クレジットカードで募金する方法は?寄付金控除や信頼できそうな団体の特徴も解説

クレジットカードで募金する方法は?寄付金控除や信頼できそうな団体の特徴も解説

困っている人のために、寄付や募金をしたいと考えている方も多いと思います。

ただ、街頭で募金を募っているところにちょうど遭遇すればいいですが、そうでない場合はどこでどのように寄付や募金をすればいいのか、意外とわからないものですね。

しかし実は、「クレジットカード」で、簡単に募金をおこなえるのです。

今回は、クレジットカードで募金をする方法について、ご紹介したいと思います。

また、寄付をすることで寄付金控除を受けることができますが、その場合の注意点についても、あわせて説明していきます。

クレジットカードで募金する方法

クレジットカードで募金をする方法は、以下にあげるようにたくさんあります。

クレジットカードで募金する方法
  • Yahooや楽天などのポータルサイト経由で寄付
  • クレジットカードのポイントを利用して寄付
  • 各団体の公式サイト経由で寄付
  • Amazonギフト券購入を通して寄付
  • 利用するだけで自動的に寄付がおこなわれるクレジットカードを使う

それぞれの方法について、詳しく説明していきます。

Yahooや楽天などのポータルサイト経由で寄付

Yahooや楽天などを利用してネットショッピングをする方は多いと思いますが、Yahooなどのポータルサイト経由で寄付をおこなえることを知っている方は、あまり多くはないのではないでしょうか。

ネットショッピングをするのと同じ要領で、ネット上での手続きだけで寄付がおこなえるので、非常に便利です。

Yahooでは「Yahoo!ネット募金」、楽天では「楽天クラッチ募金」という名称で、寄付・募金を募っています。

Yahoo!ネット募金・楽天クラッチ募金ともに、地震や台風といった大規模な災害が起きた場合に募金受付が開始されますが、平常時でも動物愛護や自然保護など、さまざまな内容の寄付を受け付けています。

Yahoo!ネット募金での募金方法

Yahoo!ネット募金では、「プロジェクト一覧」という形で募金先の施設・活動等が並んでいるので、そのなかから募金したいプロジェクトを選びます。

「寄付する」というボタンを押してYahoo! JAPANのIDでログインした後、寄付額の指定をして寄付の回数(今回のみの寄付なのか、毎月継続しての寄付なのか)を選択します。

その後、「寄付の手続きへ」というボタンを押してクレジットカード情報を入力し、「お支払いを確定する」を選択すれば、募金完了です。

なお、Yahoo!ネット募金では、災害に対する支援などの緊急性が高い募金の場合、Yahoo!ネット募金経由で集まった募金金額と同等の金額を、Yahooが上乗せして寄付してくれることがあります。

つまり、Yahoo!ネット募金経由で300万円が集まったとすると、そこにYahooが上乗せする300万円を加えて計600万円の募金をおこなうことになり、結果として2倍の金額の寄付がおこなえることになります。

被災地を支援するにあたって、非常に便利な仕組みですね。なお、Yahoo!ネット募金で募金するためには、Yahoo! JAPANのIDが必要です。

楽天クラッチ募金での募金方法

楽天クラッチ募金で募金するためには、楽天IDが必要です。

「受付中の募金一覧」から募金したいものを選択し、「クレジットカードで募金する」を選びます(「楽天ポイントで募金する」、「振込みで募金する」という選択肢もあります)。

募金したい金額を入力して「募金する」のボタンを押した後、楽天IDを用いてログインします。

クレジットカード情報を入力して「支払う」を選択すれば、募金完了です。

クレジットカードのポイントを利用して寄付

先ほど、楽天クラッチ募金の説明で、楽天ポイントで募金することも可能だということに少し触れました。

これは楽天カードに限った話ではなく、貯めたポイントを利用して寄付をおこなうことが可能なクレジットカードは、たくさんあります。

ポイントをたくさん貯めたものの、使い道に悩んでいるという方は、寄付するという形で利用してみるのもいいかもしれませんね。

以下に、ポイントでの寄付が可能なクレジットカードと、代表的な寄付先をいくつかあげておきます。

クレジットカード 代表的な寄付先
オリコカード ・東日本大震災義援金
・熊本地震義援金
セゾンカード ・地球環境基金
・京都大学iPS細胞研究所
JCBカード ・国境なき医師団日本
・日本臓器移植ネットワーク

各団体の公式サイト経由で寄付

後述する寄付金控除を受けたい場合は、寄付を募っている団体に直接寄付をするのがもっともおすすめです。

日本ユニセフや日本赤十字社・WWFジャパンなどは、公式サイト上でクレジットカード払いでの寄付を受け付けています。

クレジットカード払いに対応している主な団体は、以下のとおりです。

団体名 特徴
日本ユニセフ 世界190の国と地域で活動する国連機関の日本支部。子どもの教育、食料支援などの支援プログラムがあり、活動内容がほかの団体の手本となる
日本赤十字社 全国で91の病院を運営。地域医療の中核医療機関として活動しつつ、災害時は国内外へ医療チームを派遣
WWFジャパン 約100ヵ国で活動している環境保全団体。地球温暖化を防ぎ、野生生物を守るなどの活動をおこなう
国境なき医師団日本 医療・人道援助をおこなう民間の国際NGO。紛争地帯への医療支援や新型感染病の緊急医療援助などの活動をする
日本盲導犬協会 盲導犬の育成などをおこなう公益財団法人。盲導犬の訓練から、視覚障がいのリハビリや社会参加をサポート
あしなが育英会 働けない家庭の子どもたちを支える一般財団法人。病気や災害などで親を亡くしたり、後遺障がいで働けない親のいる子供たちをサポート

Amazonギフト券購入を通して寄付

少し変わった方法だと、クレジットカードでのAmazonギフト券購入を通して寄付をすることも可能です。

WebMoney PINCOMではAmazonと提携し、Amazonギフト券を販売するサイトを設けています。

Amazonギフト券を購入すると、その金額の1%を日本赤十字社への寄付にまわしてもらえます。

Amazonギフト券を購入する機会が多い方であれば、提携サイトで購入するだけで自動的に寄付をおこなってもらえますし、寄付のために直接的にお金を使う必要もないので、一石二鳥といえるでしょう。

利用するだけで自動的に寄付がおこなわれるクレジットカードを使う

クレジットカードのなかには、利用するだけで決済金額の一定割合が寄付されるものがあります。

そういったカードを利用すれば、毎日の生活のなかで率先してカードで決済をするだけで、定期的に寄付がおこなえます。

利用するだけで自動的に寄付がおこなわれるカードとしては、主に以下のようなカードがあげられます。

利用するだけでクレジットカード会社から自動的に寄付がおこなわれるカード
  • メイク・ア・ウィッシュカード:利用額の0.5%がメイク・ア・ウィッシュオブジャパンに寄付される
  • 赤い羽根カード:カード利用額の0.5%が赤い羽根共同募金に寄付される
  • WWFカード:カード利用額の0.5%がWWFに寄付される
  • 地球にやさしいカード:カード利用額の0.5%が、保護・研究団体へ寄付される
  • ボーイスカウトカード:カード利用額の0.5%がボーイスカウトの活動資金として寄付される
  • 日本盲導犬協会カード:カード利用額の0.5%が日本盲導犬協会へ寄付される

ただ、すでにほかのクレジットカードを持っている方が、寄付のためだけにこれらのカードを発行すべきかというと、疑問符がつきます。

新しくクレジットカードの発行を検討していて、クレジットカードを利用した寄付に興味がある方であれば、上掲したリストに掲載したカードの発行を検討してみるのもいいでしょう。

寄付金控除を受けたい場合の注意点

団体等に寄付をする場合、寄付金控除を受けることが可能です。

ただし、寄付金控除を受けたい場合には、以下のようなことに注意しておかなければなりません。

寄付金控除を受けたい場合の注意点
  • 寄付をしただけでは寄付金控除は受けられない
  • 寄付金控除の対象ではない団体がある
  • 寄付の手続きをした日と領収書の発行日が異なる

それぞれの注意点について、説明していきます。

寄付をしただけでは寄付金控除は受けられない

寄付金控除を受けるためには、ただ寄付をするだけではだめで、寄付をした後に専用の手続きをおこなわなければなりません。

税金に関する扶養控除等の場合は、会社が手続きをしてくれることもありますが、寄付金控除はあくまでも個人の問題なので、必ず寄付をした本人が寄付金控除用の手続きをおこないましょう。

寄付金控除の対象ではない団体がある

寄付先として多いのは、NPOや財団法人・社団法人などですが、そのなかには寄付金控除の対象ではない団体もあります。

2019年末現在、NPO法人格を有する団体は5万を超えていますが、そのなかで寄付金控除の対象となる認定NPOは、わずか1,139団体です(※)。

また、財団法人や社団法人も、「公益」を冠する公益財団法人・公益社団法人のみが寄付金控除の対象であり、一般財団法人や一般社団法人は対象外です。

先ほど、「クレジットカード払いでの寄付が可能な主な団体」であげた団体を例にあげると、日本ユニセフ・日本赤十字社・WWFジャパン・国境なき医師団日本・日本盲導犬協会に対する寄付では、寄付金控除が受けられます。

しかし、あしなが育英会は一般財団法人なので、寄付金控除の対象ではありません。

どうせ寄付をするなら寄付金控除を受けたいと考えているのであれば、寄付先には注意する必要があります。

出典:内閣府NPOホームページ

寄付の手続きをした日と領収書の発行日が異なる

寄付金控除を受ける場合は、寄付金の金額やいつ寄付をしたのかなどがわかる領収書が必要になります。

手渡しで現金で寄付をする場合は、その場で領収書を切ってもらえますが、ネット上でクレジットカード払いで寄付をする場合、決済代行会社が間に入る関係で、実際に寄付をした日と領収書の発行日が異なることが多いです。

そのため、年末に寄付をおこなうと領収書の発行年が翌年になってしまって、寄付金控除を受けられる年度が変わってしまいます。

寄付金控除のことを気にしないのであれば、いつ寄付をするかは特に問題にはなりませんが、寄付金控除を受けたい場合は、寄付をするタイミングには十分気をつけておきましょう。

信頼できそうな寄付先の団体の3つの特徴

募金をする際に忘れてはならないのが、募金した先の団体が信頼できるかどうか見極めることです。募金したお金が無駄にされたり、着服されるようでは意味がありません。

信頼できる団体は3つの特徴があります。

信頼できる団体の特徴
  • 財務情報を公開している
  • 法人格を取得している
  • 活動内容が効果を上げている

それぞれ、順番に解説します。

財務情報を公開している

信頼できる団体は集めたお金を公正に使っているという証明のために、財務情報を公開します。集めたお金がどれぐらいで、お金をどんな風に使ったのか、お金の流れがきちんと把握できる団体は信頼できます。

また、所属している代表や理事、スタッフのプロフィールや顔写真が公表されているのも、信頼できるポイントです。

法人格を取得している

法人格とは、生きている人間と同じ権利を持つと法律が認めた団体に与えられる資格です。NPOと名乗っているだけでは、法人登記をしていない任意団体の可能性があり、危険な団体かもしれません。

日本には一般社団法人やNPO法人などさまざまな法人格がありますが、なかには書類さえ出せば取得している法人格もあります。しかし、認定NPO法人のように「年間100人以上の方から、3,000円以上の寄付を受けている」といった条件の厳しい法人もあります。

認定NPO法人公益財団法人公益社団法人などの法人格を取得している団体は、信頼できる団体である確率が非常に高いです。

活動内容が効果を上げている

募金したお金がどんな活動に使われているのかも、信頼できる団体を見つけるポイントです。支援活動も内容によって効果は違います。たとえば、1万円の募金をそのまま渡すよりも、無料の制服を作ったり、寄生虫の駆除に使ったりする方が、大きな影響を与えます。

信頼できる団体ではレポートやブログ記事といった形で活動内容を報告しています。団体の活動内容をチェックして、効果を上げている団体や、自分と価値観の合う活動をしている団体に募金してみましょう。

クレジットカードでの募金まとめ

クレジットカードで募金をおこなう方法を知っておけば、これまで以上に募金をする機会が増えるかもしれません。

自分のちょっとした行動が人助けにつながっていると思うと、気持ちいいものですよね。

ただ人助けになるだけではなく、うまく利用すれば寄付金控除も受けられるので、まさにwin-winの関係といえます。

今回説明した内容を参考にしていただいて、ぜひクレジットカードでの募金を検討してみてください。

不動産広告の営業マンを経て、現在はフリーランスのライターとして活動中。 クレジットカードやカードローンに関する知識を、公平な視点で分かりやすく伝えることを目指しています。 私生活でもいろいろなクレジットカードを使い分けながら、自分にとって最適な使い方を模索中。毎月貯まっていくポイントを見ながらその使い方を考えるのが、ひそかな楽しみ。 自分の実体験や気付きをもとにした、オリジナリティのある記事をお届けしたいと思っています。

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