適です。まさにこれからの季節(記事執筆時は5月)が短パンで「直接椅子の上に座るシーズン」ですが、布の上に座っていて痛いところは一つもないです。

素材といえば、一般的には「革」も挙げられますが、こちらはこちらでめちゃくちゃに蒸れます。想像通りというか、想像以上に蒸れまくります。

メッシュがあまりに安っぽいからと革製を選んだこともあったのですが、ひと夏耐えた時点で買い替えました。革製はおしりがしっとりし過ぎます。

とにかく椅子の素材の真価は夏に出ます。素材に関しては、よっぽど一家言がないかぎり「布張り」で選んでほしいです。

【2】肘置きはなくてもいい

肘ってデスクの上に置くことが多いと思うので、オフィスチェアの用途を考えると、肘掛けがなくても不自由することは少ないと思います。

購入を検討するときって、実際に作業するのではなく、ただ座るだけですから、ついつい肘掛けが欲しくなりがちなんですけどね。肘置きがあると、机にぶつかってしまって、一定の距離以上近づけなくなるんですよ。するとまあ、肘置きに阻まれた先のマウスは遠い!

仕方がないから、肘置きの距離に合わせてマウスを手前に持ってくるじゃないですか。手首が机の角に刺さるんですよ。腕が短いから! あんまりこういう意見を聞いたことがないので、皆さん……もしかして刺さらないんですかね? 気付いていないだけじゃないでしょうか? 一度ぐーっと机に近づいて、マウスを机の奥で動かしてみてください。この方が圧倒的に手首がラクじゃないですか?

あと、肘掛けがあると、デスクに正面からしか向き合えないというのも意外と不自由ですね。机に対して斜めに向き合うとなると、体がますます机が遠ざかるので。

肘掛けなしのオフィスチェアにしてからは、机に近づくことができるので、自然に背筋も伸びて姿勢も正されます(そうしないと座れない)。腕が机の上で安定するので、腕や手もすごくラクになりました。

基本的に、そこまで大柄じゃない人は、一度肘掛けなしのオフィスチェアを検討してみてほしいです。きっと新たな快適を発見できると思います。

【3】ヘッドレストの高さも重要

これも肘掛けと同じ理論ですけど、やっぱり実際に作業するわけでなく座るだけですから、「あ~ヘッドレスト気持ちいい~」ってなるんですけどね。売り場では。

でも、ソファじゃないですから、作業中にヘッドレストに頭をくっつける機会って実はあんまりないんですよね。だって作業してるから……。

この辺は、リラックス用の椅子を別途持っているかにもよると思いますが、人は基本的に休みたくなったらソファーかベッドに行くと思うんですよ。「ふう、疲れた……」って背もたれに体をもたれかけさせる動作、意外と少ないです。というか、やるにはやるんですけど、その後すぐソファーに行く。また、背もたれの高さがあると、空間に圧迫感が生まれて部屋が狭く見えてしまうのも結構ネックです。

椅子の上でダラダラ寝てしまって、かえって体を痛める原因にもなるので、個人的に背もたれは「作業しているときに必要な分だけ」の、首までない程度の高さがおすすめですね。

ようやく出会えた最高のオフィスチェア

以上3つのポイントを踏まえたら、あとは単純に自分の体格にピッタリくるかどうかを試すだけです。夜な夜な仕事帰りに、もう、尻が砕けそうになるほど座りましたね。

いつも行く一般的な量販店だとしっくりくるものがなかったので、試し座りを始めてから2週間後くらいには、高級家具チェーン(私にしては)の方にも足を向けました。通勤経路に目当ての椅子はないと判断して、お台場までわざわざ足を伸ばしてみたり、そこでなぜかお店の入場時に氏名・職業・勤務先まで求められて「多分ここに私の買える椅子はない……」と思ったり(入場は断られませんでした)。紆余曲折を経て、なんとか探しやすいお店を見繕いました。

皆さんも、常日頃から「ちょっと背伸びした家具屋さん」は押さえておくことをオススメします……突然探すと心が折れるので……。

1カ月くらいでなんとか検討を終え、5万円台で販売されているオカムラの「ルーチェ」と「シルフィー」、3万円台で展開しているイトーキの「エフチェア」と「モーブチェア」の、合計4種類に候補が絞られました。

こちらの4種類は「探せばこんなにしっくりくる椅子があるんだなあ」と思えるほどのフィット感でした。自分にぴったりのオフィスチェアに座ると「一体今まで自分は何に座っていたんだ」と本気で思います。一番ラクな姿勢を探そうとしてどんどん背中が丸まって崩れていくあの感じが一切なく、腰掛けた瞬間に「ピタッ」と姿勢が決まります。

こういう感覚を味わえる椅子は人によって違うと思うのですが、体がフィットする椅子に座り、椅子によって「ピタッ」と体勢が整えられる感じは、一度座ったらもう他のものに座る気がしなくなるレベルです。

そして、リレーのようにこの4種類を座り続け、最終的に「これだっ」と思ったのは、ルーチェでした。

シルフィーはヘッドレストが高い上に、部屋に置くにはちょっと大きい。エフチェアは夏に座面が蒸れることを視野に入れると、やや座面の質が荒くて肌を痛めそう。モーブチェアは背もたれが低過ぎて、さすがに作業中も背筋が疲れそう……。一方、ルーチェは何度試し座りしてもケチのつけどころが見当たらない、私にとって最高の椅子だったのです。

ただ、値段が5万円強ですから、さすがに相当二の足を踏みました。だって、今までは1万円もしない椅子に座ってたんですもんね。

しかし、やはり眠れないレベルの腰痛が相当こたえたので、「5万円とはいえ、1年だけ使うとしても1日150円もしないんだから安いはず!」と最終的に自分を説得。直感に従って、ついに5万円のルーチェを我が家に導入したのです。

「自分の体」より大事なものはない

ルーチェを購入して、いいものを長く使うとはまさにこのことだなあ、と気付かされました。なぜなら、高いオフィスチェアのクッションは本当に丈夫だからです。

今までは1〜2年もすればクッション部分はほぼぺしゃんこになり、尻に直接固い座面を感じるようになっていました(そして買い替える羽目に)。でも、ルーチェは、購入から3年たった今でも座面のふかふか感が現役です。新品の頃の座り心地と変わらない! こんなに座っているのに!

また、椅子の座り心地が悪いときは、考えごとをしているうちに体が疲れてベッドで休憩、からの寝落ち……という不毛なパターンが多かったんですが、ルーチェに替えてからは、明らかに体がベッドへ向かわなくなりました。つまり、疲れにくくなった。

そして、正しい姿勢で座るので腰痛は良くなり、肩や首の痛みもあわせて改善しました。

座椅子の画像
何年たっても、購入時と変わらない座面に感動……

こうして考えると、オフィスチェアへの投資、リターンがめちゃくちゃ大きいですね。

今までは座面がペラッペラにつぶれるたびに定期的に買い替えていたのですが、今のオフィスチェアはいまだに座面の劣化がないため、まだまだ使えます。約5万円で購入して3年経過しているので、2019年4月時点で1日あたりの使用料は50円を切っている計算に。結果的に、安物を買うよりお買い得になりそうです。

何も考えずに安いオフィスチェアを選んでいた3年前は、自分に合わないものに座り続けたことで腰を痛めてしまい、出勤もできなくなるほどでした。このとき「自分の体」より大事なものはないと思いましたし、長時間座ることの多いオフィスチェアに1日50円を支払うというのは、全く高くないですね。本当に。

そんなわけで、今は無職になったという事情も相まって、1日10時間くらいルーチェに座っておりますが、相変わらず快適です。皆さんも、一度お近くの家具屋さんで座り比べをしてみて、思う存分吟味してほしいです。いいオフィスチェアは、QOL(生活の質)を上げてくれますよ。

執筆者のプロフィール
リャマ
リャマ

一眼レフやスマホなど、ガジェットをこよなく愛するブロガー。でもチェストプレスのほうがもっと好きです。

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編集:はてな編集部