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労働意欲がなさすぎるので「札束で頬を殴る」ロボットアームを作ってみた

労働意欲がなさすぎるので「札束で頬を殴る」ロボットアームを作ってみた

こんにちは。無駄なものを作っている藤原麻里菜(@togenkyoo)です。

皆さん、労働へのやる気はありますか? 私は、ありません。
私は、(体よく言えば)フリーランスとして、無駄な工作をしたり執筆をしたりしているのですが、どうしても働きたくない日があります。1週間のうち7日くらいは働きたくありません。

そういったとき私は、飲酒をして全てを忘れたり、何も考えずにアニメを見て絆の強さに感動したりしています。ですが、こういうことをしていても締め切りは全速力で迫ってきます。「PCが壊れちゃって」とか「風邪をひきました」など言い訳を述べながら、スローなペースで原稿を仕上げるのが常です。スローライフがセレブの間で流行るのならば、スロー進捗が流行ってもいいんじゃないの。

「原稿が遅れたところで、人は死なない」というのが自分のモットーなのですが、原稿を落としたら、私が食べていけなくなります。なんでよ。原稿はあとで書くから先に金だけくれ。振り込め。

……でも、私は社会人。どうにかして労働へのモチベーションを上げなくてはなりません。なので、『労働のモチベーションが下がったら札束で頬を殴られるマシーン』を作ります。

ロボットアームを使って制作


今回、使用したのは『uArm』というロボットアームです。通常、ロボットアームというのはプログラミングによって動かすもの。しかし、このロボットアームは、専用のアプリを使って感覚的に動かすことができるのです。みんな100台買おう。


こちらが専用アプリケーション。手で動かすとその動作を記憶させることができる「Rec機能」がとても便利です。その機能を使って、札束をつかんで頬に当てるという動きを覚えさせました。あとは、ヤル気がなくなったらロボットアームが作動するという仕組みをつくります。


そこで使用したのは、『MESH』という簡単に電子工作ができるデバイスです。タグと呼ばれるデバイスを専用のアプリでつなげることで、難しい電子工作がすぐにできてしまう最高なものです。人生もこれくらい簡単だったらいいのにね。

今回使用するのは、物を検知する『MOTION(人感センサー)』(右)と、モーターなどをつなげられる『GPIOタグ』(左)です。


キーボードの横に『人感センサー』を配置しました。キーボードから手を離すと物体がいなくなったことを検知します。


すると、モーターが動き、ロボットアームのスイッチを押すという仕組みです。一気に物理的になりました。

実際に使ってみた


こちらが全体図です。テリー・ギリアムの映画に出てきそうなSF感がありますね。今とても良いように言いました。


ちなみに肝心の札束ですが、私の口座の残高が「正月に親戚へ挨拶まわりに行ったあとの中学生の財布ですよね?」程度しかなかったので、コピー用紙でカサ増ししました。

それでは、さっそく仕事に取りかかりたいと思います。



今は18:00過ぎ。今日締め切りの原稿を書き始めようとしたところ。担当編集からは「進捗はどうですか?」とメッセージがきている。

「今Wordを起動しました」などと返信したらぶたれるだろう。いや、むしろ、ぶたれて裁判沙汰にしたら締め切りがうやむやになるから、ぶたれたい。

しかし、せっかく頂いた仕事。ぶつぶつ言っていないで書き上げなければ……。


ダメだ。何も浮かばない。音楽家のジョン・ケージは4分33秒という無音の曲を作った。ということは、この真っ白なテキストファイルも作品として成り立つのでは……。


ギュイーン……。


パシンパシン……。


この薫り……。上質な肌触り……。私は、このお金のために働いているんだ……。


がんばります。

今、ロボットアーム系男子がアツイ!

今、ロボットアーム系男子がアツイ!ソリティアを一通りやってから、原稿を書き上げることに成功しました。このマシーンのパワーはすごい。もう気分はバリキャリ女子。恋に仕事にがんばるぞ! という気持ちです。

……しかし、仕事柄、家から一歩も出ないので出会いがありません。恋をがんばりたいのに、そのスタートラインにも立てていないなんて。がんばらせてください。精一杯やりますので。


でも私には、ロボットアームがあります。もう2017年ですよ。人間と恋愛する時代は終わりました。ロボットアームを使えば、自分の思い通りの恋人を生み出すことができるのです。

恋愛のスタート地点に立てたところで、連絡先の交換をしてみましょう。ロボットアームにも連絡先くらいあるはずです。カスタマーセンターとか。


LINEをやっていたみたいなので、ふるふるで連絡先交換をしたいと思います。


ふるふる……。

交換できました。LINEさえ分かればこっちのもの。人間相手の恋愛は、ケンカだったりと中々面倒なことがつきものですが、ロボットアームを相手にすればそんなことはありません。ていうか、ロボットアームとケンカするとか、ヤバいやつじゃん。

デートだのお泊まりだのという相手に気と金と時間を使うイベントは一切無視して、女子の憧れであるプロポーズをさせたいと思います。プロポーズだって、自分の思い通りにさせることができるのです。フラッシュモブをされて、幻滅することもありません。


ギュイーン


ワイルドに箱を渡されました。もしかして……。


ギュオンギュオン


幸せになろうね。


ロボットアームに本当の愛情が湧いてきました。黒いボディもイカしているし、寡黙なところも素敵だし、なにより自分で動作を決められる。昨今、さまざまな恋愛の形がありますが、ロボットアームとの恋愛も認められる寛容な社会になって欲しいものですね。社会、頼みます。

おわりに

ロボットアームが一台あると、世界が広がることが分かりました。皆さんも仕事でやる気が出ない時はぜひ、使ってみてくださいね。それか、札束で殴られたかったんだという方もぜひ、ロボットアームを購入してみてくださいね。

ちなみにこの原稿は締め切りに間に合いませんでした。


機材提供:fabcross

執筆者のプロフィール
藤原麻里菜
藤原麻里菜

2013年から、YouTubeチャンネル「無駄づくり」を開始し、無駄なものを作り続ける。Googleが主催するYouTubeNextUp入賞(2016年)。ライターとしては、第三回オモコロ杯未来賞、週刊SPA!「今読むべきブログ21選」、おもしろ記事大賞佳作など。横浜出身。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。ガールズバーの面接では「帰れ」と言われた。

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