クレジットカードで車検代は払える?車検代の実体を解説

クレジットカードで車検代は払える?車検代の実体を解説

金額が高いので、クレジットカード払いにしたい車検代。しかし、現金払いを要求されるという話を聞いたり、実際にカード払いを断られたりしていませんか?

実際、車検代は現金払いが主流ですが、なかにはクレジットカード払い対応の店舗もあり、探し方もあります。もっとも、カード払いにも実はデメリットがあるので注意が必要です。

ややこしい車検代の支払いをお得にするために、車検代の詳細やカード払いと現金払いのメリット・デメリットを整理していきましょう。

車検代のカード払いは法定費用や現金払いとの差額などに注意

車検代はクレジットカードで払える場合が多いです。しかし、車検基本料のみがカード払い対応で、車検にかかる費用で大きな割合をしめている法定費用には対応していないケースも少なくありません。

法定費用もクレジットカードで払える店舗もなかにはあるので検討したいところですが、現金払いよりもカード払いのほうが高い金額になっている場合もあります。

要するにカード払いと現金払いの両方にメリット・デメリットがあり、車検代の実態を知れば満足いく結果につながりやすいわけです。

そこで、根本的にお得な車検代の支払い目指すために、車検代の詳細やクレジットカード払いの注意点などについて詳しく解説していきます。

クレジットカード払いで注目すべき車検代は車検基本料と法定費用

厳密にいうと消耗品代なども発生する場合も多いですが、車検代は大きく分けて、基本料法定費用に分けられます。

それぞれの内訳を解説していきましょう。

クレジットカード払いで注目すべき車検代①車検基本料

まず、基本料とは車検の業者に払う代金のことで、クレジットカード払いが可能な場合も多いです。

内訳としては以下のとおりになります。

車検基本料の内訳
・ 点検料
・ 整備費
・ 代行手数料

ちなみに、自分で整備ができるなら、ユーザー車検にすれば基本料はかかりません。費用をおさえたいなら選択肢として検討してみるのもいいでしょう。

クレジットカード払いで注目すべき車検代②法定費用

法定費用とは国や保険会社に払う代金のことで、現金払いのみ対応の店舗が多いです。ちなみに、諸費用とされている場合もあります。

内訳としては、以下のとおりです。

法定費用の内訳
・ 自動車重量税
・ 自賠責保険
・ 検査手数料(印紙代)

法定費用は車種によって金額が大きく変わるのが特徴です。クレジットカード払いを目指すかどうかを決めるポイントになるので、それぞれの詳細を解説していきましょう。

自動車重量税

自動車重量税とは、車の重量に対して課せられる税金で、重量が重くなるほど金額も大きくなります。

金額は、新車からの経過年数やエコカーかどうかなどによって変動し、複雑なのが実情です。

そこで、ここでは大まかな目安を早く知るために、当てはまる方が多い条件と金額を以下に記載します。

13年未満の車の自動車重量税例
車両重量1tまで 16,400円
車両重量1.5tまで 24,600円
車両重量2tまで 32,800円
車両重量2.5tまで 41,000円
小型貨物車 24,600円

上記のとおり、重量が重いほど税金の額面も大きくなります。クレジットカード払いを目指すかどうかの判断材料として覚えておくとよいでしょう。

自賠責保険料

自賠責保険料とは、法律で加入が義務になっている強制保険である自動車損害賠償責任保険の料金のことです。

基本的には新車購入に37ヶ月分を払い、その後継続して車検を受けるごとに24ヶ月分を払うパターンが多いでしょう。金額の目安は以下のとおりです。

自動車保険料の目安
保険期間 乗用自動車 軽自動車
1ヶ月 5,870円 5,840円
24ヶ月 25,830円 25,070円
37ヶ月 36,780円 35,610円

検査手数料(印紙代)

検査手数料とは、運輸支局に支払わなければならない手数料のことで、検査登録印紙と審査証で支払うのが特徴です。

ちなみに、ワンストップサービス(OSS)というネット上のサービスを使うとお得になり、具体的な金額は以下のとおりになります。

検査手数料
OSS有 1,000円
OSS無 1,200円

ちなみに、ユーザー車検にすると、上の表とは別の料金体系になります。具体的な金額は以下のとおりです。

ユーザー車検時の検査手数料
小型 1,700円
小型以外 1,800円
軽自動車 1,400円

法定費用のクレジットカード払いに対応しない店舗が多い理由

ここからは、法定費用の支払いをクレジットカードで受け付けない店舗が多い理由を解説していきます。主な理由は以下の3つです。

法定費用のカード払いに対応しない理由
・ 店舗にとっては損なため
・ 多額の現金を用意するのが大変なため
・ キャンセル時に費用回収ができないリスクがあるため

上記3つの理由をそれぞれ詳しく説明していきましょう。

店舗にとっては損なため

クレジットカード払いだと、売上の3~5%が手数料として店舗の売上から引かれてしまいます。

そして、法定費用は国や保険会社におさめる費用であって純粋な店舗の売上ではないので、利益が出ません。

要するに、法定費用でクレジットカード払いを受け付けても店舗にとっては赤字になって損なわけです。

なお、車検基本料は店舗に利益が出るので、クレジットカード払いをされても大きな問題にはなりません。

多額の現金を用意するのが大変なため

多額の現金を用意するのが大変というのも、法定費用のクレジットカード払いに対応する店舗が少ない理由の1つです。

というのも、クレジットカードで支払われた売上は、すぐに現金化できないからです。

法定費用は車を運輸局に持ち込んだときには必要になります。つまり、店舗側で一時的に現金建て替えをしなければいけないのです。

そして、法定費用のカード払いが増えてしまうと、多額の現金を用意しなければならず、負担がますます大きくなります。

したがって、法定費用のクレジットカード払いは避けられがちなのです。

キャンセル時に費用回収ができないリスクがあるため

前述のとおり、車を運輸局に持ち込んだ段階で法定費用を支払います。

そして、車検を途中キャンセルされると、店舗は法定費用の回収ができません。

キャンセル発生にともなう法定費用分の損失を避けるべく、法定費用の先払いを求める店舗もあるほどです。

法定費用のクレジットカード払いに対応する店舗の見つけ方

法定費用は現金払いが主流ななか、クレジットカード払いに対応する店舗もなかにはあるので、見つけ方を紹介していきます。具体的には以下の3とおりです。

クレジットカード払い対応店舗の探し方
・ 店舗のホームページを確認する
・ 車検見積りサイトで見積りを複数取る
・ 店舗に問い合わせる

車検を頼もうと思っている店舗がすでにあるなら、ホームページや電話での確認をするのが確実でおすすめといえます。とくに電話は確実性が高いです。

また、見積りサイトは車検代を比較できつつ、担当者にクレジットカード払い希望と伝えておけば、店舗に確認してもらえます。

車検代をクレジットカード払いするメリット・デメリット

クレジットカード払いはメリットばかりと考えがちですが、実はデメリットもあります。

クレジットカード払いと現金払いのメリット・デメリットを理解した上で、支払い方法を決めたほうがよいので、それぞれ詳しく説明していきます。

さっそくクレジットカード払いのメリットから紹介していきましょう。

クレジットカード払いのメリット

クレジットカード払いのメリットは以下2つが代表的です。

クレジットカード払いのメリット
・ 手持ちのお金がなくても分割などで車検代を払える
・ ポイントを多く獲得できる

それぞれ詳しく解説していきます。

手持ちのお金がなくても分割などで車検代を払える

一括現金払いできるお金が手持ちになくても、口座からの引き落とし日までに収入があるならクレジットカード払いで安心して車検代を払えます。

一括払いが難しければ、分割払いなどもできるので便利です。しかし、分割払いをする場合は金利がかかることに注意しましょう。

ちなみに、カードごとに実質年率も違います。以下の表は、有名カードの支払回数と実質年率の抜粋なので、おおよその参考にしてみてください。

各カードの支払回数と実質年率(%)
支払回数 2 3 6 10 15 18 20 24
楽天カード 0 12.25 13.75 14.50 15.00 15.00 15.00 15.00
オリコカード 0 12.2 13.9 14.6 14.9 15.0 15.0 15.0
dカード 0 12.00 13.75 14.25 14.75 14.75 14.75 14.75
ビックカメラSuicaカード 0 12.0 12.0 12.0 15.0 15.0 15.0 15.0

上の表に劇的な差はありませんが、少しでも実質年率は小さいほうがいいですよね。

上記のカードはどれも年会費無料で、それぞれ違ったメリットもあるので、場合によっては新たにクレジットカードを作成するのもよいでしょう。

ポイントを多く獲得できる

車検代は、車によっては10万円以上かかるので、クレジットカード払いにすれば、多くのポイントが獲得できます。

もちろん還元率はカードによって違うので、車検を機会に高還元率カードの作成を検討するのもおすすめです。

クレジットカード払いのデメリット

クレジットカード払いにするデメリットは以下の2つです。

クレジットカード払いのデメリット
・ 店舗を探す手間がかかる
・ 車検代が割高な可能性がある

それぞれの詳細を解説していきます。

店舗を探す手間がかかる

先に紹介したとおり、基本的に法定費用まで対応する店舗は少ないです。したがって、探す手間が多くかかる可能性があります。

法定費用のクレジットカード払いのメリットから店舗探しの時間の上限を決めるといった工夫をするのがよいでしょう。

車検代が割高な可能性がある

店舗によっては、法定費用のクレジットカード払いに対応している一方で、手数料分の赤字を吸収するために、割高な金額設定にしている可能性もあります。

したがって、還元ポイントなどを加味して、本当にお得かどうかは自分で判断しないといけません。見積りサイトなどで複数店舗を比べるとよいでしょう。

車検代を現金払いするメリット・デメリット

車検代を現金払いするメリット・デメリットも紹介していきます。最終的な支払い方法を決めるヒントにしてください。

現金払いのメリット

現金払いのメリットは以下の2つです。

現金払いのメリット
・ 車検代自体が安くなる可能性
・ 店舗の選択肢が多い

上記2つのメリットを詳しく解説していきます。

車検代自体が安くなる可能性

現金払いの場合、車検代自体が安くなる可能性があります。なぜなら、法定費用をクレジットカード払いすると発生する3~5%の店舗の赤字がなくなるからです。

もちろん、現金払いにすれば必ず3~5%分値引いてくれるというわけではありません。

しかし、店舗側の立場で考えれば、クレジットカード払いよりも車検代をおさえやすいのは間違いないので、確認してみるのがおすすめです。

店舗の選択肢が多い

車検を依頼する店舗の選択肢が多いのもメリットです。

というのも、現金払いに対応していない店舗はほぼないためです。サービスや立地から店舗を選びやすいといえます。

現金払いのデメリット

現金払いにもデメリットはあり、具体的にはまとまったお金を一度に払わなければいけないことです。

当たり前ですが、クレジットカードのように、実際にお金が出ていく日をずらせたり、分割払いにしたりはできません。

なんらかの理由で一度に現金を用意するのが難しければ、クレジットカード払いはやはり便利な選択肢です。

クレジットカードで車検代を払う際の注意点 まとめ

車検代の内訳やクレジットカード払いと現金払いのメリット・デメリットを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

簡単に今回の内容をまとめるので、ぜひ振り返ってみてください。

この記事のまとめ
  • 車検代でメインになるのは車検基本料と法定費用
  • クレジットカード払いできるのは車検基本料だけの場合が多い
  • クレジットカード払いはポイント還元や分割払い可などがメリット
  • 現金払いは車検代が安くなる可能性もあるが、一度に10万円以上を払う場合もある

今回紹介したクレジットカード払いと現金払いのメリット・デメリットを考えて、満足のいく車検代の支払いにつなげてください。

イイオトナが損をせず、幸せを目指せるメディア『-Para-』を運営する戦略コンサルタント。強いジャンルは「マネー」「働き方(副業や転職)」「スキル」「将来設計」などです。コンサルの知見を共有する一方、取り組んでいる副業のノウハウも提供します。具体的には、副業ライターとして月47万円をかせいだ経験や知らないと損をする正攻法の考え方などです。また、 大学院で研究→商社→コンサルという経歴での成功と失敗、アイデアやツールも共有します。

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