カードローンの返済は複雑?正しい返済方法や利息を減らすコツなどを徹底解説

カードローンの返済は複雑?正しい返済方法や利息を減らすコツなどを徹底解説

カードローンは、他の住宅ローンなどの借入と異なり、返済方法を複数の選択肢から選べるのが特長です。一般的な借入の場合、毎月決められた口座から、決められた期日に、約定で定めた金額を引き落としして返済しますが、それに対してカードローンは、口座引き落とし以外にも返済方法を選択することができます。

返済方法の選び方次第で、カードローンの利便性は大きく異なります。そのうえ、同じ借入額でも、返済方法によっては利息の発生額や費用に違いが生まれてしまう可能性があります。

今回は、そんなカードローンの返済に注目し、基本的な返済方法をご説明するほか、返済金額を抑えて、お得にカードローンを利用するためのポイントなど、役に立つ知識について解説いたします。

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カードローンの4つの返済方法

最初に、カードローンの返済の流れから説明しておきましょう。カードローンは、住宅ローンなどの借入と違い、カードローンを契約したからと言って、すぐに借入を行うとは限りません。カードローンを契約していても、借入をしていなければ、当然、返済も発生しません。

返済は、実際に借入した額(残高)に応じて決まる「最低返済額」と、ご自身で任意の額を返済できる「随時返済」の2種類があります。

最低返済額とは、借入残高が残っている間は、毎月必ず返済しなければならない金額です。随時返済というのは、この最低返済額に加えて、より多くの金額を返済したい時に、利用する返済方法であり、繰り上げ返済と呼ぶこともあります。

最低返済額の返済は、毎月、一定の期日までに行う必要があります。返済期日はカードローンを契約する銀行や、消費者金融ごとに決められていて、契約時に利用者が指定した日となります。

返済方法は、各カードローン会社によって多少異なりますが、以下のような方法から選択することができます。

返済方法
  • ATMでの返済
  • 口座引き落とし(振替)での返済
  • ネットバンキング(銀行振込)での返済
  • 店舗窓口での返済

どの返済方法を利用するかは、カードローン利用者の選択となりますが、選択する方法次第では、手数料が必要になることもありますし、手間になることもあります。それぞれの返済方法の特徴を良く理解して選択する必要があります。

ATMでの返済

それでは、カードローンの返済方法に関する詳細をご説明していきましょう。最初に、ATMを利用してカードローンを返済する方法から説明します。

銀行系カードローンの場合、その銀行のATMが利用できますし、大手消費者金融も独自のATMを設置していますので、ATMを活用して返済することができます。

さらに、銀行や、大手消費者金融、信販系の会社などは、提携ATMも利用することができます。

提携先のATMは各社異なりますが、ローソン・セブンイレブン・ファミリーマートなどの主要コンビニのATMや、ゆうちょ銀行、また、その他の銀行ATMと提携しているカードローンもあります。

そのため、ATMを活用して返済手続きをする場合には、ご自身が契約しているカードローンがどこのATMと提携しているのかを確認しておくのが良いでしょう。

提携ATMの中では、やはりコンビニATMを利用ができるものが、非常に利便性は高くなります。コンビニATMは、一時的なメンテナンス時間を除き、実質的に24時間利用できます。

そのため、仕事前や、仕事帰りなど、利用者の都合の良い時間帯に利用することができるのが魅力です。

また、ATMを利用して返済するメリットの1つは、通帳に履歴が残らないことです。カードローンの利用をご家族に秘密にしている方の場合、口座引き落としで返済を行うと、預金口座の履歴に返済の記録が残ってしまいます。

そのため、通帳を見られて、家族にカードローンの利用が明らかになってしまうというケースもあります。ATMで返済手続きを行うと、銀行口座を経由せずに返済を行うことができますので、こういった心配がなくなります。

ATMで返済する際の2つの注意点

ATMでの返済にあたっては、返済期日と利用手数料に注意する必要があります。ATMを利用する場合、口座引き落としと異なり、自身で振込みを行う必要があります。

そのため、返済期日をしっかりと把握しておかなければなりません。返済期日までに返済できないと遅延損害金として更に多くの金利を支払うことになりますので注意しましょう。

また、カードローン会社ごとの独自ATMを利用する場合、手数料が無料となることが多いのですが、提携ATMの利用に手数料が必要かどうかは、カードローン会社ごとに異なります。

そのため、実際にATMを利用する前に、無料で利用できる提携ATMを確認する必要があります。

以下は、大手消費者金融5社と、主要な銀行系カードローンごとに、大手コンビニATM(ローソン、セブンイレブン、E-net(ファミリーマート))の利用手数料を整理した表となります。

<消費者金融大手5社/大手コンビニ3社の利用手数料>
1万円以下(税込) 1万円超(税込) その他無料提携ATM
アイフル
110円 220円 なし
アコム
110円 220円 なし
プロミス
110円 220円 三井住友銀行
SMBCモビット
110円 220円 三井住友銀行
レイク
110円
220円
SBI新生銀行カードローンATM

大手消費者金融のカードローンは、ほとんどの場合、コンビニATMを利用して返済するのに利用手数料が必要となります。

ただし、プロミス、SMBCモビットに関しては、三井住友銀行のATMなら無料利用できますので、他のカードローンに比べて使用できるATMの幅は広くなります。

また、レイクもSBI新生銀行カードローンATMが無料で利用可能です。

<主要銀行カードローン/大手コンビニ3社の利用手数料>
1万円以下(税込) 1万円超(税込) その他無料提携ATM
三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック)
無料 無料 なし
三井住友銀行カードローン
無料 無料 ゆうちょ銀行
みずほ銀行カードローン
無料(月4回まで) 無料(月4回まで) なし
楽天銀行スーパーローン
無料 無料 三井住友銀行
みずほ銀行
イオン銀行
オリックス銀行カードローン
無料 無料 イオン銀行
三菱UFJ銀行
三井住友銀行
西日本シティ銀行
ゆうちょ銀行

銀行系カードローンの場合、コンビニATMを無料利用して返済できます。銀行の独自ATMも無料で使えますので、利用できるATMの数は多くなります。

楽天銀行・オリックス銀行には、独自ATMはありませんが、その他銀行のATMも無料利用できるように提携していることがあります。

カードローン返済のために、提携ATMを利用する場合、銀行系カードローンの方がメリットは大きいといえます。

なお、銀行系のATMは、24時間利用が可能となっていないものもあります。そのため、ATMごとに利用可能時間に制限があります。

また、カードローンの一部には、無料利用可能な提携ATMでも、時間帯によっては手数料が必要となることもあります。

そのため、提携ATMの利用にあたっては、ご契約されているカードローンの手数料の有無だけでなく、利用可能時間についても確認しておく必要があります。

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無利息残高について

ATMで返済を行っていると、完済する直前に発生する問題として、「無利息残高」があります。通常のATMは、1,000円以上の取引を前提としており、1,000円未満の取引はできない仕様です。

そのため、カードローンの返済が進んで、残高が1,000円未満になると、その残高に対して、ATMでの返済ができなくなります。

カードローン利用者に返済の意思があるにも関わらず、ATM自体の問題として返済できない部分ということになります。簡単に言えば、1,000円未満の「端数」に関して、ATMという機械が対応できない問題です。

銀行系カードローン消費者金融の多くは、このATMで返済できない「端数」のことを、「無利息残高」と呼んでいます。

無利息残高とは、利息がかからない残高という意味であり、利用者が利息を負担する必要も無く、さらに、返済期限を設けない部分として扱われています。


つまり、次にカードローンを利用して借入残高が増えた際には、あらためて無利息残高を加えて返済しますが、それまでの間は、返済が保留(約定弁済はストップ)され、利息を払う必要もない部分として扱われるのです。

カードローン自体の利用、契約を維持し続ける場合には、特に気にする必要が無い無利息残高ですが、カードローンを完済して、解約するためには、返済する必要があります。無利息残高を残したままでは、カードローンの解約をすることができません。

住宅ローンなどの借入申込をするにあたって、既存のカードローン契約を無くしたいという場合などには、残したままにしておけません。

その場合、ATMでは返済できませんので、別の返済方法を利用する必要があります。無利息残高に対する返済方法は、各銀行、消費者金融などで多少異なりますが、主な方法は、銀行振込や、店舗窓口で支払う方法などがあります。

具体例として、消費者金融大手であるアコムの無利息残高返済方法を確認してみましょう。アコムの公式ホームページ内では、無利息残高を返済する方法として、以下3つの方法が紹介されています。

アコム無利息残高返済方法
  • 銀行振込
  • 店頭窓口
  • インターネット返済

銀行振込では、アコムから振込先の口座番号を確認し、その口座に対して無利息残高相当額を振込する返済方法になります。また、店頭窓口は、アコムの店舗に直接来店し、窓口で支払いを行います。

3つめのインターネット返済とは、アコムと銀行口座を連携させて返済する方法です。アコムの会員専用ページから手続きを行うことで、カードローン利用者が別途保有している銀行口座から、直接口座振替を依頼することができます。

なお、カードローン会社によっては、その他の方法として、一旦ATMから1,000円の返済を行い、払い過ぎた金額部分を、後日、カードローン会社から返金(振込)してもらうことも可能です。

口座引き落としでの返済

次にご紹介するのは、口座引き落としによるカードローンの返済方法です。口座引き落としは、指定の銀行口座から、一定の期日に、自動で引き落とし(口座振替)してもらう返済方法です。銀行やATMに行く必要がないので、忙しい方におすすめの返済方法です。

口座引き落としは、指定の口座に、最低返済額以上を入金しておけば、自動でカードローンに返済を行ってくれます。通常、口座引き落としに必要な手数料は、カードローン会社で負担してくれますので、カードローン利用者の手数料負担はありません。カードローン返済にお金(手数料)をかけたくない方におすすめです。

また、特定の期日に、自動で口座振替を行ってくれますので、給料の振込先口座や、生活費の支払用口座などを指定しておけば、「返済手続きを忘れていた」などの、ミスによる延滞を避けることができます。

カードローンの返済を忘れてしまい、延滞になると、カードローン利用者の信用情報が悪化する可能性があります。さらに、そのカードローンを利用して、新規借入ができなくなる可能性もあるため、延滞は避けたいところです。口座引き落としによる返済を活用することで、返済期日に遅れる可能性を減らせるのが、口座引き落としのメリットになります。

カードローン返済で口座引き落としを利用する場合、事前に、カードローン会社に対して、返済用口座を登録しておく必要があります。登録できる銀行は、カードローン会社ごとに指定がある場合があります。例えば、銀行系カードローンの場合には、利用する銀行の口座が、引き落とし口座の条件になる場合があります。

カードローン各社によって、返済用口座として利用できる銀行口座に制限がありますので、ご利用されているカードローン会社への確認が必要となります。

口座引き落とし日にも制限があります。カードローン会社によって、特定の返済日が指定されていることもありますし、複数の選択肢から選べる場合もあります。例えば、三井住友銀行のカードローンの場合、5日、15日、25日、月末の4つから、利用者の希望で選択することができます。

カードローン会社に、口座引き落としの登録を行っても、すぐに利用できない場合もあります。カードローン会社で、口座引き落としの準備ができるまで、ATMや銀行振込による返済を行う必要がある場合もありますので、口座引き落としに変更する場合には、「いつから引き落としになるのか」や、それまでの返済をどうすれば良いのかを確認しておきましょう。

口座引き落としの注意点

口座引き落としの注意点は、通帳に履歴が残ってしまうことです。カードローンを家族に秘密で利用している方の場合、預金口座の履歴から、家族にカードローンの利用が明らかになってしまう可能性があります。家族に隠している方は口座引き落としではなく、ATMで返済するようにしましょう。

ネットバンキング(銀行振込)での返済

次にご紹介する方法は、ネットバンキングによる返済方法です。多くのカードローン会社では、銀行振込による返済を受付しています。銀行振込とは、カードローン利用者が、銀行から手続きを行い、直接、カードローン会社に対して、返済額を振込する方法です。

ネットバンキングは、銀行取引をインターネット上から行う方法を指します。ネットバンキングを活用すれば、振込を、銀行の窓口や、ATMだけでなく、インターネット上からの手続きで行なえるようになります。銀行の窓口や、ATMまで行かなくても、自宅のパソコンや、スマホなどから操作して、返済できるようになります。

ネットバンキングによる振込手続きは、銀行窓口などに来店する必要がないことや、インターネット上の手続きを24時間行うこともでき、利便性の高さがメリットとなります。

ネットバンキング(銀行振込)で返済する際の注意点

ネットバンキングの注意点は2つあります。

1つめは口座引き落としと同様、通帳に履歴が残ることです。口座の履歴から家族にカードローンの利用が見つかる可能性があるので、隠しておきたい方はATMから返済するようにしましょう。

2つめはネットバンキングによる振込手数料は、カードローン利用者の負担となるため、費用がかかってしまうことです。

例えば、三井住友銀行のネットバンキングを利用する場合、一回あたりの振込手数料は110~220円(税込)が必要です(※)。振込手数料はネットバンキングだけでなく、銀行振込の場合でも同様に必要です。

1回の振込ごとに必要な手数料はそれほど大きくありませんが、毎月の返済ごとに手数料が必要となると、決して少額とはいえません。1回110円でも、1年で1,320円(=110円×12ヶ月)です。

なお、銀行系カードローンや、消費者金融のなかには、Pay-easy(ペイジー)などの決済システムを活用して、手数料無料で返済できるインターネット返済方式を採用しているところもあります。

Pay-easy(ペイジー)を活用するためには、カードローン会社の指定銀行に口座を持ち、インターネットバンキングの契約を行っていることが必要になります。

カードローン会社からインターネット上で返済手続きを行い、銀行のインターネットバンキングと連携させることで、カードローン会社への返済額相当を口座から引き落とししてもらうことができます。

(※)三井住友銀行本支店への振込を除く
(※)3万円未満の振込時

店舗窓口での返済

銀行や消費者金融のなかには、直接窓口に来店して、窓口で返済手続きを行えるところもあります。店舗窓口での返済は、対面でのやりとりとなりますので、返済方法の詳細を理解していなくても、窓口で返済について相談しながら手続きできるため、間違いが少なく、返済を行えるのがメリットです。

また、店頭での返済手続きであれば、返済にかかる手数料は特に必要ないのもメリットと言えるでしょう。

店舗窓口で返済する際の注意点

店舗窓口での注意点は2つあります。1点目は、直接銀行や消費者金融の店舗に来店する必要があるうえ、対面で手続きできる時間に制限があるという点です。通常、銀行や消費者金融の窓口営業時間は、ATMの利用可能時間より、大幅に短く設定されていますので、手続き可能時間も短くなります。

また、銀行窓口は、営業時間中は混雑しているということも多く、手続きに時間がかかってしまうのもデメリットとなります。

2点目は、特に消費者金融の窓口の場合に、カードローンを利用していることが周囲に見つかる可能性が高くなる点です。銀行であれば、窓口に行く理由は様々なので疑われる心配は少ないですが、消費者金融の窓口に入るところを見られた場合は、カードローンの利用を疑われることになります。

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カードローンの返済方式について

カードローンの返済方式を説明している画像

カードローンの返済方式って聞いたことありますか。カードローンの返済方式というのは、借入を利用した後、毎月支払うことになる「最低返済額」を決める計算方法を指します。

カードローンは、何度も反復して借入することを前提にした融資商品であるため、カードローンの契約段階で、約定返済額を決めておくのが難しくなります。そのため、カードローン会社ごとに、借入残高や、借入額をもとに、毎月の返済額を決める方法が決められています。それが、カードローンの返済方式と呼ばれるものです。

カードローンの返済方式が違うと、同じ金額を借入しても、毎月の約定返済額が異なりますし、結果として、利息支払い額・総返済額が大きく異なってきます。

つまり、カードローンの借入を利用する際に、支払利息を少しでも低く抑えたい方は、利息の支払い額が低くなる返済方式のカードローンを選んだ方が良いことになります。なお、カードローンの返済方式は、以下の4つに区分することができます。

カードローン返済方式
  • 残高スライドリボルビング方式
  • 借入後残高スライドリボルビング方式
  • 定率リボルビング方式
  • 定額リボルビング方式

それでは、それぞれの返済方式の詳細についてご説明していきます。

残高スライドリボルビング方式

残高スライドリボルビング方式は、銀行系カードローンに多い返済方式です。この方式の特徴は、借入残高に応じて、毎月の返済額が変化していくことです。

一般的に、カードローンは借入残高・借入額が大きくなるにつれて、返済額も大きくなるように設定されています。残高スライドリボルビング方式では、毎月の約定弁済や、繰り上げ返済などで元本残高が減少すると、それに応じて、毎月の返済額も減少していくように設定されています。

つまり、借入時の返済額が完済まで継続されるわけでは無く、徐々に返済額も減っていくようになっています。

借入後残高スライドリボルビング方式

借入後残高スライドリボルビング方式は、最後に借入を行った時点の残高をもとに、返済額が決められる方式です。その後、繰上げ返済を行って、残高が減少しても、返済額の見直しは行われません。

カードローンで追加借入を行った場合にのみ、その時点の借入残高に応じた返済額が計算され、約定弁済額の見直しが行われます。

借入後残高スライドリボルビング方式は、残高の減少によって返済額が減っていくことがありませんので、元本返済のペースが速くなるのが特長です。

元本の減少が速い分、残高スライドリボルビング方式に比べて、利息の支払い額は少なくて済む傾向にあります。

借入後残高スライドリボルビング方式はアイフルなど、一部の消費者金融カードローンで採用されている返済方式です。

定率リボルビング方式

定率リボルビング方式は、アコムなどの消費者金融で採用されている返済方式です。定率リボルビング方式は、最後に借入した時の借入残高に、カードローン会社が事前に決めた一定の割合(定率)をかけて、返済額を決める方式です。最後に借入した時の借入残高がもとになるのは、「借入後残高スライドリボルビング方式」によく似ています。

借入後残高スライドリボルビング方式では、借入残高ごとに、最低返済額が決められているのに対して、定率リボルビング方式では、借入残高に一定割合をかけて返済額が決められます。

定率リボルビング方式を採用しているアコムを例に、実際の返済額を決める条件を確認しましょう。アコムでは、カードローン契約時の「契約極度額」ごとに、一定割合が決められています。

<アコムの一定割合>
利用限度額 一定の割合
30万円以下 借入残高の4.2%以上
30万円超、100万円以下の場合 借入残高の3.0%以上
100万円超の場合 借入金額の1.5%~3.0%以上

仮に、当初利用限度額が30万円の場合、一定割合は4.2%が適用されます。

そのカードローンで10万円を借入し、借入残高が10万円になると、毎回の最低返済額は4,200円(10万円×4.2%)になります。

しかし、1,000円未満の端数は切り上げになりますので、実際の最低返済額は5,000円ということになります。

定額リボルビング方式

最後に、定額リボルビング方式のご紹介となります。定額リボルビング方式は、カードローン利用者ごとの利用限度額に応じて、毎回の最低返済額が決められる方式です。

カードローン契約時に最低返済額が決定されますので、その後、カードローンを利用して、いくらの借入を行ったとしても、最低返済額は同じになります。つまり、借入残高とは関係なく、最低返済額が決まります。

具体例として、定額リボルビング方式を採用しているセブン銀行カードローンを確認してみましょう。セブン銀行では、以下のように、利用限度額額に応じた返済額が決められています。

<セブン銀行カードローンの返済額>
利用限度額 月々の返済額
10万円 原則5,000円
30万円または50万円 原則10,000円
70万円または100万円 原則15,000円

そのため、同じ10万円の借入をおこなったとしても、利用限度額が10万円の方と、利用限度額が50万円の方では返済額に2倍の差がある(5,000円と10,000円)ことになります。

カードローンの返済期限について

ここまで、毎月の返済額がどのように決まるのかを説明してきました。次に、その返済をいつ行えば良いのかという期限について説明していきましょう。

返済日の決め方は?

カードローンの毎月の返済期日は、ご利用されるカードローン会社ごとに様々です。特定の返済期日を定めている会社もありますし、いくつかの選択肢から選べるカードローン会社もあります。前述の通り、三井住友銀行のカードローンは5、15、25、月末の4つから、毎月の返済期日を選択できます。

一方、三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック)の場合、月内の任意の日を、利用者が自由に選択可能です。つまり、1~31日の全てのなかから、利用者の都合の良い日を選ぶことができます。

返済日を自由に決められるカードローンの場合は、返済日を給料日後に設定することで、お金が不足することを防げるので、延滞の防止につながります。ただし、その際にも返済日はしっかりと把握しておくようにしましょう。返済できるお金があるのに、返済日を忘れて損害遅延金を取られたのでは意味がありません。

なお、選択した日が、銀行休業日(土日祝日など)にあたる場合は、翌営業日が返済日になります。つまり、本来の返済日が日曜になった場合、翌営業日となる月曜日に返済を行えば大丈夫です。

期日前返済も可能

カードローンの毎月返済は、カードローン会社との間で定めた返済日に行えば大丈夫です。

しかし、指定期日に重要な予定が入ってしまい、返済手続きがとれないこともあるでしょう。

また、返済手続きを忘れてしまうのが不安で、余裕を持って返済を行いたいという方もいるでしょう。

こういった方にも返済できるように、カードローン会社では、指定期日前の返済も行えるようになっています。

カードローン会社に特段の連絡や、手続きも不要であり、ATMを利用して自由に返済することができます。早めに返済しておくことで、返済忘れの防止や、スケジュール調整も行いやすくなります。

ただし、指定期日前に返済するには注意事項もあります。返済するのが早すぎると、約定弁済ではなく、随時返済(繰り上げ返済)と見なされてしまうことがあるためです。

仮に、約定弁済のつもりで支払ったものが、随時返済と見なされてしまうと、その後の約定弁済にも支払いを行う必要があり、返済しないと延滞扱いになってしまいます。

例えば、三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック)の場合、指定日の14日前から行った返済が約定弁済と見なされます。15日前以前に行った返済は随時返済として扱われます。

カードローンの返済を忘れてしまわないように、早めに返済手続きを行うことはよいことですが、誤って随時返済にしてしまわないように注意しましょう。

なお、カードローンの返済日を忘れてしまわないための方法として、カードローン会社によっては、返済日前に事前に通知してくれるサービスも用意しています。入金忘れが心配な方は、こういったサービスを利用されてみるのも良いでしょう。

カードローンを延滞した場合

カードローンの返済に関して、最も避けなければいけないのは延滞です。延滞とは、指定の期日までに返済できずに遅れてしまうことや、入金しないままに放置してしまうことです。

カードローンの返済を何度も延滞してしまったり、延滞期間が長くなると、カードローンによる追加借入が出来なくなったり、限度額を低くされることもあります。

さらに、延滞が開始してから、1ヶ月ほど解消できずにいると、延滞の事実を信用機関の「信用情報」に登録されてしまうこともあります。

個人信用情報に登録されると、その後、延滞していた金融機関だけでなく、その他の先からも、新規借入(カードローンだけでなく、住宅ローンや、マイカーローン、クレジットカードの契約なども含む)が出来なくなる可能性があります。

加えて、一度登録された個人信用情報は、延滞が解消したとしても、すぐに消えることはありません。

信用情報機関にもよりますが、延滞が解消してから5年間、延滞があった事実を個人信用情報に記載するところもあります。

カードローン返済を延滞した場合の督促についても説明しておきましょう。カードローンを延滞すると、早ければ、約定弁済日の翌日や、翌々日に、銀行や、消費者金融などの借入先から督促の電話が行われます。

初めて延滞される方の場合、「入金忘れ」、「うっかりミス」といった可能性もあるため、督促というよりも確認をとるための電話であることが多いです。

電話では、「入金を忘れていませんか」といった内容で話され、その後、「いつまでに入金するのか」を約束すれば、その時点での督促は終了します。約束していた期日になっても、支払いが出来ずにいると、再度、督促の電話が行われることになります。

その後、延滞が長期化すると、複数回の電話督促を経て、郵送物(内容証明郵便)が届くようになります。手紙では、1~2週間程度の期日を定め、それまでに、延滞を解消するように求められます。

この手紙による督促でも支払えずに放置していると、次は「期限の利益喪失通知」が届き、カードローンの借入残高全額の一括返済を求められることや、「貸金返還請求訴訟」を起こされ、裁判所への呼び出しを受けることもあります。

裁判で訴えられると、高い確率で敗訴することになり、その後、給与や預金口座に対して、差し押さえが行われることもあります。

専門家からのコメント

工藤 崇
FP-MYS代表取締役社長CEO
工藤 崇

よくテレビドラマであるような「脅迫まがいの取り立て」は、企業としてのコンプライアンス順守の姿勢からほとんど見受けられません。

ただ、法律のもとで告訴することはプロフェッショナルであるため、決して誤魔化しとおせるというものではありません。

訴訟を起こされると返済の窓口も狭まるため、早めに計画立てて返済することが大切です。

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カードローンの返済金額について

カードローンを借入した後、実際にどれ位の額の毎月返済が必要になるのかを確認しておきましょう。多くのカードローンでは「最低返済額」というものが設定されています。

最低返済額とは、毎月、この金額以上の返済を行う必要があるという最低金額を指します。カードローンでは、最低返済額以上の金額であれば、いくらでも任意の額を返済することができます。

ただし、返済額を低くしたいと思っても、最低返済額以下にすることはできません。この金額のことをミニマムペイメントと呼ぶこともあります。

多くのカードローンでは、借入金額に応じて、最低返済額が決まります。以下に、消費者金融カードローン銀行カードローンの借入金額(残高)と、最低返済金額を比較した一例をご紹介します。

<消費者金融カードローンの最低返済額の比較>
借入残高 アイフル(※) レイク SMBCモビット
10万円以下 4,000円 4,000円 4,000円
10万円超~20万円以下 8,000円 8,000円 8,000円
20万円超~30万円以下 11,000円 12,000円 11,000円
30万円超~40万円以下 11,000円 13,000円 11,000円
40万円超~50万円以下 13,000円 14,000円 13,000円
(※) 約定日制を選択した場合


<銀行カードローンの最低返済額の比較>
借入残高 三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック)(※) みずほ銀行カードローン(限度額200万円未満) 楽天銀行スーパーローン
10万円以下 1,000円
(2,000円)
10,000円 2,000円
10万円超~20万円以下 2,000円
(4,000円)
10,000円 5,000円
20万円超~30万円以下 3,000円
(6,000円)
10,000円 5,000円
30万円超~40万円以下 4,000円
(8,000円)
10,000円 10,000円
40万円超~50万円以下 5,000円
(10,000円)
10,000円 10,000円

消費者金融のカードローンの場合、どこのカードローンを利用しても最低金額に大きな差はありません。

また、銀行カードローンの場合は、一部金額を除いて、三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック)が、同じ金額を借入した場合に、最低返済額が低く、返済負担の低い商品であることがわかります。

ただし、最低返済額が低いカードローンには、借入元本が減りにくく、支払利息が多くなってしまうというデメリットもあります。返済負担の少ないカードローンを利用して、毎月の最低返済額だけを返済し続ければ良いと考えていると、返済負担の重いカードローンに比べ、利息の支払い額が大幅に増加してしまうこともあります。

カードローンで借入した場合、完済までに、総額でどれ位の返済が必要になるのかは重要ですよね。カードローンは、小口借入を主とした融資商品ですが、借入金利は、上限で14~18%程度に設定されることも多く、油断していると、思っていた以上に利息を支払っているということもあります。

こういった返済総額の試算には、カードローン会社が公式ホームページ上で公開している「返済シミュレーション」が便利に利用できます。大手銀行や、消費者金融の返済シミュレーションを利用して、返済総額の予定を計算してみましょう。

返済シミュレーションを使用する場合、借入後の予定返済回数などを指定することで、毎月の返済金額(元金+利息)や、将来の総返済額を試算することができます。

カードローンは、返済期間を短くすると、毎月の返済負担が重くなりますが、利息の総支払額は少なくなります。一方、返済期間を長くすることで、毎月の返済額は減少しますが、利息の支払い額は増加することになります。

カードローン返済では、毎月の返済可能額と、支払利息のバランスを考えながら、毎月の適正な返済額を考える必要があります。

(※)借入利率が年8.1%以下の返済額は1,000円ずつ、年8.1%超は返済額が2,000円ずつ追加となります

カードローンの金利について

カードローンを利用する際、気になるのが金利です。お金を借入するとは言っても、出来れば借入の費用にあたる利息を少なく抑え、お得に利用したいですよね。

カードローンの利息は、借入残高に対し、日割り計算で発生します。金利の発生額を具体例で計算してみましょう。例えば、カードローン(実質年率15%)で10万円を借入し、30日後に全額返済する場合を考えます。

この時、30日間で発生する支払利息は、1,233円(=10万円×15%÷365日×30日)となります。つまり、1月後の返済総額は101,233円(=100,000円+1,233円)ということです。

支払利息の計算方法をご紹介したところで、主要なカードローン借入先の金利を比較してみましょう。

<主要カードローン金利比較>
カードローン会社名 適用金利範囲(実質年率)
三菱UFJ銀行カードローン(バンクイック)
1.8%~14.6%
三井住友銀行カードローン 1.5%~14.5%
みずほ銀行カードローン 2.0%~14.0%
楽天銀行スーパーローン 1.9%~14.5%
オリックス銀行カードローン 1.7%~17.8%
アコム 3.0%~18.0%
アイフル 3.0%~18.0%
プロミス 4.5%~17.8%
SMBCモビット 3.0%~18.0%
レイク 4.5%~18.0%

銀行系カードローンの多くは、上限金利を14%台で設定しており、消費者金融カードローンに比べて、3%以上低い水準に設定していることが解ります。消費者金融のカードローンは、上限金利を、18%程度に設定しています。

遅延損害金について

カードローン返済に関する延滞について説明しました。カードローンは約定返済日までに支払いが出来ないと延滞になります。延滞になった場合、約定返済日の翌日から、通常の金利ではなく、遅延損害金が適用されます。

遅延損害金は、通常、約定の金利に比べて割高に設定されています。延滞した方に対する「罰則」的な目的や、延滞することを抑止する目的から、高めに設定しているのです。ただし、高めとは言っても、カードローンで設定できる遅延損害金の上限は、利息制限法という法律によって、20%に定められています。そのため、銀行、消費者金融ともに、多くのカードローンは、遅延損害金を20%以下に抑えています。

消費者金融カードローンの場合、約定金利が18%前後であることが多く、遅延損害金との差は2%となります。

なお、遅延損害金が適用されるのは、「延滞している元本」に対してです。つまり、毎月の約定返済のうち、延滞している返済分に含まれる元本に対して、遅延損害金が適用されます。それ以外の元本残高は、通常の金利が適用されます。延滞したからと言って、借入残高全額に対して、遅延損害金が適用されるわけではありません。

多重債務について

カードローンは必要な時に借入しやすく、便利に使いやすい融資商品です。

そのため、少しずつ借入残高が増え、カードローンの利用件数も、2件、3件と増加してしまうことがあります。

借入件数が膨らんでしまうと、利用者のことを「多重債務者」と呼ぶようになります。多重債務の状態になると、追加でカードローンの借入申込しようとしても、審査に通りにくくなります。

総量規制とは?

原因は様々ですが、重要な理由として、「貸金業法」という法律の一部である「総量規制」があげられます。総量規制とは、個人が借入する場合の借入可能額を、原則として「年収の3分の1」に制限する法律です。

総量規制では、利用者が総量規制の制限を超えて借入しないように、利用者の既存借入額や、年収を、「貸金業者」が確認することを求めています。通常、既存借入額は個人信用情報によって確認できるため、利用者に対しては、年収を証明する書類の提出を求めます。

ただし、全ての利用者に「年収を証明する書類」を求めるわけではありません。貸金業法において、年収を証明する書類の提出が必要となるのは、以下のどちらか、もしくは両方にあてはまる場合とされています。

書類の提出が必要になる場合
  • 50万円を超えて借入申込を受ける場合
  • 他の貸金業者から借りている分(既存借入残高)と合わせて100万円を超える借入となる場合

カードローンの新規借入申込額が50万円未満であっても、既存借入残高+新規借入申込額が100万円を超える場合には、年収を証明する書類の提出が必須となります。

年収を証明する書類の提出が不要の場合、カードローンの利用希望者は、申込手続が容易であることや、高めの年収で申告しても虚偽が判明しないと考えられているため、カードローンの借入を利用しやすくなります。

対して、年収を証明する書類の提出が必要になると、申込の準備が煩雑となることや、年収額の申告を正確に行う必要があるため、やや審査に通りにくくなってしまいます。

債務整理の方法

カードローンの借入件数・金額が増加することで、徐々に返済負担も重くなってしまい、遂には返済出来なくなるということがあります。こんな時に、知っておきたいのは「債務整理」です。

債務整理とは、自力での借金完済が難しくなってしまった方が、債権者の協力や、法律上の手続きを経て、返済可能な範囲内で、借金を返済するための制度です。債務整理の主なものとして、以下の3つがあげられます。

債務整理の主なもの
  1. 任意整理
  2. 個人再生
  3. 自己破産

任意整理とは、法律上の手続きを経ないで、債権者との交渉や、相談によって、継続可能な方法によって返済を行う方法です。一定期間の元金返済の停止や、返済期間の延長などが該当します。

個人再生とは、法律上の制度であり、裁判所を介して行う債務整理です。個人再生では、利用者の年収から、返済を継続できる金額を計算し、その範囲内で返済を継続していく方法になります。法律上の制度でもあり、債権者である金融機関に対しても、一定の強制力があります。

自己破産も法律上の手続きですが、返済の継続を前提としない債務整理になります。自己破産では、申立て時点で、利用者が所有する財産の範囲内によって返済を行い、その後の収入を返済原資としないのが特徴です。利用者は、破産申立時点のほとんどの資産を失うことになりますが、借金問題を早期に、そして抜本的に解決することができます。

なお、債務整理では、弁護士が入るケースがほとんどです。法律上の手続きは、専門家である弁護士でないと対応が難しいためです。

弁護士に債務整理を依頼するにあたっては、報酬を支払う必要があります。また債務整理は早いほど効果的なため、弁護士には早い段階から相談するようにしましょう。

弁護士への報酬は、着手金と成功報酬で請求されるのが一般的です。着手金とは、債務整理の結果に関わらず、弁護士に依頼した時点で発生する費用です。

成功報酬は、依頼した内容、債務整理であれば、債権者との交渉に成功して返済方法や、返済額を減少できた場合、自己破産による免責が認められた場合など、契約当初に設定した目的が成就された場合に支払う報酬となります。

弁護士に対して支払う報酬の目安は以下となります。

<弁護士報酬の目安>
債務整理の種類 報酬の目安
任意整理 着手金:1債権者あたり2~5万円程度
成功報酬:減額された債権額の10%程度
個人再生 着手金:20~30万円程度
成功報酬:減額された債権額の10%程度
破産 着手金+成功報酬:30〜40万円程度

借金返済が苦しくなっている時に支払うには、高額な費用と言えるでしょう。弁護士費用の支払いが難しい方の場合、分割での支払いに応じてくれる弁護士もいます。また、独立行政法人である「法テラス」を活用すれば、弁護士費用の立替払いや、その後の分割弁済に応じてもらえることもあります。

債務整理は、返済が苦しくなってしまった借金問題を、抜本的に解決できる可能性のある強力な手段です。一方、債務整理を行うと、その事実は「個人信用情報」にも登録され、その後、長期間に渡って履歴が残ります。そのため、新規の借入や、クレジットカードの契約などが難しくなることも留意しておく必要があります。

連帯保証人に注意

カードローンは原則、無担保・無保証人で借入が可能な融資商品です。しかし、任意整理に応じてもらう条件として、連帯保証人を付けることもあります。連帯保証人がいる場合、延滞・債務整理において、連帯保証人への影響に注意をする必要があります。

仮に、自己破産などの法的手続きによって、免責が認められ、以後の借金返済義務が無くなったとしても、それだけでは連帯保証人の支払い義務はなくなりません。そのため、カードローン利用者が自己破産したことによって、カードローン会社は、連帯保証人に対して請求することになるでしょう。

連帯保証人が借金の返済義務から免れるためには、連帯保証人自身が自己破産などの債務整理を行う必要があります。

カードローンに連帯保証人を提供している方は、債務整理を行うことで、連帯保証人が請求されてしまうということに注意して、連帯保証人がその後、どう対応していくのかを確認しておく必要があります。

おまとめローン

カードローンの借入件数が複数件に増加してしまったものの、債務整理までは必要なく、返済を継続されていくつもりなら、おまとめローンの活用がおすすめです。

おまとめローンとは、既存借入の借り換えを専用とした融資商品です。複数の借入を一本化することで、返済しやすくするのが特長です。

利用するおまとめローンの金利が低ければ、借り換えによって、支払い利息が減少し、完済するまでの毎月の返済額を少なく抑えることもできます。また、複数の借入が一本化されることで、返済日や借入残高の管理も楽になるメリットもあります。

おまとめローンは一部の銀行や、大手消費者金融などで取り扱っています。消費者金融のおまとめローンでも、総量規制の対象外となるものも多いです。つまり、既存の借入残高が年収の3分の1を超えていた場合でも、借金全額を一本化できる可能性があります。

以下に、主なおまとめローンの商品、もしくは、専用商品ではないけども、おまとめローンとして利用できる融資商品の例をご紹介しておきます。

<おまとめローンの例>
借入先 商品名 適用金利(実質年率) 借入可能額(最大)
東京スター銀行 スターワン乗り換えローン 12.5% 1,000万円
イオン銀行 フリーローン 3.8%~13.5% 700万円
りそな銀行 りそなフリーローン 6.0%~14.0% 500万円
りそな銀行 りそなカードローン 3.5%~12.475% 800万円
アコム 借換え専用ローン 7.7%~18.0% 300万円
アイフル かりかえMAX
おまとめMAX
3.0%~17.5% 800万円
プロミス おまとめローン 6.3%~17.8% 300万円

カードローンを返済するコツ

ここまでカードローンの返済について見てきましたが、カードローンの返済で重要なことの1つとして、利息・手数料を低く抑えて、返済額を減らすことがあげられます。

ここでは、カードローンの返済額を少しでも減らすためにできることを3つとりあげていますので、ぜひ参考にしてください。

こまめに随時返済(繰り上げ返済)を行う

カードローンの返済においては、毎月の最低返済額による約定弁済以外に、随時返済(繰り上げ返済)も重要です。随時返済とは、約定弁済に加えて、カードローン利用者の任意で、好きな金額を自由に弁済する方法を指します。

カードローンの利用において、借入元本が減れば、その分利息の発生が抑えられます。カードローンをお得に活用するためには、随時返済の利用が重要です。

カードローンの場合、借入限度額の範囲内なら、何度でも追加借入を行うことができます。つまり、一度返済しても、必要があれば、再度借入できます。そのため、資金が必要になった時に困る、不安といった理由で手元にお金を残しておく必要はなく、お金に余裕ができれば少額でもいいので、こまめに返済してしまうのが良いでしょう。

手数料を減らす

また、手数料を減らすことも大切です。カードローンの返済で発生する手数料の主要なものは、ATMや銀行振込に対するものです。

有料の提携ATMで発生する手数料は、1回あたり110~220円程度ですが、返済するたびに発生していると、ばかにできない金額になります。

無料で利用できるATMや、銀行口座からの引き落としを活用し、返済にかかる手数料はなくすことも非常に重要です。

金利を下げる

カードローンに対する総返済額を減らすためには、金利を下げることも有効です。金利を下げる方法として、最も簡単で解りやすいのは、金利が低いカードローンで借り換えすることです。仮に、現在利用されているカードローンが消費者金融の商品であれば、銀行系カードローンに借り換えすることで、金利が下がる可能性は高いでしょう。

また、借り換えするだけでなく、既存カードローンの借入限度額を増額することで、金利が下がる可能性もあります。銀行系カードローンの多くは、借入限度額が大きくなるごとに、金利が低下するように設定されています。

以下は、みずほ銀行カードローンを例とした、借入限度額と適用金利の範囲を整理した表となります。

みずほ銀行カードローンの例
借入限度額 適用金利
10万円以上100万円未満 年14.0%
100万円以上200万円未満 年12.0%
200万円以上300万円未満 年9.0%
300万円以上400万円未満 年7.0%
400万円以上500万円未満 年6.0%
500万円以上600万円未満 年5.0%
600万円以上800万円未満 年4.5%
800万円 年2.0%

みずほ銀行カードローンの場合、借入限度額が100万円未満か、100万円以上となるかで、適用金利が2.0%も変わってきます。

そのため、現在の借入限度額が100万円未満の方は、借入限度額を増額してもらうことで、金利を低下できる可能性があります。

また、利息制限法という法律によって、カードローンの借入額が100万円以上となる場合、金利は15%以内とすることが定められています。そのため、消費者金融のカードローンをご利用されている方も、借入限度額が100万円を超えることで、金利の低下が期待できます。

借入限度額の増額は、ご利用されている銀行、もしくは消費者金融のコールセンターや、会員専用ホームページなどから受付しています。なお、増額申込に対しても、審査が必要となるため、所得証明書の提出を求められることもあります。また、審査の結果として、限度額の増額が認められない可能性もあります。

専門家からのコメント

工藤 崇
FP-MYS代表取締役社長CEO
工藤 崇

カードローンの返済は、繰上げ返済を活用しながら「早期の完済」を継続して意識することです。

返済開示に「(返済期間の)1年間は正社員になったので問題ない」と考えていても、何があるかわかりません。

生活費と余剰資金(一般的には生活費の6カ月分)以上のお金は、返済に回して状況の変化に備えていきましょう。

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カードローンの返済まとめ

カードローンの返済に関する情報や、返済を上手に行うためのポイントについて説明しました。

カードローンの返済は、住宅ローンや、マイカーローンなどの融資商品と違い、契約当初に定めた額を払い続けるようなものではありません。カードローンの利用状況によって、返済額は変動します。そのため、カードローンの返済は複雑で、わかりにくいと言われることもあります。

しかし、カードローンの返済も、仕組みを理解すれば簡単です。そのうえ、返済に関するポイントをおさえておくことで、カードローンの返済総額を低く抑えることも可能です。

返済に関する知識を持っているのと持っていないのでは返済総額に大きな差がうまれる可能性もありますので、カードローンの返済に関する仕組みをしっかりと理解して、カードローンを上手に活用するにようにしましょう。

1982年北海道生まれ。相続×Fintechプラットフォーム「レタプラ」開発・運営。WEB執筆、書籍など多数の執筆のほか、Fintech関連のセミナー講師実績を有する現役の独立型ファイナンシャルプランナー(FP)として活動中。現在はスタートアップとしての活動にも重きをおき、2018年サービスをリリース。相続×Technologyの担い手として活動を続ける。

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2008年青山学院大学国際政治経済学部卒。在学時にファイナンシャル・プランナー(FP)の資格を取得。 2012年に株式会社サイバーエージェントに入社し、Ameba事業部にて編集に従事。 2018年8月にCyberOwlへ異動し、マネ会の編集長就任。FPの知識を活かして、クレジットカード、カードローン、キャッシュレスの記事作成に携わる。難しいことをわかりやすく伝えるがモットー。 ラグジュアリーカード<Titanium Card>とセゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードをメインに、アメックスゴールドやJCBゴールド、楽天カードなど10枚以上のクレジットカードを保有。

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